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趣味とジェンダー 神野 由紀(編著) - 青弓社
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趣味とジェンダー 〈手づくり〉と〈自作〉の近代

発行:青弓社
四六判
縦194mm 横132mm 厚さ26mm
重さ 420g
372ページ
上製
定価 3,000円+税
ISBN
978-4-7872-3452-0
Cコード
C0036
一般 単行本 社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年6月18日
書店発売日
登録日
2019年4月10日
最終更新日
2019年7月16日
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紹介

「ジュニアそれいゆ」と「子供の科学」という2つの雑誌を読み込み、手芸・人形・インテリアなどの女性と結び付けられる〈手づくり〉と、工作・模型・ミリタリーなどの男性に割り当てられる〈自作〉をキーワードに、手づくり趣味の近・現代史を描き出す。

目次

序 章 手作りとジェンダー 神野由紀/辻 泉/飯田 豊
 1 趣味・デザイン・ジェンダー
 2 少年少女雑誌の基本データ

第1部 家庭生活に役立つ〈手づくり〉

第1章 「ジュニアそれいゆ」にみる少女の手芸 山崎明子
 1 「ジュニア」の手芸
 2 手芸をする少女の理想
 3 言説の発信者としての男性知識人
 4 忌避された「手芸」

第2章 「少女の友」「ジュニアそれいゆ」における「少女」「ジュニア」の人形 今田絵里香
 1 「幼女」の人形――テンプル人形論争
 2 伝統工芸品・芸術作品としての「少女」の人形
 3 日用品としての「ジュニア」の人形

第3章 インテリア手芸と工作の時代 神野由紀
 1 「ジュニアそれいゆ」における手作り
 2 「ジュニアそれいゆ」から「私の部屋」へ

第4章 女子学生と手芸――「ジュニアそれいゆ」世代からの継承 中川麻子
 1 女性コミュニティと手芸
 2 「手芸」から「ハンドメイド」へ

第2部 〈自作〉する少年共同体

第5章 科学雑誌から生まれた工作趣味、鉄道趣味――戦前/戦中/戦後の「子供の科学」の内容分析から 辻 泉
 1 なぜ科学雑誌なのか
 2 「子供の科学」の内容分析
 3 「子供の科学」は何を伝えてきたのか
 4 工作趣味、鉄道趣味の形成過程を振り返る

第6章 工作記事は少年たちに何を語ってきたのか――戦前・戦中の「発明」に見る実用主義の精神 塩谷昌之
 1 数値から見る工作記事の変遷
 2 時代の技術と乗り物工作
 3 工作記事が少年たちに語ったこと
 4 戦前/戦中/戦後での変化の考察

第7章 動員される子供の科学――戦時下の工作と兵器 松井広志
 1 戦時下の工作
 2 一九四〇年代前半の「子供の科学」の位置
 3 戦時下の「子供の科学」における軍事と模型
 4 〈動員される子供の科学〉と工作/手芸

第8章 「科学」と「軍事」の呪縛――一九五〇年代の航空雑誌での模型工作の営み 佐藤彰宣
 1 航空雑誌と模型工作の関係
 2 航空雑誌編集者の遍歴――戦時体制前後の模型飛行機と雑誌
 3 航空雑誌が誘う模型工作の営み
 4 戦記ブームとの連動

第3部 〈手づくり〉と〈自作〉の境界を揺さぶる趣味の実践

第9章 日曜大工の社会史――男性の手作り趣味と家庭主義 溝尻真也
 1 日曜大工にみる二重のジェンダー性
 2 余暇活動としての日曜大工
 3 日曜大工の展開

第10章 DIYとしての自主放送――初期CATVの考古学 飯田 豊
 1 趣味文化としてのCATV
 2 自作趣味×婦人会活動――郡上八幡テレビ
 3 「Do It Yourself わたしのテレビ」――津山放送
 4 プロシューマーとジェンダー

第11章 「社会化」する自作庭園鉄道――桜谷軽便鉄道のいま 塩見 翔
 1 桜谷軽便鉄道とはなにか
 2 桜谷軽便鉄道の製作背景
 3 公開運転会とボランティアスタッフ
 4 ボランティアスタッフが創造する「運転免許」制度
 5 避けられたNPO化

あとがき 神野由紀

版元から一言

ハンドメイドは女性、プラモデルは男性――ものづくりの趣味は男性らしさ・女性らしさと強固に結び付き、趣味としてただ楽しんでいるつもりでも性別役割分業と密接な関係を築いてきた。

「ジュニアそれいゆ」(1954―60年)と「子供の科学」(1924年―)という2つの雑誌を読み込み、手芸・人形・インテリアなどの女性と結び付けられる〈手づくり〉と、工作・模型・ミリタリーなどの男性に割り当てられる〈自作〉をキーワードに、手づくり趣味の近・現代史を描き出す。

コミケやデザインフェスタの盛況、郊外に点在するホームセンター、「Instagram」にあふれるハンドメイド――現代の「あえて自分で作って楽しむ趣味」の源流をたどり、男性・女性に分かれ、双方が排他性をもってしまう手づくり趣味をめぐる文化の内実に迫る。

著者プロフィール

神野 由紀  (ジンノ ユキ)  (編著

関東学院大学人間共生学部教授。専攻は近代日本のデザイン史、文化史。著書に『百貨店で〈趣味〉を買う』(吉川弘文館)、『子どもをめぐるデザインと近代』(世界思想社)、『趣味の誕生』(勁草書房)など。

辻 泉  (ツジ イズミ)  (編著

中央大学文学部教授。専攻はメディア論、文化社会学。著書に『鉄道少年たちの時代』(勁草書房)、共編著に『メディア社会論』『ファッションで社会学する』(ともに有斐閣)、『デジタルメディアの社会学』(北樹出版)など。

飯田 豊  (イイダ ユタカ)  (編著

立命館大学産業社会学部准教授。専攻はメディア論、メディア技術史、文化社会学。著書に『テレビが見世物だったころ』(青弓社)、編著に『メディア技術史』、共編著に『現代文化への社会学』(ともに北樹出版)、『現代メディア・イベント論』(勁草書房)など。

上記内容は本書刊行時のものです。