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実験で楽しむ宮沢賢治 銀河鉄道の夜 四ヶ浦 弘(著) - 仮説社
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実験で楽しむ宮沢賢治 銀河鉄道の夜 (ジッケンデタノシムミヤザワケンジギンガテツドウノヨル)

自然科学
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発行:仮説社
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ8mm
重さ 214g
108ページ
並製
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-7735-0309-8   COPY
ISBN 13
9784773503098   COPY
ISBN 10h
4-7735-0309-2   COPY
ISBN 10
4773503092   COPY
出版者記号
7735   COPY
Cコード
C0044  
0:一般 0:単行本 44:天文・地学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年7月9日
書店発売日
登録日
2021年7月30日
最終更新日
2021年8月25日
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紹介

改訂版です。実験動画のQRコードを付けました。

宮沢賢治は,たくさんの詩や童話を書いていますが,その中には科学の言葉がたくさん出てきます。たとえば,「銀河鉄道の夜」という童話には,
「川の向こう岸が俄かに赤くなりました。……ルビーよりも赤くすきとおりリチウムよりもうつくしく酔ったようになってその火は燃えているのでした。」
という表現が見られます。
この,「リチウムよりもうつくしく」という,リチウムの赤い炎とは一体どんなものなのでしょうか?
それは,塩化リチウムの粉末とカセットガスコンロがあれば,実際に見ることができます。

そんなふうに,「銀河鉄道の夜」の中に出てくる言葉で,実験や実物が見られるものを再現してみたのが本書です。
宮沢賢治がどんなことを思い描きながらこのお話を書いたのか,その幻想的な世界がよりリアルに浮かんできます。

目次

第1章 実験で楽しむ「銀河鉄道の夜」
1.地球・太陽・月・銀河系
2.午后の授業
3.カムパネルラのつぶやき
4.白鳥の停車場とプリオシン海岸
5.光とエネルギーの輪廻
6.原子の輪廻と命の輪廻
7.強く願うことの大切さ
8.鳥捕りとインディアン,それぞれの幸い
9.アルビレオを観て想いをめぐらせる
10.学び続ける賢治
11.ジョバンニの切符
12.楽しいことを一緒に体験する
13.真っ赤な火に込められたサソリの想い
14.カムパネルラの父と三角標

第2章 「銀河鉄道の夜」の実験
1.銀河(ミルキーウェイ)の実験1
2.銀河(ミルキーウェイ)の実験2
3.燐光&蛍光の実験(鳴き砂,摩擦発光,熱伝導)
5.炎色反応

第3章 「銀河鉄道の夜」と音楽

おわりに 「真理の泉に柄杓を入れる仲間として」

「銀河鉄道の夜」本文(青空文庫・第4次稿)

前書きなど

はじめに
「宮沢賢治のお話に科学の言葉がたくさん出てくるんだけど、それを実験で見せる先生役をできるをできる ?」 ――中学校の頃からの同級生からそんな依頼がきました。
( 宮沢賢治? 「アメニモマケズ」 だったかな? 馴染みがないけど有名な作品が多いから読めばわかるかな )と タカをくって (?)「大丈夫。やれるよ」と引き受けたのが、私と賢治との出会いになりました。ところが、代表作「銀河鉄道の夜」を読んでもよく 分からず、面白くもなかったのです。それが、作品に出てくる科学的な表現を実験 で試していくうちに、潜んでいるものがどんどんイ メージできるようになり、すっかり賢治の世界に引き込まれてしまいました。
 そう やって始めた 「実験で楽しむ・銀河鉄道の夜」講座は、 多く の方々に共感して頂くことが出来、新しい実験を加えながら回を重ねることになりました。講座にはシナリオを作成して臨んでいたのですが、 「静岡自然を学ぶ会」での講座の際に、会代表の池上理恵さんが素晴らしい記録にまとめ直して下さいました。 更に「東京教研音楽部会」での講座の際に 「「銀河鉄道の夜」に出てくる歌を歌いた」というご希望を頂き、この準備を通じて「賢治と音楽」という新しい世界が見えてきました。そこで「静岡自然を学ぶ会」での講座の記録 (文献1)を基にして本にまとめてみることにしました。
 この本には「銀河鉄道の夜」 に登場する科学的表現をイメージする実験、音楽をめぐる話の他に 「銀河鉄道の夜・第4次稿」 (文献 2)の全文と第1~3次稿(文献 3)からの引用を加えました。また金沢在住の画HISAさん 、「静岡自然を学ぶ会」の勝山陽子さんが素敵な挿絵を描いて下さい 下ました。
 「銀河鉄道の夜」には科学や宗教を基にした賢治の空想が溢れています。紹介した実験と表現との関連についても私の推測が多く含まれていますが、賢治が大好きだった実験を楽しんで頂きながら、賢治が求める本当の幸いについて、ご一緒に考えて頂ければ幸いです。

著者プロフィール

四ヶ浦 弘  (シカウラ ヒロシ)  (

四ヶ浦 弘
金沢高等学校講師。石川県立大学非常勤講師。
日本化学会,科学教育研究協議会,仮説実験授業研究会会員。
東京都立大学卒業。
金沢大学大学院自然科学研究科地球環境科学専攻博士後期課程修了。理学博士。

金沢高等学校で長年理科の教師を務める傍ら,金沢の砂金のほか,特産の金,真鍮,白金,銀等の箔を使った実験の開発や研究に高校生とともに取り組んできました。〈金沢・金の科学館〉は,これらの実験やものつくりを楽しむ〈出前実験科学館〉です。その活動に宮沢賢治の科学が加わり,みなさんとその世界を楽しんでいます。

上記内容は本書刊行時のものです。