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戦時下の地下鉄 枝久保 達也(著) - 青弓社
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戦時下の地下鉄 (センジカノチカテツ) 新橋駅幻のホームと帝都高速度交通営団 (シンバシエキマボロシノホームトテイトコウソクドコウツウエイダン)

社会一般
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発行:青弓社
A5判
縦210mm 横148mm
216ページ
並製
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-7872-2091-2   COPY
ISBN 13
9784787220912   COPY
ISBN 10h
4-7872-2091-8   COPY
ISBN 10
4787220918   COPY
出版者記号
7872   COPY
Cコード
C0021  
0:一般 0:単行本 21:日本歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年2月26日
書店発売日
登録日
2021年1月6日
最終更新日
2021年4月10日
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紹介

新橋駅をめぐる東京地下鉄道と東京高速鉄道の対立を紐解きながら、幻のホームという「神話」が誕生したプロセスを解き明かす。そして、両社の抗争が遠因になって設立された帝都高速度交通営団と戦争の関係を掘り起こし、地下鉄史の15年の空白の埋める労作。

目次

はじめに――東京の地下鉄史のミッシングリンク

序 章 早川徳次と地下鉄計画――一九二〇年―
 1 地下鉄の父、早川徳次
 2 東京市区改正委員会市街鉄道案
 3 地下鉄計画の胎動
 4 それぞれの思惑
 5 東京市営地下鉄計画と挫折
 6 東京の鉄道整備

第1部 新橋駅幻のホームと帝都高速度交通営団の誕生

第1章 「代行会社」をめぐる確執――一九二六―三四年
 1 代行会社の出現
 2 連絡に関する打ち合わせ会
 3 五島慶太の登場
 4 東京高速鉄道の設立
 5 三号・四号連絡線構想

第2章 新橋駅連絡をめぐる対立――一九三五―三六年
 1 早川徳次の猛反発
 2 両社の妥協案
 3 東京地下鉄道の回答
 4 小林一三の協定案と協定締結
 5 新橋駅連絡設計をめぐる攻防

第3章 幻のホームと「地下鉄騒動」――一九三六―三九年
 1 京浜地下鉄道の設立構想
 2 品川延伸と一分間隔運転計画
 3 誘導信号機論争
 4 プラットフォーム増設案
 5 新橋駅着工
 6 東京高速鉄道新橋駅の開業
 7 「地下鉄騒動」との奇妙な符合

第4章 陸上交通事業調整法による統合――一九三八―四〇年
 1 「地下鉄騒動」その後
 2 昭和初期の鉄道
 3 交通調整論の台頭
 4 交通事業調整委員会の議論
 5 交通事業調整委員会の答申

第2部 戦時下の帝都高速度交通営団

第5章 帝都高速度交通営団の成立と防空――一九四〇―四四年
 1 地下鉄と防空
 2 ロンドン空襲
 3 防空法と地下鉄待避
 4 交通営団の空襲対策

第6章 戦時下の地下鉄建設計画――一九四一―四五年
 1 地下鉄網と規格の再検討
 2 交通営団の新線計画
 3 戦時下の輸送状況
 4 時差出勤の開始

第7章 空襲と地下鉄――一九四五年
 1 本土空襲の始まり
 2 銀座空襲
 3 被爆箇所の復旧
 4 東京大空襲
 5 山の手大空襲

終 章 地下鉄の戦後復興――一九四五―四九年
 1 戦後の交通営団
 2 営団廃止論

参考文献一覧

あとがき

版元から一言

地下鉄新橋駅には使われない幻のホームがある――やむなく作られた仮設駅とも語られるこのホームは、戦前の地下鉄建設をリードした東京地下鉄道と東京高速鉄道の地下鉄構想が衝突した結果、生み出された時代の徒花であった。日に日に戦時色が強まっていったこの時代、両社の対立は戦時体制に取り込まれていく。

新橋駅をめぐる両社の対立を紐解きながら、幻のホームという「神話」が誕生したプロセスを解き明かす。そして、両社の抗争が遠因となって設立された帝都高速度交通営団の実態を掘り起こし、交通営団と戦争の関係を防空・輸送・避難などの視点から描き出す。

地下鉄博物館や国立公文書館の史料を丹念に渉猟し、これまでミッシングリンクのように欠落していた戦前の地下鉄史と戦後の地下鉄史を接続する。1934年から49年の地下鉄空白の15年を埋めて、戦時下の地下鉄の実像を浮き彫りにする労作。

著者プロフィール

枝久保 達也  (エダクボ タツヤ)  (

1982年、埼玉県生まれ。東京地下鉄で広報、マーケティング・リサーチ業務などを担当し、2017年に退職。現在は鉄道ライター、都市交通史研究家として活動する。鉄道史学会所属。ウェブ「ダイヤモンド・オンライン」「乗りものニュース」、「鉄道ジャーナル」(鉄道ジャーナル社)などで鉄道関連の記事多数。

上記内容は本書刊行時のものです。