版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
ルソーの政治経済学 鳴子 博子(著/文) - 晃洋書房
..
【利用不可】

書店員向け情報 HELP

書店注文情報

受注センター:
注文電話番号:
注文FAX番号:
編集部:
注文電話番号:
注文FAX番号:
なし

ルソーの政治経済学 (ルソーノセイジケイザイガク) その現代的可能性 (ソノゲンダイテキカノウセイ)

社会科学
このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:晃洋書房
A5判
266ページ
定価 3,000円+税
ISBN
978-4-7710-3751-9   COPY
ISBN 13
9784771037519   COPY
ISBN 10h
4-7710-3751-5   COPY
ISBN 10
4771037515   COPY
出版者記号
7710   COPY
Cコード
C3031  
3:専門 0:単行本 31:政治-含む国防軍事
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2023年4月20日
書店発売日
登録日
2023年3月17日
最終更新日
2023年3月28日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

ルソーの思想・理論は,身分・階級・性別を超えた幾多の人々にさまざまな形で受容され,あるいは激しい非難・批判に晒された.そして,ルソーの活動期から250年以上経過した現在に至るまで広く影響を及ぼし続けている.現代の錯綜した諸問題に対し,本書はルソーの思想・理論からダイナミックに迫る.

目次

はしがき
凡例

第1章 自然・人間・労働――ルソー対マルクス
1.手がかりとしての「手の労働」
2.労働の原初的展開――自然と人間・人間と人間の関係
3.労働概念――労働の構造と過程
4.人格とは〈時間・労働・労苦〉である

◆コラム1 『人間不平等起原論』――ルソーは人類の歴史をどう描いたか
  ルソーの略歴と『人間不平等起原論』
  自然法に反する不平等
  歴史批判が準備する人類の未来への挑戦

第2章 一般意志で動く国家――ルソー/ヘーゲル/マルクス
1.各人に属するものを各人に返す「人間の正義」
2.ヘーゲル批判――一般意志は普遍意志ではないこと
3.一般意志の導出
4.「あるがままの人間」論批判――一般意志の目的
5.一般意志はなぜ誤らず破壊されえないのか
6.固有の力をめぐって――ルソー/マルクス

◆コラム2 『社会契約論』――「意志は代表されえない」
  ルソーへの弾圧とフランス革命期の受容
  われわれ全員が奴隷であること
  平等が先になければ自由は存続できない

第3章 ルソーの人民集会論とフランス革命――ルソー対ロベスピエール
1.フランス革命期に一般意志は見出せるのか
2.1789年夏――議会での闘い
3.ヴァルレの命令的委任論
4.「ルソー=ジャコバン=全体主義」は正しいのか
5.現在と未来に開かれたルソーの体系

◆コラム3 代議制と受動性――フィヒテ・ルナン・第三帝国
  「代議制こそが独裁制を生む」
  ナチス「意志の勝利」
  フィヒテ「ドイツ国民に告ぐ」
  ルナン「国民とは何か」
  受動から能動へ

第4章 経済的自由と生存権の起原――ル・シャプリエ法を通して
1.ル・シャプリエ法とルソーの中間団体否認論
2.エタンプ事件の現場とその背景
3.生存をめぐる民衆の直接行動
4.ルソー的視座から見た捉え直し
5.富者の「巧妙な簒奪」が社会を分断させた

◆コラム4 書評:『市民法理論』
(シモン・ランゲ著,大津真作訳,京都大学学術出版会,2013年)
  ランゲの生涯と18世紀フランス
  社会は暴力から生まれた
  日雇い労働者は奴隷より悲惨である

第5章 討論と投票,団体と個人――ミル対ルソー
1.ルソー的直接民主主義と現代
2.巻町の住民投票
3.「あるがままの人間」はいかに変貌したのか――沖縄県民投票と対比して
4.現代デモクラシーにおける住民投票の位置づけ
5.アソシアシオンと個人の可能性

◆コラム5 選択的夫婦別姓と習俗
  まずいコーヒー・おいしいコーヒー
  習俗の弁別――伝統と非伝統
  当事者(女性)の意識と行動

第6章 既存宗教・市民宗教は人間を自由にするのか
1.宗教を発展する人格から捉える
2.道徳
3.自然宗教
4.福音書の宗教
5.市民宗教
6.既存の宗教・既存の国家から人間を自由にする宗教

第7章 権力・戦争・歴史――フーコー対ルソー
1.パトリオティスム・ナショナリスム・コスモポリティスム問題
2.フーコーとルソーの権力論
3.フーコーとルソーの戦争観・歴史観
4.ルソーのアソシアシオン(国家)の創設
5.なぜルソーは人間愛より祖国愛を選ぶのか

◆コラム6 「戦争をする国家」から「戦争をしない国家」へ――プラトン対ルソー
  国家の組成がそもそも悪かったこと
  プラトン国家vs ルソー型国家
  暴力と性差
  市場型プラトン国家vs ジェンダー平等ルソー型国家

第8章 ヨーロッパ新秩序構想――18世紀から現代へ
1.拒否権を通して国家のあり方を問い直す
2.自由拒否権と祖国ポーランド
3.国王の拒否権とフランス革命
4.イギリスのEU 離脱国民投票と現代の拒否権
5.ルソーのパトリ連合構想の読み直し――新たなEU を模索するために

上記内容は本書刊行時のものです。