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建築家として生きる 松村  淳(著/文) - 晃洋書房
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建築家として生きる 職業としての建築家の社会学

工業・工学
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発行:晃洋書房
A5判
314ページ
定価 2,700円+税
ISBN
978-4-7710-3475-4   COPY
ISBN 13
9784771034754   COPY
ISBN 10h
4-7710-3475-3   COPY
ISBN 10
4771034753   COPY
出版者記号
7710   COPY
 
Cコード
C1052
教養 単行本 建築
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2021年3月30日
書店発売日
登録日
2021年2月26日
最終更新日
2021年3月11日
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書評掲載情報

2021-06-12 朝日新聞  朝刊
評者: 戸邉秀明(東京経済大学教授・日本近現代史)

紹介

日本の建築家はいかにつくられ、継承されてきたのか。
現場の建築家たちはこの職業とどう向き合い、実践してきたのか。
ごく一部の有名建築家を除き、建築家として働く人たちの実態は、これまで意外なほど明らかにされていない。建築家という存在そのものがゆらぎはじめている現代、専門的な教育を受け、難関の資格試験をクリアし、建築家を自認するようになる彼・彼女たちは、どのように考え、動き、働いているのか。非意匠系の建築設計者、地方都市で活躍する建築家、さらには建築家を自認しない建築家など、さまざまな建築家の姿を、背景にある時代性とともに考察し、その輪郭を描きだす。

目次

序 章 建築家の分析枠組み
 1 問題の所在
 2 分析視角
 3 本書の課題、対象・研究方法
 4 後期近代という視点
 5 本書の構成

  第Ⅰ部 建築家の生成と変容をめぐって

第1章 職能の確立と消費社会との関連性
 1 本章の目的
 2 戦後復興期における建築家の役割
 3 芸術としての住宅
 4 商品化住宅の成熟
 5 まとめ

第2章 「スター文化人」としての建築家の誕生
 1 現代版ルネサンス的万能人としての建築家
 2 野武士の時代
 3 安藤忠雄の卓越化の方法
 4 二極化していく建築家――一九九〇年代以降の状況
 5 まとめ

  第Ⅱ部 「建築家のエートス」と職業としての建築家

第3章 「建築家のエートス」を涵養する場としての大学
    ――標準化されない技術の習得を通したエートスの獲得過程
 1 本章の目的
 2 基礎教育を通した支配的ハビトゥスの形成
 3 講評会という教育装置
 4 建築家のエートスと大学教育
 5 まとめ

第4章 建築家になる
 1 本章の目的
 2 建築家の自認と建築設計者のカテゴリー
 3 建築士の業務
 4 建築家へのファーストステップ
 5 建築家を名乗る
 6 まとめ

第5章 建築家として生きていく
 1 本章の目的
 2 建築家のマネタイズ
 3 文学界の機序と建築家のとるべき戦略
 4 短期的な生産周期の事業としての下請け仕事
 5 長期的な生産周期の事業への取り組み
 6 変えるところと変えないところ
 7 地方におけるキャリアの達成
 8 まとめ

第6章 建築家ではない設計者たちの職業世界
 1 本章の目的
 2 住宅会社の「設計士」――住宅産業界の機序とハビトゥス
 3 住宅会社の建築士の住宅観と報酬に対する考え方
 4 建築家のハビトゥスは、他の業界でどのように作用するか
 5 設備設計士の職業世界
 6 まとめ

補 論 建築士受験のセルフエスノグラフィ
 1 はじめに
 2 一級建築士を目指す
 3 一級建築士への挑戦
 4 一級建築士の設計製図問題をどう解くのか
 5 一級建築士製図二年目
 6 資格学校の面々
 7 そして最後の本番
 8 リスク社会としての後期近代と資格

  第Ⅲ部 後期近代と建築家の変容

第7章 脱埋め込み化の進行と建築家の役割の変容
    ――一九七〇年代以降の建築と都市をめぐる状況から
 1 はじめに――脱埋め込みの進行
 2 「個」としての建築家の後景化
 3 外観が消えたハコとしてのショッピングモール
 4 創造的復興と脱埋め込み――阪神・淡路大震災をめぐって
 5 再埋め込みフェーズと「顔の見える専門家」
 6 まとめ

第8章 コンピュータ・テクノロジーの進展と建築家の職能の変容
 1 本章の目的
 2 CADはどのように建築家の仕事を変えたのか
 3 手描きからCADへの移行がもたらしたもの
 4 建築家と工学
 5 CAD時代の建築家の職能の信頼構造
 6 一方向的な信頼から双方向的な共感へ
 7 まとめ――リスクを共有する信頼構造

第9章 「脱エートス」の建築家像と後期近代
 1 本章の目的
 2 研究対象・方法
 3 建築家の職能拡張をめぐって
 4 施工業との兼業禁止という規範と建築家のエートス
 5 正当性の調達と行動を可能にする規範
 6 「まち医者的建築家」の職業実践
 7 新しい職能で報酬を得ることの難しさ
 8 まとめ――「脱エートス」の建築家像と後期近代

終 章 後期近代と建築家のゆくえ
 1 日本における建築家
 2 職業としての建築家――再埋め込みプロセスと「プラスのプロフェッション」
 3 今後の課題

著者プロフィール

松村 淳  (マツムラジュン)  (著/文

2014年関西学院大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学,博士(社会学).二級建築士.専門社会調査士.2020年より関西学院大学社会学部助教.

上記内容は本書刊行時のものです。