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フォーカス憲法 事例から学ぶ憲法基盤 加藤一彦(著/文 | 編集) - 北樹出版
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フォーカス憲法 事例から学ぶ憲法基盤 完結

発行:北樹出版
A5判
縦210mm 横150mm 厚さ19mm
重さ 515g
352ページ
定価 3,000円+税
ISBN
9784779306457
Cコード
C3032
専門 単行本 法律
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2020年10月20日
書店発売日
登録日
2020年9月18日
最終更新日
2020年10月5日
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紹介

本書は、憲法学をさらに深く学びたい人たちを対象に編まれている。三名の編者は、憲法の根本から離れて、自己都合的な解釈論を展開する罠にはまらないように、初心にかえって憲法学を学び直すべきだという意図をもって本書を企画している。本書の副題に「憲法基盤」と記した理由はそこにある。
本書の特色は次の点にある。第一に、事例式とし、社会の問題がどこで憲法学とつながっているかを把握すること。第二に、論点を明確にし、これに対応する学説と判例を把握すること。第三に、関連問題をあげ、自分で問題設定を行い、問題を解くという独習の便を図ったことである。
また、大学では演習の授業で本書が利用されるかと推察し、次の二つのことにも配慮した。一つは、「憲法の調べ方」と「報告の仕方」を最初にあげ、演習の「オリエンテーション」の役割をあてがったことである。もう一つは、報告者が文献を丹念に調べられるように、豊富な引用と参考文献を掲載したことである。

目次

憲法の勉強の心構え
   1 憲法の勉強方法と調べ方  2 報告の仕方/技法

人権論の骨格
事例1 個人の尊重
1 憲法13条「個人の尊重」の意味  2 憲法訴訟と違憲審査基準  3 裁判規範としての「個人の尊重」  
事例2 幸福追求権の守備範囲
1 幸福追求権の性質  2 幸福追求権の意味をめぐる学説の対立  3 自己決定権と医療
事例3 人権規定の私人間効力
1 人権規定の私人間効力  2 判例の立場  3 判例の立場と新無適用説への評価  
事例4 法人の人権
1「法人の人権」という論点  2 八幡製鉄事件判決  3 従来の学説  4 近年の学説  5 会社   の政治献金の自由?
事例5 国籍
1 国籍の意義  2 日本の国籍制度  3 国籍離脱の自由
事例6 外国人の人権とその制約
1 外国人の人権  2 保障されない人権  3 外国人の公務就任権
事例7 国際人権条約と条約の国内法化
1 人権保障の国際化  2 国内法秩序と条約との関係  3 国際社会と日本国憲法
事例8 法の下の平等原理
1 憲法14条1項が保障する「平等」とは  2 違憲判断の方法  3 平等原則から導かれる要請
事例9 法の下の平等と民法家族法
1 憲法24条と家族  2 法文上の不平等  3 社会の中の不平等
事例10 内心の自由
1 内心の自由に関する判例・学説  2 事例の検討  
事例11 信教の自由
1 信教の自由の保障内容  2 信教の自由の制約  3 宗教団体の信教の自由  4 宗教団体の信教の自由の制約   
事例12 政教分離
1 政教分離の意義  2 政教分離の法的性質  3 政教分離違反の争い方  4 宗教的人格権  5 内閣総理大臣・国務大臣の靖国神社参拝  
事例13 表現の自由(1)――表現の自由の規制論拠
1 「表現」と「自由」の優越的地位  2 厳格審査の諸相  3 本事例をどう考えるか
事例14 表現の自由(2)――表現内容規制としてのヘイトスピーチ問題
1 素材となった条例  2 ヘイトスピーチ規制の是非  3 ヘイトスピーチに関係する事例
事例15 表現の自由(3)――出版の事前差止めとプライバシー権
1 検閲と事前抑制  2 プライバシー権侵害に基づく事前差止め
事例16 表現の自由(4)――情報社会における個人の保護
1 情報プライバシー権  2 ネットにおける表現の自由とプライバシー権の保護  3 忘れられる権利
事例17 表現の自由(5)――集会の自由の憲法的価値
1 「集会の自由」を憲法で保障すること  2 集会の自由を保障するための法理論  3 判例から見えてくる「集会の自由」の保障
事例18 学問の自由と大学の自治
1 大学の自治というコンセプト  2 大学の自治の分節化  3 2014年学校教育法改正と人事の自治の行方  
事例19 経済的自由と営業の自由
1 経済的自由と「営業の自由」  2 憲法22条1項と「営業の自由」  3 経済的自由の限界  4 最高裁判例からみえる規制理論
事例20 人身の自由
1 GPS捜査  2 任意処分と強制処分  3 憲法35条  4 GPS捜査と憲法31条
事例21 生存権の法的性格
1 法的性格論とは  2 何が抽象的なのか?  3 立法が存在しない場合はどうするのか?  4 立法・行政裁量の統制手法
事例22 教育を受ける権利
1 教育を受ける権利  2 義務教育の無償  3 憲法解釈論と憲法政策論の区別  4 授業料無償説の「切れ味」?
事例23 労働基本権と公務員
1 合憲限定解釈に至るまでの道  2 1972年の全農林警職法事件「逆転判決」以降  3 現状と課題
事例24 選挙権と被選挙権の法的性格
1 選挙権  2 被選挙権  

政治構造の枠組み
事例25 国民代表制の原理
1 代表民主制と直接民主制  2 全国民の代表と自由委任  3 全国民の代表の2側面と選定罷免権  4 解職制度の意義
事例26 国会の法的地位
1 日本国憲法における国会の位置づけ  2 国権の最高機関  3 唯一の立法機関  4 国会と行政府の関係
事例27 政党法制
1 政党の法的取り扱い  2 比例代表制  3 党籍変更と議席喪失  4 繰上補充制度  5 参議院の比例代表名簿特定枠
事例28 第二院としての参議院の役割
1 参議院の組織原理  2 参議院の地域代表的性格と投票価値の平等の要請  3 両院の権限と参議院の問責決議
事例29 両議院の選挙制度と較差訴訟
1 選挙制度  2 投票価値の平等と議員定数不均衡  
事例30 条約の国会承認手続き
1 条約とは何か  2 国会承認がない行政協定の課題  3 衆議院の優越  4 国会承認を得られなかった条約の効力 5 国会の条約修正権
事例31 予算の議決
1 憲法が規定する予算制度  2 財政法学と財政規律の確保  3 決算制度の問題点
事例32 議院の権能と国政調査権
1 議院自律権  2 国政調査権  
事例33 議院内閣制と衆議院解散制度――69条限定説は可能か?
1 議会解散の意義  2 衆議院の解散権の所在  3 衆議院の解散に対する手続き上の制約の有無  4 解散根拠などの制限
事例34 内閣と執政権論
1 控除説と積極説  2 行政権が帰属する内閣の政治的性格  3 執政権説  4 法律執行説
事例35 司法権の概念
1 司法の概念  2 司法権概念の見直し  3 国民訴訟
事例36 司法の独立
1 司法の独立の意義  2 裁判官の懲戒と最高裁  3 最高裁決定の検討  
事例37 違憲審査制の類型
1 違憲審査権と司法権  2 「憲法裁判所」の実現への課題  3 「憲法の番人」に求めるもの  
事例38 憲法判断の手法
1 ブランダイス・ルール  2 狭義の憲法判断回避の準則  3 合憲限定解釈  4 憲法判断回避の準則は「準則」か?  
事例39 平和主義(1)――集団的自衛権の行使問題
1 日本国憲法の平和主義  2 戦後日本の安全保障政策の変遷  3 自衛隊をめぐる学説・判例
事例40 平和主義(2)――日米安保体制
1 安全保障から見た日米安保条約  2 在日米軍による被害  3 憲法と安保条約
事例41 平和主義(3)――平和的生存権の現実的可能性
1 「経済的徴兵制」  2 平和的生存権  3 徴兵制と日本国憲法
事例42 地方自治(1)――直接民主政の法構造
1 町村総会  2 条例による住民投票  3 地方議会活性化の試み
事例43 地方自治(2)――条例制定権の限界の論理
1 法律の留保と条例  2 条例制定権の限界
事例44 象徴天皇制と天皇への裁判権
1 象徴天皇制の規範的意味  2 天皇の法的責任の範囲  3 判例への評価
事例45 憲法改正の限界
1 憲法改正に限界はあるか  2 憲法改正の限界  3 憲法改正の限界を超えた改正は、どう評価されるのか?
憲法文献案内

著者プロフィール

加藤一彦  (カトウカズヒコ)  (著/文 | 編集

1959年4月東京都生まれ
 明治大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得
 現在 東京経済大学現代法学部教授 博士(法学)
 主著 『政党の憲法理論』(単著/有信堂、2003年)、『議会政治の憲法学』(単著/日本評論社、2009
    年)、『憲法〔第3版〕』(単著/法律文化社、2017年)、『現代憲法入門講義〔新5版〕』(共編著
    /北樹出版、2017年)、『議会政の憲法規範統制』(単著/三省堂、2019年)など。

阪口正二郎  (サカグチショウジロウ)  (著/文 | 編集

1960年3月兵庫県生まれ
早稲田大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得
 現在 早稲田大学社会科学総合学院教授 博士(法学)
 主著 『立憲主義と民主主義』(単著/日本評論社、2001年)、『神の法 vs. 人の法』(共編著/日本評論
   社、2007年)、『注釈日本国憲法(2)』(共著/有斐閣、2017年)、『注釈日本国憲法(3)』(共著/有斐
   閣、2020年)、『アメリカ憲法理論史』(共訳/北小路書房、2020年)など。

只野雅人  (タダノマサヒト)  (著/文 | 編集

1964年5月東京都生まれ
 一橋大学大学院法学研究科博士後期課程修了
 現在 一橋大学大学院法学研究科教授、博士(法学)
 主著 『選挙制度と代表制』(単著/勁草書房、1994年)、『憲法の基本原理から考える』(単著/日本評論
   社、2006年)、『代表における等質性と多様性』(単著/信山社、2017年)、『新・コンメンタール憲法
   〔第2版〕』(共編著/日本評論社、2019年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。