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ディズニーランドの社会学
脱ディズニー化するTDR
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2016年7月
- 書店発売日
- 2016年7月25日
- 登録日
- 2016年5月10日
- 最終更新日
- 2023年5月22日
重版情報
3刷 | 出来予定日: 2020-08-31 |
2刷 | 出来予定日: 2018-04-25 |
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ご好評いただき3刷出来です。ディズニーランドを頻繁に訪れ、キャストとして働いた経験もある著者が、ディズニーランドの現在の特色をメディア論の観点から分析しています。 |
紹介
テーマパークを乱立させてディズニー化する現代日本社会と、それに反して脱ディズニー化する東京ディズニーランド――創始者の思想が希薄化し、ジャパン・オリジナルへと変貌している――を現代社会論・メディア論の視点から解析する刺激的な成果。
目次
はじめに
第1章 様相を変貌させる東京ディズニーリゾート
1 「ディズニー学」の基礎知識
2 パーク内はコスプレ会場と化した?
3 ファミリー・エンターテインメントからの逸脱
4 TDR=送り手側も異様?
5 ウォルトの存在が薄れるほどゲストの数は増える?
第2章 ディズニーランドと日本人――ディズニーというゆりかごのなかで
1 ディズニーと日本人の関係史
2 日本アニメの苗床になったディズニー
3 プロレスとディズニーが高度経済成長とテレビ普及に貢献
4 ディズニーになじんでいた戦後世代
5 日本人へのディズニー再教育
第3章 テーマパークの本質:1――情報圧によるめまい
1 テーマパークとは何か
2 テーマ性の入れ子構造
3 TDSでのテーマの重層構造
第4章 テーマパークの本質:2――ハイパーリアリティー
1 ハイパーリアリティーとは何か
2 テーマランドはコピーのコピー
3 ジャパン・オリジナル、ダッフィーの誕生
4 ダッフィー的システムの方法論化
第5章 テーマ性の崩壊
1 崩壊を象徴するパレード
2 マクロと中規模(=ミドル)のテーマ性
3 ミクロなテーマ性
4 テーマ性崩壊をさらに進める「ハピネス・イズ・ヒア」
5 テーマなきテーマパークの出現
第6章 ジャパン・オリジナル化するTDR
1 グレムリン化するゲスト、ドン・キホーテ化するTDL
2 消費文化の伝統文化への昇華をもくろんだウォルト
3 アキバ化するTDL
第7章 ディズニー化する社会、脱ディズニー化するTDR、そして……
1 ファストフードとファミレスを経験した一九七〇年代
2 ディズニー化とは何か
3 社会がディズニー化していく
4 脱ディズニー化する未来
第8章 TDRは聖地になりうるか?
1 評価が分かれる『アナ雪』
2 微分的文化と文化相対主義
3 二つの聖地
付録 ディズニーを学ぶ人のために
1 ウォルトを知る
2 ウォルト没後のディズニーの状況を知る
3 東京ディズニーリゾートを知る
4 専門的な視点からディズニーを考える
参考文献
おわりに
版元から一言
いま、東京ディズニーリゾート(TDR)はどんどん「脱ディズニー化」している――「徹底的に統一したテーマ」「家族みんなで夢を見る」というウォルト・ディズニーの理想を体現していた時代は過ぎ去って、「テーマなき萌え要素のごった煮」のなかを「お一人様がそれぞれの目的のために突っ走る」空間になっているのだ。
これは、実は歌舞伎からAKB48まで脈々と続く、「全体像よりもピンポイントの趣向」を重視する日本の文化、そして社会の傾向とつながっている。
顧客(ゲスト)のニーズに最先端で応えて変わり続けるTDRは、まさに現代社会の縮図。TDRの変容の過程を分析することで、日本社会の「いま」と「あした」を描き出す画期的なメディア社会論。
上記内容は本書刊行時のものです。