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洋裁文化と日本のファッション 井上 雅人(著) - 青弓社
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洋裁文化と日本のファッション (ヨウサイブンカトニホンノファッション)

社会一般
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発行:青弓社
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ18mm
重さ 360g
272ページ
並製
定価 2,600円+税
ISBN
978-4-7872-3417-9   COPY
ISBN 13
9784787234179   COPY
ISBN 10h
4-7872-3417-X   COPY
ISBN 10
478723417X   COPY
出版者記号
7872   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2017年6月
書店発売日
登録日
2017年3月15日
最終更新日
2022年5月31日
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重版情報

2刷 出来予定日: 2022-05-31
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みなさん、自分で服を縫った経験はどれだけありますか? 1940年代から60年代の戦後日本で一気に花開いた洋裁文化を、日本の消費文化に果たした役割、という観点から検討。従来のファッション史や大衆史からはこぼれ落ちることが多かった洋裁文化を再考しています。ファッション史に興味がある方にはぜひ手に取っていただきたい一冊です。

紹介

ファッション史や大衆史からこぼれ落ちる洋裁文化の実態を、デザイナー、ミシン、洋裁学校、スタイルブック、ファッションショーなどの事例から立体的に描き出す。そして戦後の洋裁文化を、「民主化の実践」「消費社会の促進」という視点から再評価する。

目次

はじめに

序章 身体の平等化と民主化の実践
 1 デザイナーの時代
 2 洋裁ブームの時代
 3 貧困とアメリカ化
 4 身体の平等化
 5 民主化の実践
 6 洋裁文化の歴史的位置付け
 7 構造化する構造として構造化された構造

第1章 デザイナー――時代の主役になった人々
 1 デザイナーの登場
 2 元華族とパンパン・ガール
 3 『花の素顔』とデザイナーのイメージ
 4 村上信彦のデザイナー批判
 5 デザイナーの実像
 6 津村節子の洋裁経験

第2章 洋裁学校とミシン――作る=着る人の身体と規律訓練
 1 洋裁学校と服装革命
 2 洋裁学校の興り
 3 シンガーミシン
 4 ミシンと洋服の普及
 5 洋裁学校ブーム
 6 学習集団と教養機械

第3章 ファッション誌――情報としてのファッションとマスメディア
 1 ファッション誌とは何かという問い
 2 ファッション誌の始まり
 3 スタイルブックと分類する視線
 4 スタイル画家
 5 「若い女性」と既製服のメディア
 6 スタイルブックの終わり

第4章 洋裁店とファッションショー――趣味によって共有される空間
 1 洋裁店
 2 ファッションショー
 3 ファッションモデル

第5章 洋裁文化の消滅――構造はどのようにして次の構造へと移り変わったか
 1 既製服会社
 2 一九八〇年代の神話
 3 一九七〇年代の断層
 4 プレタポルテの土壌
 5 瓦解する洋裁文化

終章 コム・デ・ギャルソン論争とアンアン革命
 1 「インテリする」
 2 世界史の中心の構造的変化とファッション
 3 ぶったくり商品
 4 消費社会の左翼性
 5 衣服の芸術性

初出一覧

版元から一言

NHK連続テレビ小説『カーネーション』『とと姉ちゃん』『べっぴんさん』で注目を集めたように、戦後日本の洋裁文化に対する興味と関心がますます深まっている。

洋裁文化は、女性たちが自分の着る洋服を自分たちの手で作る技術を中心とした文化だったが、単にその実践だけにとどまらない、教育やマスメディア、さらに都市環境をも含み込んだ独特な社会構造を構築した。1940年代後半から60年代半ばまでの間に一気に形成され、そして消滅した洋裁文化は、戦後日本のファッション文化の基盤を作り上げ、「消費者」の形成にきわめて大きな役割を果たした。

一般的な戦後史や文化史だけではなく、ファッション史や大衆史からもこぼれ落ちる洋裁文化の実態を、デザイナー、ミシン、洋裁学校、スタイルブック、洋裁店、ファッションショーなどの事例から立体的に描き出す。そして戦後の洋裁文化を、「民主化の実践」「消費社会の促進」という視点から再評価する。

著者プロフィール

井上 雅人  (イノウエ マサヒト)  (

1974年、東京都生まれ。東京大学文学部および文化服装学院卒業、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学。武庫川女子大学講師。専攻はデザイン史、ファッション史、物質生活史。著書に『洋服と日本人――国民服というモード』(廣済堂出版)、編著に『デザインの瞬間』(角川学芸出版)、共著に『今和次郎と考現学』(河出書房新社)、『相対性コム デ ギャルソン論』(フィルムアート社)、『生活の美学を探る』『生活をデザインする』(ともに光生館)など。

上記内容は本書刊行時のものです。