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混淆する戦前の映像文化 福島可奈子(著/文) - 思文閣出版
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混淆する戦前の映像文化 (コンコウスルセンゼンノエイゾウブンカ) 幻燈・玩具映画・小型映画 (ゲントウオモチャエイガコガタエイガ)

芸術
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発行:思文閣出版
A5判
440ページ
定価 9,000円+税
ISBN
978-4-7842-2046-5   COPY
ISBN 13
9784784220465   COPY
ISBN 10h
4-7842-2046-1   COPY
ISBN 10
4784220461   COPY
出版者記号
7842   COPY
Cコード
C3074  
3:専門 0:単行本 74:演劇・映画
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2022年12月2日
最終更新日
2022年12月2日
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紹介

戦前の日本には、映画館以外の場所で利用された「非劇場型」の映像機器が多種多様に存在していた。ときに家庭の娯楽として、ときに学校や宗教施設で教育目的に受容されていたそれらは、今では衰退し忘れ去られて久しい。
本書では、その実態を掘り起こすため著者自身が十数年にわたって調査・分析し、撮影した明治~昭和(戦前期)のスライドやフィルム、映写機器等の一次資料を豊富に組み込み、戦前期日本で幻燈や玩具映画、齣フィルム、小型映画などの雑多なメディアが入り混じりながら技術的・産業的に発展・回帰・衰退していくさまを明らかにする。

デジタル一元化の時代に、傍流として置いてきた「異形」の数々を拾い上げる「メディア考古学」的実践の書。

目次

はじめに メディア考古学という方法

第Ⅰ部 映像メディアの大衆化―幻燈全盛の時代

第1章 社会教育ツールとしての幻燈―鶴淵幻燈舗を中心に
  1 国家教育と幻燈
  2 通俗教育と鶴淵幻燈舗の事業
第2章 布教活動としての幻燈―中島待乳と池田都楽を中心に
  1 キリスト教幻燈と中島待乳
  2 仏教幻燈と池田都楽
第3章 口演童話「お伽噺」と幻燈―雑誌『少年世界』の幻燈利用
  1 少年世界幻燈隊と鶴淵幻燈舗
  2 少年幻燈隊の活動

第Ⅱ部 子供たちの映像文化―玩具映画全盛の時代

第4章 幻燈から活動写真のはざま―家庭用映像機器広告にみる混淆
  1 幻燈から活動写真へ―水平走行アニメーションを中心に
  2 『少年世界』掲載の過渡的視覚玩具
第5章 視覚玩具文化とその流行
  1 大阪花街の視覚メディア文化
  2 齣フィルムの流行
第6章 玩具映画の産業構造
  1 乱立する玩具映画会社
  2 子供の玩具映画体験

第Ⅲ部 アマチュア映画と教育映画のナショナリズム―小型映画全盛の時代

第7章 フランス小型映画の世界市場戦略と日本
  1 フランスにおけるパテ・ベビー産業
  2 日本における9ミリ半映画
第8章 混淆する小型映画の栄枯盛衰―国家統制の陰
  1 大阪ベビー・キネマ・クラブと大阪朝日新聞社
  2 ホーム・ムービーズ・ライブラリーと大阪毎日新聞社
第9章 「教育映画」から「文化映画」、そして幻燈復活へ
  1 「社会教育」映画から「学校教育」映画へ
  2 戦時期統制下の幻燈復活

おわりに

著者プロフィール

福島可奈子  (フクシマカナコ)  (著/文

武蔵野美術大学非常勤講師

上記内容は本書刊行時のものです。