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出版者情報
メンタルヘルスにおける地域生活支援の手引き
医療機関から手を伸ばしたつながり方
- 書店発売日
- 2019年10月8日
- 登録日
- 2019年9月19日
- 最終更新日
- 2019年9月19日
紹介
ある診療所が地域の中でさまざまな臨床行為を展開してゆく場合に,個々の医療機関内外でのスタッフ間の連携なしには,それを実践することも論じることもできない。
たとえ,いかほどに優れた治療スタッフであっても,単独の名人芸や特殊技能だけで,個性に富んださまざまな事例に適切な改善や回復をもたらすことは困難ではないか,というのがわれわれの所感である。
逆にいえば,ひとりひとりが特殊な能力に恵まれていなくても,誠意と熱意をもったスタッフが数多く寄り合えば,1+1+1=3ではなく,その成果は6にも10にもなりうるのではないだろうか。……
……これからの精神医療に関わってゆく現場のスタッフたちが,何か新しいアプローチやシステムに遭遇するとき,これはエビデンスがあるのだろうか?というような発想を持つような人間でなく,事例とそれを取り巻く状況をしっかり見据えながら適切な関与を緻密に検討し,ときには多少のリスクを背負うことも厭わない臨床家であることを願っている。
そんな実践家が一人でも多く誕生する上で本書が一助になれば幸いである。(「おわりに」より)
目次
Ⅰ 多職種協働とは?
1 多職種協働の力を発揮させるために
2 ほっとステーション概要
Ⅱ外部との連携
1 医療機関同士や産業保健とのつながり
2 就労支援におけるつながり
3 「寅さん方式」について
4 司法関連機関とのつながり
5 その他の社会資源
Ⅲケア会議
1 ケア会議とは?
2 依存症・触法事例でのケア会議―ホワイトボード・クライシスプランの活用
3 就労支援事例でのケア会議―ケア会議によるより良い支援の可能性
Ⅳ事例
1 ケア会議
2 リワーク
3 覚せい剤乱用者へのアプローチ
Ⅴ 院内連携
1 院内連携の工夫
2 リワークオフィス ある日のスタッフの動き(臨床心理士その1)
3 ほっとステーション ある日のスタッフの動き(臨床心理士その2)
4 ほっとステーション ある日のスタッフの動き(看護師)
5 ほっとステーション ある日のスタッフの動き(精神保健福祉士)
6 リワークオフィス ある日のスタッフの動き(精神保健福祉士)
7 リワークオフィス ある日のスタッフの動き(看護師)
8 ピアサポーター
上記内容は本書刊行時のものです。