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食用油脂の基礎と劣化防止 中谷 明浩(著/文) - 幸書房
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食用油脂の基礎と劣化防止

発行:幸書房
A5判
120ページ
定価 2,800円+税
ISBN
9784782104460
Cコード
C3058
専門 単行本 その他の工業
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2020年7月3日
最終更新日
2020年7月13日
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紹介

食に共通する全てに関わってくるのが「食用油脂」です.本書はその食用油脂の基礎と劣化抑制を図り,節約することの意義を述べています.なぜならば,食用油脂は安価な食材ではなく,将来にわたりさらに値上がりしていくことが示唆されているためです.油脂の原料となる穀物などをほぼ輸入に頼る我が国では,少子高齢化を迎え食用油脂の消費量が減少しているのですが,視点を世界に向けると人口は増加し,国連の推計によれば2050 年には95 億人に達するといわれています.一方で,その穀物の生産量は,地球の気候変動の影響を受けやすいというネガティブな側面を有し,これらの要因が食用油脂の値上がりが示唆される所以です.
劣化の何たるか,それを抑えるための技術,そして食用油脂に関して知っていただきたい劣化抑制以外の情報にも触れています.劣化防止と聞けば,劣化が悪いように聞こえてきますが,劣化は食用油脂のおいしさに深く関わっています.それは食品のおいしさにも貢献し,普段から利用しているというのも確かです.特に,初期の劣化はおいしさをもたらします.
しかし,劣化が進むと不快臭,不快味へと変わり,油脂食品の品質が低下するばかりか,栄養学的にも好ましくありません.この「変わり目」がまた難しいのです.
このような視点で捉えると,食用油脂は実は,貴重で,奥が深く,取り扱いが難しい食材でもあるといえます.さらにその食用油脂の劣化抑制を図ることを目的とすれば,食用油脂だけではなく,原材料や設備も含めた調理工程の全般を見直さなければその目的の達成は難しいと考えます.
そのようなことから,本書では食用油脂の基礎,劣化の基礎,そして劣化防止技術を網羅し,ただ大量の情報を並べるのではなく,基本と応用を理解していただけるよう,なるべくシンプルに,そしてわかりやすくを心がけ執筆いたしました.食品関連事業者,食品技術者や開発者の皆様のお仕事の一助になれば幸いです.

目次

第1章 食用油脂を取り巻く環境と、劣化防止技術の意義
 1.1 現状と未来予測
 1.2 劣化防止の必要性
第2章 食用油脂の基礎知識
 2.1 油脂と脂質
 2.2 食用油脂の分類
 2.3 食品における役割
 2.4 油脂の化学・物理的管理(劣化)指標
 2.5 高汎用油脂の特性と用途
 2.6 油脂に含まれる微量成分
 2.7 油脂製造方法
 2.8 食用油脂に関する最近の動向
第3章 食用油脂劣化の基礎知識
 3.1 自動酸化
 3.2 熱酸化と熱劣化
 3.3 光酸化
 3.4 各種脂肪酸の酸化特性
 3.5 各種油脂の酸化・劣化特性
 3.6 劣化の促進因子
 3.7 酸化・劣化油脂の有害性
第4章 劣化防止技術
 4.1 劣化指標と評価
 4.2 劣化管理のための基本5項目
 4.3 油の劣化と衛生管理
 4.4 劣化防止のための適正使用方法と管理
 4.5 加熱安定性の高い油脂の活用
 4.6 抗酸化剤による劣化防止
 4.7 プラスチック系包装材による劣化防止
 4.8 脱酸素による劣化防止
 4.9 劣化防止に寄与する成分
 4.10 香味油による劣化臭・異風味の抑制
 4.11 n‐3系脂肪酸含有油脂の劣化抑制
第5章 食用油脂分野の注目すべき動向
 5.1 劣化抑制に関する技術動向
 5.2 油脂のおいしさ
 5.3 持続可能なパーム油のための円卓会議と環境にやさしいパーム栽培への取り組み事例

著者プロフィール

中谷 明浩  (ナカタニアキヒロ)  (著/文

1993 年 大手食用油脂メーカー入社
  生産技術部門に8 年間、研究開発部門に10 年間、知的財産部門に7 年間携わり、生産から開発、知財に至る25 年間で一連の「ものづくり」技術を極める
2011 年 技術士(農業部門・食品分野)登録
2018 年 中谷技術士事務所(https://nakatani-peoffice.com)を設立
  食用油脂とその周辺技術を中心とした食品技術、食品関連特許実務、特許情報活用のジャンルでの支援活動を国内外で展開中。食品技術、食品特許関連セミナーを複数開催。
  食品化学新聞「食品技術士リレーシリーズ」ベースライターで「調理現場のフライ油適正管理技術」(2019.3.21 掲載)、「特許情報を食品開発やビジネスに活用しよう」(2019.9.21 掲載)など多数執筆。
  技術士の他、エネルギー管理士、AIPE 認定・知的財産アナリスト(特許)、JHTC 認定・HACCP コーディネーター、甲種危険物取扱者、ボイラー技士(2 級)やフォークリフト免許の資格を有する。

上記内容は本書刊行時のものです。