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スポーツと遺伝子ドーピングを問う 森岡 正博(著/文 | 編集) - 晃洋書房
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スポーツと遺伝子ドーピングを問う (スポーツトイデンシドーピングヲトウ) 技術の現在から倫理的問題まで (ギジュツノゲンザイカラリンリテキモンダイマデ)

社会科学
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発行:晃洋書房
A5判
258ページ
定価 2,700円+税
ISBN
978-4-7710-3543-0   COPY
ISBN 13
9784771035430   COPY
ISBN 10h
4-7710-3543-1   COPY
ISBN 10
4771035431   COPY
出版者記号
7710   COPY
Cコード
C1036  
1:教養 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2022年1月30日
書店発売日
登録日
2022年1月6日
最終更新日
2022年1月26日
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紹介

金メダリストを創ることのいったい何が問題なのか?
遺伝子操作技術の急速な進化により、「遺伝子ドーピング」への懸念が高まっている。スポーツの価値を揺るがす遺伝子ドーピングが現実となった時、アスリートの身体や社会にどのような影響をおよぼし、どのような問題が起こるのか。私たちはいま遺伝子ドーピングとどのように向き合うべきかを問う。巻末には中村桂子氏へのロングインタビュー収録

「本書の最大の特徴は,遺伝子操作技術や遺伝子ドーピングの検査手法といった医学・生命科学的な知見から,スポーツ倫理・哲学や人間のいのちの哲学まで,学際的な内容が取り上げられていることである。この本が1 冊あれば,遺伝子ドーピングに関わる問題についてさまざまな視点から読み解き,理解を深めることができるだろう。」(「総説」より)

目次

総説 なぜいま遺伝子ドーピングを問うのか 森岡正博

Ⅰ 遺伝子ドーピングの最新技術

1 遺伝子操作技術とドーピング問題 石井哲也
 はじめに
 1 ドーピングと遺伝子操作技術
 2 遺伝子操作技術を使うドーピング
 3 遺伝子ドーピングの問題
 おわりに

2 遺伝子ドーピングの検査手法の開発研究について 竹越一博
 はじめに
 1 競技スポーツ界におけるドーピング検査
 2 遺伝子ドーピングへの対応の重要性
 3 遺伝子ドーピングとは――その検出困難性について
 4 遺伝子ドーピングの低侵襲的検出法の開発――リキッドバイオプシーのコンセプトの応用
 5 検査の実装を考えた場合の倫理的問題について
 おわりに

3 馬産業における遺伝子操作技術と遺伝子ドーピング問題 戸崎晃明
 はじめに
 1 人類とウマとの関係
 2 競馬産業のドーピング・コントロール
 3 遺伝子ドーピング・コントロール
 4 ウマの遺伝学的研究と利用
 5 最新技術の馬産業への応用と動物の権利
 おわりに

Ⅱ スポーツ倫理・哲学からみた遺伝子ドーピング

1 遺伝子ドーピングの倫理学 竹村瑞穂
 はじめに
 1 スポーツ界におけるドーピングの基礎知識
 2 遺伝子ドーピングの登場とスポーツ界の対応
 3 変化する遺伝子ドーピングの定義
 4 遺伝子ドーピングの倫理学
 5 「スポーツの価値」から,「スポーツをすることの意味の哲学」へ
 おわりに

2 スポーツの意味と哲学 関根正美
 はじめに
 1 遺伝子ドーピングによるシナリオ
 2 スポーツの意味へ――卓越と達成の世界
 3 エンハンスメントと贈与・達成の哲学
 4 スポーツの多元性――ライフヒストリーとしてのスポーツ
 おわりに

3 遺伝子テクノロジーとスポーツ――新しい倫理的問題 アンディ・ミアー(佐良土茂樹 訳)
 1 (スポーツを目的とした)遺伝子操作を考えるための理論的根拠
 2 遺伝子操作を受けたアスリートに関するいくつかの想定
 3 スポーツのための遺伝子改良という概念を定める
 4 遺伝子改良は非倫理的か?
 5 以上のことはスポーツにおけるパフォーマンスエンハンスメントについて私たちに何を伝えているのか?
 6 以上のことはスポーツをどこに向かわせるのか?
 7 結語――新しい倫理的な問題

COLUMN 我が国におけるスポーツと遺伝に関する研究,その新しい試み
    ――LEGACY2020 プロジェクトについて 大岩奈青

Ⅲ 生命の尊厳と哲学

1 エンハンスメントと人生における幸福のかたち 立花幸司
 はじめに
 1 人間の3つの能力
 2 能力を高めるための努力
 3 能力を高める努力の不確実性
 4 確実に能力を高める手段としてのエンハンスメント
 5 人はエンハンスメントをすべきなのか
 6 2 つの勝負――競争と克己
 おわりに

2 人間の欲望の哲学 坂本拓弥
 はじめに
 1 なぜ欲望が問題となるのか?
 2 剰余としての欲望
 3 三角形的欲望とその模倣的性格
 4 遺伝子を操作したい欲望の裏側にあるもの
 おわりに――いま,〈やせ我慢〉の倫理は可能か?

3 人間のいのちの尊厳を考える――人格概念の捉え直しを通して 片山善博
 はじめに
 1 現代の尊厳論
 2 カントの尊厳論――人格に基づく尊厳とは
 3 ヘーゲルの人格論――人格の拡張
 4 あらためて人間のいのちの尊厳について
 おわりに

COLUMN アスリートとしてドーピング問題に向き合う 齋藤里香

付録 中村桂子先生 ロングインタビュー
 ・アメリカで誕生したライフサイエンスと生命倫理学
 ・日本における生命科学――ライフサイエンスとの違い
 ・組換えDNA 技術の誕生 
 ・人間にとってスポーツの意味とは  
 ・ゲノムで生命を語ることの難しさ  
 ・ゲノムに規格はない――生きものを「トータルで」考える 

あとがき

上記内容は本書刊行時のものです。