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ワインの香り 東原 和成(著/文) - 虹有社
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ワインの香り (ワインノカオリ) 日本のワインアロマホイール&アロマカードで分かる! (ニホンノワインアロマホイールアンドアロマカードデワカル)

趣味・実用
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発行:虹有社
B5判
縦257mm 横182mm 厚さ8mm
98ページ
並製
価格 4,000円+税
ISBN
978-4-7709-0073-9   COPY
ISBN 13
9784770900739   COPY
ISBN 10h
4-7709-0073-2   COPY
ISBN 10
4770900732   COPY
出版者記号
7709   COPY
Cコード
C2077  
2:実用 0:単行本 77:家事
出版社在庫情報
在庫僅少
初版年月日
2017年10月
書店発売日
登録日
2017年8月28日
最終更新日
2018年10月1日
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紹介

ワインの香りは、レモンやリンゴ、カシスやスミレなど、いろいろな果物や花の香りで表現されます。でも香りを言葉で表現したことがないと、ワインを嗅いでも、いわゆる「ワイン」の香りしかしないもの。どうしたら、ワインから果物や花の香りが探せるの? そもそも、なぜブドウから造ったワインに、別の果物や花の香りがするの? そんな疑問がすっきり解ける、そして誰でもワインの香りが表現できることを目指したワインの「香り」の本です。
香りの不思議を楽しく読み進められるように、本文には香りにまつわるクイズを多数出題。そしてワインの香りを日本人の感性で表現できる、香りの共通言語「日本のワインアロマホイール」を掲載。さらにワインの重要な香り27種類が嗅げる「アロマカード」12枚の付録付きです。クイズを解いたり、アロマカードの香りを嗅いだり、アロマホイールでワインの香りを探したりと、本書で遊びながら、ワインの香りを一緒に楽しみませんか?

★東京大学の嗅覚の科学者、フランス国家認定醸造士の資格を持つ醸造家、多数のメディアで活躍中のワインジャーナリストとワインテイスターによる特別な共著。
★5人の著者に加え、日本ワインの造り手55人の協力を得て作成した「日本のワインアロマホイール」付き。効率的に香りが探せるように「日本のワインアロマホイール付きテイスティングシート」を掲載。
★カードを組み合わせて嗅ぐと香りが変わる! ラズベリーやスミレなど、ワインに感じる重要な27種類の香りを体験できる特製アロマカード12枚付き(カードの内容:シトロネロール、リナロール、3MH、エチルヘキサノエイト、エチルシンナメイト、フラネオール、β-イオノン、β-ダマセノン、2-イソブチル-3-メトキシピラジン、オイゲノール、グアイアコール、オークラクトン)
★日本の主要9品種の香りの個性が分かる! 甲州、デラウエア、ソーヴィニヨンブラン、シャルドネ、ピノ・ノワール、ボルドー系、ヤマブドウ系、ツヴァイゲルト、マスカット・ベーリーAのそれぞれのワインから主に感じられる10種類の香りを選んだ「フレーバープロファイル」を掲載。

目次

はじめに
この本の使い方

第1章 ワインはなぜ香る?(出題と解説:東原和成)

第2章 ワインの香りができるまで (出題と解説:佐々木佳津子、渡辺直樹)
 【アロマカードで体験】
  ブドウ由来のにおい物質を嗅いでみよう
  発酵で生まれるにおい物質を嗅いでみよう
  樽熟成で生まれるにおい物質を嗅いでみよう

第3章 香りの言葉を覚えよう(文:東原和成、鹿取みゆき、大越基裕、渡辺直樹、佐々木佳津子)
 日本のワインアロマホイールとは?
 日本のワインアロマホイール図解
 写真で見る香りの言葉
 日本の主要9品種の香りを覚えよう
「オフフレーバー」とは何だろう?
 【コラム】
  花の香りを植物園に嗅ぎに行こう
  日本ワインの造り手55人が答えた品種に感じる香り
  この香りはオフ? それともオフじゃない?

第4章 ワインの香りを見つけよう(文:東原和成、大越基裕、鹿取みゆき、佐々木佳津子)
 テイスティングシートを使って香りを見つけよう
 日本のワインアロマホイール付きテイスティングシート
 いろいろなワインから香りを見つけよう
 ワインの香りとの付き合い方  
 【コラム】
  香りの嗅ぎ方レッスン1 鼻から嗅ぐ
  香りの嗅ぎ方レッスン2 のど越しから嗅ぐ
  日本ワインの造り手55人がよく使うと答えた言葉ベスト50は?

第5章 ワインの香りから推理しよう(出題と解説:鹿取みゆき、渡辺直樹、佐々木佳津子)
 ワインの香りクイズ・問題
 ワインの香りクイズ・答え

前書きなど

 ワインの美しさやおいしさは、色、香り、味など、五感から感じることができます。色は、赤、緑、青など共通の概念がありますし、味は甘い、苦い、酸っぱい、塩辛い、そしてうま味の5つしかないので、簡単ですね。ところが、香りの種類はたくさんあるだけでなく、香りそのものを表現する言葉はほとんどありません。「芳しい」、「臭い」くらいでしょうか。ではどうやって香りの質を表現するのでしょうか?
 ほとんどの場合、何かほかの具体的な食品や素材に例えて表現します。レストランに行くと、ソムリエが出てきて、ワインの説明をしてくれます。「レモンの香り」、「蜂蜜の香り」と言われると、なるほどうんうんと想像がつきます。でも、その食材の香りを知らなかったら想像がつきません。「カシスの香り」と言われても、カシスを知らないひとにとっては「?」なのです。
 また、ソムリエは、「エレガントな香り」、「白い花の香り」などという表現もします。なんとなく分かったような気になりますが、よく考えてみると曖昧で分からない。エレガントな香りって何? 白い花の香りって何? と思いませんか? 「甘い香り」ならまだ分かりますね。でも同じ「甘い」でも、ひとによってはアイスクリームの香りを、また別のひとは熟した果物の香りをイメージするかもしれません。
 このように、嗅覚はワインのおいしさにとって一番重要な感覚なのに、香りを言葉で表現するのはとても難しいのです。さらには、ひとによってその言葉でイメージするものがそれぞれ異なるので、伝えるのも難しい。個々人の個人的な経験に左右されます。そこで、香りを表現するときに使える共通の言葉を整備しようという試みがされてきました。そして、アロマホイールあるいはフレーバーホイールというものが生まれたのです。
 そしてこの度、日本のワインアロマホイールをあらためて作り、いくつかの香りを実際に嗅ぎながらワインの香りを知ることができるようになりましょうという目的で、本書ができました。
 それでは、この本を読んだら何ができるようになるのでしょうか?

 ・香りとは何か、そして香りを感じる嗅覚のしくみが分かります。
 ・ワインの香りの正しい嗅ぎ方ができるようになります。
 ・ワインの香りを言葉で表現できるようになります。
 ・ワインの品種や造り方が推定できるようになります。
 ・そしてこれらのことが科学的に理解できるようになります。

 本書を読んだ皆さんは、自分の鼻で感じたワインの香りを言葉で表現することができるようになり、そうすると自分が好きなワインの特徴が見えてきます。すると、逆にソムリエにこういうワインが飲みたいと言えるようになります。友人とのワイン談議も盛り上がります。
皆さんのワインと食の楽しみかたにも広がりが出てくるでしょう。

版元から一言

ワインの香りは、ブドウ以外の果物や花の香りなどに例えられることがあります。でも、ワインを嗅ぎながらその香りを探してみても、何となく分かるような、分からないような……ワインって何だか難しいと、思ったことはないでしょうか?
そもそも、どうしてブドウから造ったワインに、ほかの果物の香りがするのでしょう? なぜワインから、その香りを感じられる人と、感じられない人がいるのでしょう? 
そうしたワインの香りにまつわる素朴な疑問を、東京大学で嗅覚を研究する科学者、人気の日本ワイン醸造家、気鋭のワインジャーナリストとテイスターが、科学的に、分かりやすく、そして面白く! 解き明かします。

著者プロフィール

東原 和成  (トウハラ カズシゲ)  (著/文

東京大学 大学院農学生命科学研究科 教授。兼ERATO 東原化学感覚シグナルプロジェクト研究総括。香りやフェロモンを感じ取るメカニズムを研究。研究以外にも市民向けのセミナーを行うなど幅広く活動し、食における嗅覚の大切さを説く。文部科学大臣表彰若手科学者賞、日本学士院学術奨励賞、読売テクノ・フォーラム ゴールド・メダル、RH Wright Award(国際ライト賞)などを受賞。

佐々木 佳津子  (ササキ カヅコ)  (著/文

フランス国家認定醸造士。兵庫県神戸市の財団法人神戸みのりの公社「神戸ワイナリー」の醸造担当を経て、2012 年秋に北海道函館市でワイナリー「農楽蔵(のらくら)」を設立。自然の摂理を尊重するブドウ栽培、ワイン醸造を行う。自家農園ブドウを含む北海道産ブドウによる「Nora(ノラ)」シリーズ、「Norapon(ノラポン)」 シリーズなどを造る。

渡辺 直樹  (ワタナベ ナオキ)  (著/文

フランス国家認定醸造士。1988 年、サントリーに入社。1989 年よりサントリー「登美の丘ワイナリー」にて栽培・醸造技術開発を担当。風土を引き出すブドウ栽培・ワイン醸造を実践し、サントリーのフラッグシップワイン登美(赤、白)、登美の丘、甲州、塩尻メルロ、津軽ソーヴィニヨン・ブラン、マスカット・ベーリーA などの品質向上を実現。2014 年よりワイナリー長。

鹿取 みゆき  (カトリ ミユキ)  (著/文

フード&ワインジャーナリスト。信州大学特任教授。幅広い媒体で日本のワインを紹介する一方で、近年は日本ワインの造り手たちのための勉強会の開催や造り手支援のシステムづくりに関心を寄せる。総説論文「日本におけるワインテイスティングについて」が「日本味と匂学会誌Article of the Year 2009 賞」を受賞。著書に『日本ワインガイド 純国産ワイナリーと造り手たち』(虹有社)など。

大越 基裕  (オオコシ モトヒロ)  (著/文

ワインテイスター/ワインディレクター、国際ソムリエ協会認定インターナショナルA.S.I ソムリエ・ディプロマ。2001 年、銀座レカンのソムリエとなる。2006 年より約3 年間、フランスで栽培、醸造を学び、帰国後の2009 年に同店のシェフソムリエに就任。2013 年6 月に独立。世界各国の最新情報を元に、コンサルタント、講演、執筆などでワインの本質を伝え続けている。

上記内容は本書刊行時のものです。