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流火草堂遺珠
安東次男拾遺句詩集
四六判
196ページ
定価
2,667円+税
- 出版社在庫情報
- 品切れ・重版未定
- 初版年月日
- 2009年9月
- 書店発売日
- 2009年9月1日
- 登録日
- 2010年2月18日
- 最終更新日
- 2016年8月1日
紹介
◆中村稔抄出
かの耀よふ雪嶺のもとに生を享けし
ふるさとの氷柱太しやまたいつ見む
藤は実をこぼし不遇のうた多し
嬰児の瞳に月あるごとし抱きあぐる
秋参宿(おりおん)いろづくばかり生き得たり
陽を恋ひて蟻は冷き幹のぼる
石蕗ぶきや朝一椀の耀く飯
闇は吾がもの白き息のみくもりなし
黒揚羽わたる十字路ながきかな
秋日狂乱玩具の汽車に幾山河
前書きなど
◆中村稔編集
『安東次男全詩全句集』(思潮社)に未収録の俳句と詩の作品を中心に、俳句三九一句、詩七篇を収録する。俳句は初投句の俳誌「寒雷」作品よりはじまり俳誌「風」等の作品を中心に『裏山』『流』との重複句もあえて収録。詩は、習作作品五篇と詩集『六月のみどりの夜わ』に収録された作品二篇をその発表時のかたちのままに収録する。この意図はすべて編集者中村稔の安東次男の表現者としての本質に迫り、習作時代の作品にすでにすぐれた資質が伺われることを明らかにしようとしたものである。この『流火草堂遺珠』には、安東の詩人として出発する以前のすべてがある。詩人中村稔が亡き畏友安東を偲び、安東のために編んだ一書である。
上記内容は本書刊行時のものです。