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首都、東京の都市政策とソーシャル・キャピタル
地域振興と市民活動政策のQOLを高め、23区格差を改善するガバナンスの実現
- 初版年月日
- 2022年11月30日
- 書店発売日
- 2022年11月18日
- 登録日
- 2022年10月25日
- 最終更新日
- 2022年11月24日
紹介
「世界の学界に貢献する、精緻な実証的データに基づく力作である」辻中 豊 氏
「ソーシャル・キャピタルが都市政策のパフォーマンスを改善する ことを立証し、これまでの定説を覆す注目すべき論稿」
稲葉陽二 氏
大規模調査データと多様な分析手法を駆使して、これまでのソーシャル・キャピタルとローカル・ガバナンス研究に欠けていた、体系的な理論的実証分析を提示する画期的研究。
目次
はじめに
――巨大都市・東京を生活都市に再生させることは可能か――
第1章 都市社会に起きる東京23区のQOL格差の問題
――類似する特別区制度の中で生じる隣り合う区部の違いは何を意味するのか――
1. はじめに
2. 特別区制度研究を振り返る
――大都市としての一体性の論理を巡る問題
3. 大都市・東京研究の中で注目される東京23区の地域格差の問題
4. 東京23区のQOL格差の実態
――JIGS 調査・市民意識調査を基にして
5. ガバナンスによる市民,市民社会組織にとって望ましい地域社会の構築に向けて
第2章 なぜ,東京23区の都市政策を市民社会アプローチによって論じるのか
――過大で過密な東京問題の複雑性とソーシャル・キャピタル,都市ガバナンス――
1. はじめに
2. 財政が制約された中で通説化されるガバナンス論の現在
3. 過大で過密な巨大都市における「東京問題」の複雑性
4. 都市社会学からみた東京研究の展開
――世界都市の弊害と生活都市の実現に向けて
5. 本研究の研究枠組み――
ソーシャル・キャピタルとガバナンスの視点から
第3章 より良い暮らしを実現させる都市政策のQOL改善のしくみとは
――ソーシャル・キャピタル論とガバナンス論の接合と仮説の提示――
1.はじめに
2.ローカル・ガバナンス論の視点から
3.ソーシャル・キャピタルの視点から
4.まとめ――本研究の主要な6つの仮説を導出
第4章 巨大都市・東京の地域社会運営をどのように測るのか
――団体・組織の JIGS 調査研究と東京23区の都市ガバナンス調査研究データの概要――
1.はじめに――調査研究の実施・二次利用の視点
2.JIGS2プロジェクトに基づく日本の市民社会組織に関する郵送調査
3.地域を紡ぐ信頼,社会参加,暮らしの政策に関する住民意識を調査する
4.NPO団体を手始めとした市民社会組織の存立/行動様式に関する調査研究
5.まとめ――多面的に東京23区のQOL格差問題を測る
第5章 東京23区のQOL格差を改善するソーシャル・キャピタルとガバナンス
――自治会と非営利組織からみた市民社会組織の政策満足度に関する実証分析――
1.はじめに
2.分析に用いる変数
3.実証研究
4.まとめ
――政策パフォーマンスの向上を導くミッシング・リンクの解明
第6章 ソーシャル・キャピタルの世代間継承はガバナンスのQOLを改善させるのか
――行政と住民の協働関係を混合研究法によって考える――
1.はじめに――研究目的と方法
2. ソーシャル・キャピタルの世代間継承と地域に偏在するという問題
3.仮説の導出と研究方法――混合研究法に基づく研究デザイン
4.分析結果
5.まとめ
――ソーシャル・キャピタルの世代間継承はガバナンスを円滑にさせうるか
第7章 東京23区のQOL格差を是正する都市政策の制度設計に向けて
――ソーシャル・キャピタルとガバナンスから東京を
生活都市につくりかえるために必要な協働のしくみを考える――
1.はじめに
2.ソーシャル・キャピタルとガバナンスからQOL格差の要因を説明する
3.ヒアリング調査の知見との統合――NPO団体意識調査を踏まえて
4.まとめ
――東京23区のQOL格差を改善するために必要な制度設計とは
終 章 世界都市・東京の地域社会運営を隈なく比較する
1.本書の意義――隣り合う区部の類似点/相違点を明確にさせる
2.本書の付加価値
3.さらなる東京のQOL格差を改善する研究に向けて
参考文献
索 引
上記内容は本書刊行時のものです。