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発表会文化論
アマチュアの表現活動を問う
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2015年2月
- 書店発売日
- 2015年2月26日
- 登録日
- 2015年1月23日
- 最終更新日
- 2022年10月13日
重版情報
3刷 | 出来予定日: 2022-09-30 |
2刷 | 出来予定日: 2021-10-11 |
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子どものピアノ教室から大人の習い事まで、発表会と結び付いた活動は実に多岐にわたります。発表会そのものは万国共通で存在しますが、本書では特に、日本の発表会文化を支えた固有の構造に迫っています。わが国のアマチュア表現活動を支えた文化とは何なのか、ぜひご確認ください。 |
紹介
日本の発表会の起源を江戸から現在までたどり、習い事や合唱、ライブハウス、公募展、学校制度、教育行政、公共ホール、アメリカとの比較といった事例を検証して、アマチュアによる表現活動の多様性と魅力、それを支える仕組み、問題点を浮かび上がらせる。
目次
はじめに 宮入恭平
第1章 発表会の歴史 薗田碩哉/歌川光一
1 「発表」することの起源――限界芸術論の視点から
2 原型としての江戸遊芸――たしなみと趣味の日常化
3 西欧化と遊芸の変容――発表会という新スタイル
4 発表会を支える仕組み――制度・舞台・近代
5 芸術・芸能の発表会とは何か
第2章 習い事産業と発表会 佐藤生実
1 私的な発表会体験から
2 子どもの習い事の実際
3 大人の習い事ブーム
4 発表会よ、どこへいく
第3章 社会教育・生涯学習行政と地域アマチュア芸術文化活動 歌川光一
1 地域アマチュア芸術文化活動はどこでおこなわれているのか
2 地域アマチュア芸術文化活動を管轄する行政とは?
3 地域アマチュア芸術文化活動と行政の実際
4 地域アマチュア芸術文化活動は社会教育・生涯学習行政の宿痾か?
第4章 学校教育と発表会 宮入恭平
1 部活動の夏合宿
2 軽音楽部と『けいおん!』ブーム
3 健全な部活動としてのロック
4 物語を必要とする部活動
5 競争と共同のあいだで
6 発表会を内面化させる装置
第5章 発表会が照らす公共ホールの役割 氏原茂将
1 公共ホールとはなにか
2 「芸術創造の場」という理念
3 貸館という実態
4 市民文化の創造拠点――もう一つの理念を考える
5 公共ホールを使いこなすために
6 「市民のための空間」に向けて
第6章 合唱に親しむ人々 薗田碩哉
1 発表会としての「合唱祭」
2 合唱祭の風景を眺める
3 「合唱」をめざす人々
4 西洋音楽の移入と和声へのとまどい
5 合唱の特権性と発表会の必然性
6 「歌うコミュニティー」は可能か
第7章 誰のための公募展 光岡寿郎
1 公募展と公募展像の距離
2 形式化する公募展批判
3 「私」のための公募展
4 公募展批判の裏に隠されてきたこと
第8章 発表会化するライブハウス 宮入恭平
1 ライブハウスを取り巻く文化
2 ノルマ制度が助長する発表会化
3 出演者と観客の関係
4 文化と産業のはざまで
5 ライブハウスに求められるもの
6 発表会との距離をとらえ直すために
第9章 アメリカの発表会 早稲田みな子
1 南カリフォルニアとハワイの「日本」
2 家元制度と発表会
3 アメリカの発表会システム
4 発表会を通じた新しい現象
5 ローカル化される日本の発表会
おわりに 宮入恭平
上記内容は本書刊行時のものです。