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出版者情報
探究 こどもコミュニケーション
- 初版年月日
- 2022年3月31日
- 書店発売日
- 2022年4月25日
- 登録日
- 2022年3月16日
- 最終更新日
- 2022年4月4日
紹介
保育士・幼稚園教諭をめざす学生へ、保育およびその周辺分野の多様な研究テーマをわかりやすく解説し、学びの視野や可能性を広げる。また卒業論文の執筆を意識し、初年度から論文についてのイメージがつかめるよう、各論文ごとにコラム「◯◯を研究する」を設け、各専門分野の考え方や研究方法などを紹介。保育・幼児教育に関連した学問の広がりと豊かさにふれる一冊。
[目 次]
巻頭言――大学での学びとは
この本の読み方
獅子舞調査の実際――年に一度の出会いのために(髙橋 克)
◯コラム 祭りを研究する:フィールドワークに必要なもの
物語の力――阪田寛夫「桃次郎」(髙根沢 紀子)
◯コラム 児童文学を研究する
子どもと絵本の出会い(浅川 陽子)
◯コラム 絵本を研究する
子どもは物語を問題解決に活用できるか――類似性理解と類推の発達に関する検討(大塚 紫乃)
◯コラム 発達心理を研究する――子どもの思考を読み解く
ともに表現者として育つ授業の試み(猶原 和子)
◯コラム 表現を研究する――フレネ教育から学ぶ
SDGs時代の保育と保育者養成をめぐる課題
――領域「環境」からホールスクールアプローチへの展開(旭 彩希)
◯コラム 子どもと自然を研究する――持続可能な社会づくりの担い手を育む保育
巡回相談におけるコンサルテーションを保育者はどのように受けとめているのか
――保育者へのインタビュー調査から(村上 涼)
◯コラム 子育ち・子育て支援を研究する――研究倫理について
世界の保育思想の歴史
――ルソー、ペスタロッチ、オウエン、フレーベルに通底する子ども観と保育観(熊田凡子)
◯コラム 保育の歴史・思想を研究する
領域「健康」における運動遊びの指導について――アナロゴンを活用した指導法の検証(蛯原正貴)
◯コラム 運動遊びを研究する――アナロゴンに着目して
私の考えるコーチング論――人間的成長を目指したコーチング(守屋志保)
◯コラム スポーツを研究する
幼保系人材養成課程における実践的カリキュラム構築にかかわる一考察
――情報・メディア活用を題材として(波多野和彦)
◯コラム 教育改善を研究する
あとがき
目次
巻頭言――大学での学びとは
この本の読み方
【獅子舞調査の実際――年に一度の出会いのために】(髙橋 克)
1 はじめに
2 民俗学とは
3 獅子舞とは――発生と分類
4 獅子舞点描
(1)千葉県の指定文化財としての獅子舞「篠籠田の獅子舞」
(2) 一人立ち三匹獅子舞の「いなざき獅子舞」
(3)複数で獅子を演じるお練り系獅子舞「竹岡三柱神社木遣り獅子舞」
(4)コロナ禍での印西市平岡「鳥見神社の獅子舞」調査
5 新型コロナウイルス感染症の流行下で考える獅子舞をはじめとした民俗芸能の位置
コラム 祭りを研究する:フィールドワークに必要なもの
【物語の力――阪田寛夫「桃次郎」】(髙根沢 紀子)
1 昔話「桃太郎」
2 「桃次郎」のおもしろさ
3 《鬼》とはなにか
4 作者の〈桃次郎〉
5 〈わたし〉と桃次郎の神隠し
コラム 児童文学を研究する
【子どもと絵本の出会い】(浅川 陽子)
はじめに――本稿の目的
1 絵本の歴史
(1)絵本の歴史~西欧を中心に世界の流れを大きく捉えた場合
(2)絵本の歴史~日本の場合
2 絵本にはどのようなカテゴリーがあるか
(1)図鑑系の絵本
(2)伝承遊び系の絵本
(3)コミュニケーション誘発系の絵本
3 絵本は子どもの発達にどのように関わるか
(1)赤ちゃんと絵本
(2)幼児と絵本
(3)子どもが絵本をとおして学んでいるもの
4 絵本の読み聞かせによって育つものは何か
(1)他者の話(読むこと・語ること)が聴けるということ
(2)イメージが豊かに多様に育つということ
コラム 絵本を研究する
【子どもは物語を問題解決に活用できるか――類似性理解と類推の発達に関する検討】(大塚 紫乃)
1 問 題
(1)物語の活用
(2)類似性の種類
(3)類似性理解の発達
(4)物語からの類推
(5)本研究の目的
2 方 法
(1)参加者
(2)材料となる物語と課題
(3)実験の手続き
(4)得点化と分類の方法
3 結果と考察
(1)物語の理解
(2)類推による問題解決
(3)物語と課題間の類似性の理解
4 総合的考察
コラム 発達心理を研究する――子どもの思考を読み解く
【ともに表現者として育つ授業の試み】(猶原 和子)
1 はじめに
2 授業改革のもとになった考え方と「学びのサイクル」
3 研究の方法
4 授業改革の具体的内容
(1)学生の実態と多様なミュージッキングの保障
(2)学習環境の改善と「学びのサイクル」構想図
5 授業改革の具体的実践
(1)クラス内交流で見えた学生の変容
(2)学内合同コンサートでの変容
6 地域とつながるコンサートでの学び
7 実践を振り返って
8 考 察
(1)探究の過程で表現が広まり深まる
(2)「聴く」という能動的行為の重要性
(3)社会情動的スキルを育む活動としての意義
9 おわりに
コラム 表現を研究する――フレネ教育から学ぶ
【SDGs時代の保育と保育者養成をめぐる課題
――領域「環境」からホールスクールアプローチへの展開】(旭 彩希)
1 はじめに
2 方 法
3 結 果
(1)保育者養成課程におけるSDGsやESDに関する実践事例の傾向
(2)保育者養成におけるSDGsやESDに関する教材研究
(3)実践事例からの学びやその意義
4 考 察
5 今後の課題
6 おわりに――コロナ禍とSDGsと保育
コラム 子どもと自然を研究する――持続可能な社会づくりの担い手を育む保育
【巡回相談におけるコンサルテーションを保育者はどのように受けとめているのか
――保育者へのインタビュー調査から】(村上 涼)
1 巡回相談とは
2 巡回相談による支援のニーズの高まり
3 支援におけるコンサルテーションの意義
4 コンサルテーションにおける課題
5 保育者はコンサルテーションをどのように受けとめているのか
(1) 問題の設定
(2)インタビュー協力者
(3)データ収集方法
(4)倫理的配慮
(5)分析方法
(6)結果と考察
(7)総合的考察
コラム 子育ち・子育て支援を研究する――研究倫理について
【世界の保育思想の歴史
――ルソー、ペスタロッチ、オウエン、フレーベルに通底する子ども観と保育観】(熊田凡子)
1 はじめに
2 保育施設誕生前の子ども
3 子どもが主体の保育観――「子どもの発見」ルソー
4 子どもが主体の教育――「生活が陶冶する」ペスタロッチ
5 子どもの自発性の尊重・集団保育施設誕生――オウエンの幼児学校
6 乳幼児期における遊びの重要性――フレーベルの幼稚園
7 おわりに
コラム 保育の歴史・思想を研究する
【領域「健康」における運動遊びの指導について――アナロゴンを活用した指導法の検証】(蛯原正貴)
1 はじめに
2 研究方法
(1)調査時期
(2)対象者
(3)実施手順
(4)統計処理
3 結果及び考察
(1)技能調査
(2)関心・意識調査
4 結 論
コラム 運動遊びを研究する――アナロゴンに着目して
【私の考えるコーチング論――人間的成長を目指したコーチング】(守屋志保)
1 概要
2 コーチの役割と職務
3 選手の特性を加味したコーチングの重要性(熟達化研究)
4 情動知能とスポーツ
5 心理的競技能力とスポーツ
(1)心理的競技能力とは
(2)心理的競技能力検査(DIPCA.3)
(3)心理的競技能力に関する先行研究
6 情動知能が心理的競技能力に与える影響について
7 まとめ――人間的成長を目指したコーチング
コラム スポーツを研究する
【幼保系人材養成課程における実践的カリキュラム構築にかかわる一考察
――情報・メディア活用を題材として】(波多野和彦)
1 はじめに
2 カリキュラムを検討する対象とその性格づけ
3 経緯と現状
4 情報やメディアにかかわる資質・能力の育成にかかわるカリキュラム
5 状況変化への対応
6 今後に向けて
コラム 教育改善を研究する
あとがき
執筆者紹介
上記内容は本書刊行時のものです。