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フェリックス・ガタリと現代世界 村澤 真保呂(編集) - ナカニシヤ出版
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フェリックス・ガタリと現代世界 (フェリックスガタリトゲンダイセカイ)

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A5判
360ページ
定価 3,600円+税
ISBN
978-4-7795-1623-8   COPY
ISBN 13
9784779516238   COPY
ISBN 10h
4-7795-1623-4   COPY
ISBN 10
4779516234   COPY
出版者記号
7795   COPY
Cコード
C1010  
1:教養 0:単行本 10:哲学
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2022年3月10日
書店発売日
登録日
2022年2月1日
最終更新日
2022年2月1日
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紹介

その思想は、グローバル資本主義を読み解き、現代世界の諸問題と対峙するためにある――
〈帝国〉の時代を予見した先駆的思想家、フェリックス・ガタリ。没後30年、再評価されつつあるその思想を国内外の論者により捉え直し、資本主義世界における問題を理解し克服する視座を得るための、日本初の論文集。巻末にはガタリに関する文献リストを収録。



寄稿者
村澤真保呂、ギャリー・ジェノスコ、ラリッサ・ドリゴ・アゴスティーノ、増田靖彦、廣瀬純、アンヌ・ソヴァニャルグ、フランコ・ベラルディ(ビフォ)、ジャン=セバスティアン・ラベルジュ、粉川哲夫、平井玄、境毅、松田正貴、立本秀洋、香川祐葵、杉村昌昭

目次

はじめに――ガタリ思想と現在  (村澤真保呂、清家竜介)


第Ⅰ部 資本主義と政治理論

トランプ時代のミクロファシズム  (ギャリー・ジェノスコ[松田正貴訳])
  はじめに
  ブラックホールと共鳴
  ファシズムのミクロ政治学
  インターネット掲示板(サブレディット)の政治学

横断性と制度  (ラリッサ・ドリゴ・アゴスティーノ[村澤真保呂訳])
  序  文
  「六八年五月」再考
  新たな主観性に向けて
  六八年――新たなものと幻想的なもの
  横断性
  結  び

〈間〉で仕事をすること――ドゥルーズとガタリ「の」アジャンスマンについて  (増田靖彦)
  序
  イエルムスレウの導入
  ドゥルーズ哲学の射程
  イエルムスレウの限界
  機械と横断性――ガタリ思想の導入
  ガタリにおけるドゥルーズからの影響――構造論と強度的なもの
  『アンチ・オイディプス』の思想圏――生産概念を中心として
  プルースト解釈の再考
  ガタリのプルースト論――『千のプラトー』への布石
  結に代えて――襞か集合か

ドゥルーズ=ガタリの資本主義論――『アンチ・オイディプス』再入門  (廣瀬 純)
  「資本主義的生産にとっての真の障壁は資本それ自体である」
  「二つの大きさを同一の分析単位で計測することは宇宙的詐欺である」
  「国家とその警察及び軍隊は巨大な反生産企業を形成する」

スキゾ分析家フェリックス・ガタリ――政治的チェス盤上のナイト  (アンヌ・ソヴァニャルグ[杉村昌昭訳])
  エコロジーと横断性
  スキゾ分析
  精神病の優位性――ラカンとガタリ
  ラカン対マルクス――シニフィアンの優位性と社会支配のフィギュアとしての父の場所
  欲望する機械とフロイト-マルクス主義の拒否

カオスモーズ的痙攣とフェリックスの思想  (フランコ・ベラルディ(ビフォ)[杉村昌昭訳])
  カオスモーズ的痙攣とは何か
  欲望と器官的身体
  カオイド
  運動、詩、リトルネロ


第Ⅱ部 メディアと機械

ポストメディア時代の争論に向けて  (ジャン=セバスティアン・ラベルジュ[杉村昌昭訳])
  序  論
  マスメディア
  ポストメディア
  ミニテル(一九八六~一九九一)
  争  論
  〈アルカンシエル〉構築への呼びかけ――合意=争論(一九八六~一九八八)
  緑の党とジェネラシオン・エコロジーへの二重加盟(一九九〇~一九九二)
  結  び

資本主義的主観性の急激な変化  (ギャリー・ジェノスコ[村澤真保呂訳])


ガタリ対話の顛末――スキゾ分析からラジオアートへ  (粉川哲夫)


主観性と本源的蓄積  (平井 玄)
  土砂ぶりの雨の中で
  終わりなき主観性
  一般的反知性
  終わりなき本源的蓄積
  主観性と基盤的コミュニズム

ガタリ「機械」論の射程  (境 毅)
  はじめに
  現代に蘇るガタリ
  ガタリの機械論 

「宇宙」を回復する――「ジャン=バチスト症例」を題材として  (村澤真保呂)
  序――ガタリ思想と臨床
  「器官なき身体」と制度――アルトーからガタリへ
  制度と二つの「残酷」――ジャン=バチスト症例より
  「宇宙」を取り戻す――動的編成と共立平面
  『分裂分析的地図作成法』の基本図式との関連
  おわりに――ガタリ思想の重要性


第Ⅲ部 芸術と文化

冬の時代の文学機械――R・A、ガタリ、そしてカフカ  (松田正貴)
  はじめに
  狂気のリトルネロとR・A=カフカの顔貌性
  カフカの夢分析――マイナー文学の地図作成法
  最後に――ガタリの文学機械

バフチン、ガタリ――対話可能性と主体感  (立本秀洋)
  主体感=ポリフォニー
  ガタリによるバフチンの導入
  隔離と作者の誕生
  線形的因果性の一時停止
  今、対話は可能か

ガタリとスターン――主観性はいかにつくられるか  (香川祐葵)
  はじめに
  スターンの『乳児の対人世界』を読むガタリ
  『乳児の対人世界』二〇〇〇年版の変更に対する対応関係の変化
  おわりに

フェリックス・ガタリのアール・ブリュット的思想機械  (杉村昌昭)
  「フェリックス・ガタリの直観」
  「フェリッス・ガタリの美学的パラダイム」



フェリックス・ガタリ文献リスト  (香川祐葵、村澤真保呂、増田靖彦)

おわりに  (村澤真保呂、清家竜介)


人名索引
事項索引

著者プロフィール

村澤 真保呂  (ムラサワ マホロ)  (編集

龍谷大学社会学部教授。著書に『都市を終わらせる――「人新世」時代の精神、社会、自然』(ナカニシヤ出版、2021年)、訳書にヴォルフガング・シュトレーク『資本主義はどう終わるのか』(共訳、河出書房新社、 2017年)など。

杉村 昌昭  (スギムラ マサアキ)  (編集

龍谷大学名誉教授。著書に『資本主義と横断性――ポスト戦後への道標』(インパクト出版会、1995年)、主要訳書にフェリックス・ガタリ『分子革命――欲望社会のミクロ分析』(法政大学出版局、1988年)、フェリックス・ガタリ、シュエリー・ロルニク『ミクロ政治学』(法政大学出版局、2021年)など。

増田 靖彦  (マスダ ヤスヒコ)  (編集

龍谷大学経営学部教授。共編著に『21世紀の哲学をひらく――現代思想の最前線への招待』(ミネルヴァ書房、2016年)、訳書にベルクソン『笑い』(光文社、2016年)など。

清家 竜介  (セイケ リュウスケ)  (編集

龍谷大学社会学部准教授。著書に『交換と主体化――社会的交換から見た個人と社会』 (御茶の水書房、2011年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。