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墓の建立と継承 辻󠄀井 敦大(著/文) - 晃洋書房
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墓の建立と継承 (ハカノコンリュウトケイショウ) 「家」の解体と祭祀の永続性をめぐる社会学 (イエノカイタイトサイシノエイゾクセイヲメグルシャカイガク)

社会科学
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発行:晃洋書房
A5判
縦216mm 横152mm 厚さ19mm
290ページ
定価 4,800円+税
ISBN
978-4-7710-3690-1   COPY
ISBN 13
9784771036901   COPY
ISBN 10h
4-7710-3690-X   COPY
ISBN 10
477103690X   COPY
出版者記号
7710   COPY
Cコード
C3036  
3:専門 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2023年2月28日
書店発売日
登録日
2023年1月20日
最終更新日
2023年2月8日
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書評掲載情報

2023-12-23 毎日新聞  朝刊
評者: 中島岳志(東京工業大学教授・政治学)
2023-05-27 毎日新聞  朝刊
評者: 中島岳志(東京工業大学教授・政治学)
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紹介

「家」なき時代において、墓を建て、それを継承することの背景には、何があるのだろうか? 社会的アクターとしての地方自治体・石材店・仏教寺院に注目し、それらが参与することによって、墓を建て、継承するという営みの意味が変容する過程を、社会学の観点から明らかにする。

目次

序 章 なぜ墓の継承の断絶は憂慮されているのか?

第1章 「家」なき現代社会と先祖祭祀
 1 日本社会学における先祖祭祀と「家」の連関の解明
 2 戦後日本における「家」と先祖祭祀の変容
 3 孝本貢の研究成果と残された課題
 4 〈祭祀の永続性〉と社会的アクターの参与の探究に向けて
 5 「家」の解体とその帰結――先祖祭祀研究の現代的意義
 6 本書の方法――「家」から社会的アクターの分析へ

第2章 近現代日本における墓地行政の展開
 1 墓地行政における「福祉」と地方自治体の実践
 2 国家による公衆衛生・公共の福祉に基づく規制と宗教的感情
 3 東京都による墓地不足への対応
 4 個人の尊厳と「コミュニティに生き貢献したことの証」としての墓地
 5 「家」に代わる論理としての「福祉」への到達

第3章 都市計画としての墓地開発の構想と現実
 1 都市計画としての多摩ニュータウン開発と墓地
 2 多摩ニュータウンにおける墓地開発の構想
 3 墓地開発の全体構想の崩壊
 4 八王子市の墓地行政における納骨堂・合葬墓の管理・運営の意味
 5 都市計画としての墓地供給の困難性とその結末

第4章 戦後日本における墓の「商品化」と墓の建立の大衆化
 1 商品、モノとしての墓・墓地
 2 石材店の生き残り戦略としてのリスクを抱えた墓地開発
 3 墓石加工技術の変化と大量生産体制の確立
 4 広告・宣伝にともなう墓の「商品化」と新たな墓の建立
 5 墓地・墓石の規格化と死にまつわる平等性
 6 戦後民主主義と墓の建立の大衆化

第5章 失われた二〇年と継承を前提としない葬送・墓制の「商品化」
 1 継承を前提としない葬送・墓制の成立とその社会的意味
 2 墓の生前建立の減少と新たなマーケティング戦略
 3 女性を対象とした個性的な墓・墓地の「商品化」
 4 継承を前提としない葬送・墓制の「商品化」
 5 経済構造の変動と継承を前提としない葬送・墓制の社会的広がり

第6章 永代供養墓の建立をめぐる〈祭祀の永続性〉とその歴史的連続性
 1 崩れゆく「家」ともとにした寺檀関係
 2 都市移住者との「縁」と供養の継続
 3 「商品化」されきらない永代供養墓とその歴史的連続性
 4 寺院経営にとどまらない永代供養墓の意味と女性による墓の継承
 5 「縁」ある人々の参拝の場としての永代供養墓と〈祭祀の永続性〉

第7章 セーフティネットとしての骨仏と安心感
 1 死後の自己決定と制約された葬送・墓制の選択肢
 2 現代社会における骨仏造立の実践
 3 死後の希望としての骨仏
 4 「家」なき現代社会における〈祭祀の永続性〉とセーフティネット

第8章 戦後日本における先祖祭祀の変容と〈祭祀の永続性〉の帰結
 1 〈祭祀の永続性〉の基盤
 2 「家」の解体と〈祭祀の永続性〉の帰結――本書の知見
 3 ジグムント・バウマンの理論と後期近代に存続する不死性
 4 残された課題と未来への責任

著者プロフィール

辻󠄀井 敦大  (ツジイアツヒロ)  (著/文

立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員

上記内容は本書刊行時のものです。