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放射線被曝の理科・社会
四年目の『福島の真実』
発行:かもがわ
縦21mm
189ページ
価格情報なし
- 初版年月日
- 2014年12月
- 登録日
- 2015年8月20日
- 最終更新日
- 2015年8月20日
書評掲載情報
2015-03-08 |
朝日新聞
評者: 佐倉統(東京大学教授・科学技術社会論) |
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紹介
『美味しんぼ』騒動で明るみに出た放射線被曝の影響に関する世論の分裂。この問題での対立が、原発をなくしたいという国民の合意をも分裂させる現状に危機感を抱いた科学者が、自然科学と社会科学の両面からこの問題を解明する。内部被曝は危ないと言われるが、人は「これは食べない」という判断ができるので、内部被曝だからこそ影響をコントロールできるのだ。低線量被曝の影響について、「分かっていない」と言われることが多いが、「分かっている」ことだってたくさんある。福島の食品は安全なのか、福島は人が住める場所なのかの論争は、本書を読んでからにしようではないか。
目次
第1章 低線量被曝をめぐる論争を検証する-「分かっていること」と「分かっていないこと」(LNT仮説と放射線防護の考え方
「内部被曝の恐怖」論を考える
放射線被曝のリスクを考える-生物としての環境適応)
第2章 「福島は住めない」のか(『美味しんぼ』問題が浮き彫りにしたもの
どんな放射能がどれだけ出たのか
除染は無駄なのか-除染の方法と効果)
第3章 「福島の食品は危ない」のか(チェルノブイリ事故と食の安全
福島の食品検査体制と検査結果
安全な食のための方策)
第4章 福島の今とこれから(県内在住者から見た「反原発」とメディア
福島での生活の現状と地域の将来
県民健康調査で何が分かったか)
第5章 原発住民運動と放射線問題(原発を乗り越えるための国民的・思想的課題
過半数住民の支持を得るために-科学者の役割・責任と論争の質
住民運動の成長・発展のために考えるべきこと)
上記内容は本書刊行時のものです。