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それぞれのカミングアウト
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2024年7月10日
- 書店発売日
- 2024年7月10日
- 登録日
- 2024年5月31日
- 最終更新日
- 2024年7月10日
紹介
国賠裁判を期にハンセン病の世界に関わって28年、カメラマンとライターの夫妻のライフワークの集大成。
国内はもとより、韓国ソロクト、台湾楽生院、アメリカのカーヴィル迄、足と目でとらえたフォトエッセイ。
急速に変容を遂げていく療養所内外を映す貴重な記録であると同時に、ハンセン病回復者と共に歩んだ夫妻の心の記録でもあります。
最終章はハンセン病回復者を被写体として追い続けた撮影者が、被写体の人権について考察する貴重な論考となりました。
目次
はじめに八重樫信之
第一章 モノクロの世界
第二章 カミングアウトして社会へ
迷い
ハンセン病患者 マザーに会う
森元美代治・美恵子夫妻 ─死ぬ思いで一歩踏み出す
鈴木禎一 ─一〇〇歳の現役活動家
変化した園内と社会の空気
金城幸子─家族とともに
第三章 絶対隔離政策の中で生き抜く
汲田冬峯─舌読で詠む短歌
大竹章 ─療養所の生き字引き
佐々木松雄 ─底なしの善意な人
冬敏之 ─社会復帰して作家に
ヒロコ(仮名) ─米国に渡ったハンセン病女性
加藤健・博子夫妻 ─支え合って生きる
矢里きん・和夫夫妻 ─内なる壁を越える
谺雄二 ─全原協事務局長・重監房資料館建設に尽力
鈴木時治 ─目ざすは日本のゴッホ
浅井 あい ─盲めしいても闘う歌人
中原 弘 ─鍼灸師として自立
神美知宏 ─ミスター全療協
國本衛 ( 李衛)─ハンセン病と在日を生きる
堤良蔵・百合子夫妻 ─「証あかし」としての証言
佐川修(金相権) ─在日朝鮮人で初の自治会長
曽我野一美・チサ子夫妻 ─豪腕で原告団を牽引
宇佐美治 ─光田イズムへの抵抗と資料収集
志村康 ─亡き子へのレクイエムとしての訴訟
日野弘毅 ─愛犬パグとの社会復帰
竪山勲 ─命ある限り闘う
玉城シゲ ─「家族と信仰」を支えに生きる
上野清・正子夫妻 ─今もつづく「話の出前」
下地玄麓 ─敬虔なカトリック。洗礼名ヨアキム
親里廣 ─退所証明書で米軍基地に就職
宮里新一 ─生き直しの音楽活動
第四章 ドキュメント 国賠訴訟
国賠訴訟スタート
森元美代治の意見陳述
原告勝訴~控訴断念まで
熊本で喜びの記者会見
小泉首相 控訴断念
原告の訴えに秘策
面談中「控訴なし」確信
贖罪としての国賠裁判
第五章 韓国ソロクト、台湾楽生院訴訟
韓国ソロクトと台湾・楽生院訴訟
悲しみの島・韓国ソロクト(小鹿島)へ行く
生命の危機と闘う日々
韓国ソロクト訴訟傍聴メモから
ソロクト訴訟第2回公判記録
信仰と音楽ひとすじの人生 金新芽・鄭鳳熙夫妻
人権の回復を求めて
転居に抵抗する高齢の入所者たち
目をそらさないで下さい 黄金涼
第六章 国賠訴訟その後─残された課題
多磨全生園医療過誤訴訟(2003年~2006年)の記録を残す
ハンセン病家族訴訟(2016年~2019年)
「ひいばあちゃんはハンセン病だったよ」と言える時代に
父はハンセン病でした
カミングアウトと家族への思い
第七章 写真と人権 八重樫信之
一、障害のある人を撮る
二、見た目問題
三、ハンセン病と水俣病
四、「入浴する智子と母」
五、ハリウッド映画「MINAMATA」
六、撮る人・撮られる人 趙根在と谺雄二
インタビュー 谺雄二さんに聞く
コロナ禍での撮影会
結び八重樫信之
上記内容は本書刊行時のものです。