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女性と闘争 飯田 祐子(編著) - 青弓社
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女性と闘争 雑誌「女人芸術」と一九三〇年前後の文化生産

発行:青弓社
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ16mm
重さ 322g
224ページ
並製
定価 2,800円+税
ISBN
978-4-7872-3453-7
Cコード
C0036
一般 単行本 社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年5月28日
発売予定日
登録日
2019年4月9日
最終更新日
2019年5月24日
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紹介

モダニズムと左翼思想が隆盛する一方、恐慌や戦争によって不安定な時代に突入した1930年前後。男性の知識人や表現者の活動がこれまで注目されてきたが、同時代の女性たちもまた、多様な闘いの声を上げていた。 
 
1928年から32年まで発行された雑誌「女人芸術」に集結した女性知識人やプロ・アマを問わない表現者に光を当て、彼女たちの自己表現、階級闘争、フェミニズムとの複雑な関係を浮き彫りにする。

東アジアにおける展開も視野に入れ、文学・批評・論争などの文化実践、また政治運動における表現活動をとおして、女性の闘争主体/文化生産者としての一面を明らかにする。

目次

はじめに 飯田祐子/中谷いずみ/笹尾佳代

第1部 左翼思想とジェンダー

第1章 階級闘争におけるセクシュアリティ――女性闘士たちと「愛情の問題」 中谷いずみ
 1 無産者解放運動と女性解放
 2 「貞操」をめぐるレトリック
 3 “個人的なことは政治的なことである”

コラム 洋モス争議と「女人芸術」 中谷いずみ

第2章 女性解放と恋愛至上主義との間――大正・昭和期のコロンタイ言説の受容 呉佩珍
 1 大正・昭和期の女性解放運動思潮――女性解放運動と「恋愛至上主義」
 2 「コロンタイズム」論争――ブルジョア階級?、それとも無産階級?
 3 プロレタリア文学のなかの「コロンタイズム」――高群逸枝の「黒い恋」と徳永直の「『赤い恋』以上」

コラム 一九三〇年前後の台湾の女性雑誌 張文聰

第3章 社会主義運動とモダンガール――韓国近代長篇小説の様式のある秘密 李恵鈴[相川拓也訳]
 1 韓国文学研究での近代性言説の浮上と社会主義
 2 一九三〇年前後の植民地朝鮮の社会主義運動と長篇小説
 3 植民地モダニティ、恋愛/結婚、モダンガール
 4 モダンガールと社会主義者の遭遇

コラム 一九三〇年前後の韓国の女性雑誌 孫知延

第4章 闘争の発熱――「女人芸術」のアナボル論争 飯田祐子
 1 「女人芸術」のアナボル論争
 2 女たちのアナボル論争
 3 アナとボル、水平性と垂直性
 4 発熱する女の言葉

コラム 「女人芸術」の同時代評 加島正浩

第2部 交渉する表現主体とジェンダー

第5章 目覚めの途上にあること――「女人芸術」の文学作品にみる闘争の周縁 笹尾佳代 
 1 知識人女性のプロレタリア文芸雑誌であること
 2 覚醒の物語
 3 「女人芸術」における「芸術」の位相
 4 自己変革の物語
 5 運動の周縁/共闘の困難

コラム 「女人芸術」の読者共同体 笹尾佳代

第6章 「女人芸術」のインターセクショナリティ――階級・エスニシティ・性意識と「女人芸術」のフェミニズム サラ・フレデリック
 1 交差性
 2 「女人芸術」の交差性
 3 「自伝的恋愛小説号」――「女人芸術」一九二九年三月号
 4 中本たか子「赤」――「女人芸術」一九二九年一月号
 5 大田洋子「聖母のゐる黄昏」――「女人芸術」一九二九年六月号

コラム 「女人芸術」と外部 飯田祐子

第7章 “閨秀作家”凌叔華の一九三〇年代――戦時下のセクシュアリティと創作 星野幸代
 1 戦前日本で好まれた凌叔華
 2 武漢での凌叔華とジュリアン・ベル
 3 陥落前夜の武漢における作家・凌叔華
 4 ヴァージニア・ウルフとの文通

コラム 一九三〇年前後の中国の女性雑誌 楊佳嘉

第8章 「女人芸術」創刊から廃刊、そして「輝ク」 尾形明子
 1 「女人芸術」創刊
 2 「女人芸術」の時代
 3 「女人芸術」はどうしてやめたか
 4 「輝ク」を検証するために

コラム 内なる娼婦差別を描き出すこと――若杉鳥子「古鏡」の深淵 林 葉子

著者プロフィール

飯田 祐子  (イイダ ユウコ)  (編著

1966年、愛知県生まれ。名古屋大学大学院人文学研究科教授。専攻は日本近現代文学、ジェンダー批評。著書に『彼らの物語』『彼女たちの文学』(ともに名古屋大学出版会)、編著に『『青鞜』という場』(森話社)など。

中谷 いずみ  (ナカヤ イズミ)  (編著

1972年、北海道生まれ。二松学舎大学文学部准教授。専攻は日本近現代文学・文化。著書に『その「民衆」とは誰なのか』(青弓社)、共著に『コレクション戦争と文学』別巻(集英社)、論文に「空白の「文学史」を読む」(「日本近代文学」第98集)など。

笹尾 佳代  (ササオ カヨ)  (編著

1979年、徳島県生まれ。神戸女学院大学文学部准教授。専攻は日本近現代文学。著書に『結ばれる一葉』(双文社出版)、共著に『論集 樋口一葉』第4巻(おうふう)、『スポーツする文学』(青弓社)など。

上記内容は本書刊行時のものです。