書店員向け情報 HELP
出版者情報
在庫ステータス
取引情報
においと味わいの不思議
知ればもっとワインがおいしくなる
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2013年9月
- 書店発売日
- 2013年10月2日
- 登録日
- 2013年8月27日
- 最終更新日
- 2013年9月29日
重版情報
3刷 | 出来予定日: 2015-05-25 |
MORE | |
LESS | |
ワインの香りの正体とは何か? 私たちは、どうやって、においや味わいを感じているのか? 「おいしい」とは、どういうことなのか? これらの疑問を、最先端で研究を続ける嗅覚の科学者、味覚の科学者、醸造家、ワインジャーナリストが、分かりやすく解き明かします。 |
紹介
何げなく感じている、ワインや食べ物のにおいと味わい。
いざ言葉にして、誰かに伝えようとすると、それは案外難しい。
そもそも、ワインの香りの正体とは何か?
私たちは、どうやって、においや味わいを感じているのか?
「おいしい」とは、どういうことなのか?
これらの疑問を、最先端で研究を続ける嗅覚の科学者、味覚の科学者、
醸造家、ワインジャーナリストが、分かりやすく解き明かします。
目次
はじめに
第一章 においとは何か?
講師 東原 和成「科学のメスは、においの神秘にせまれるか?」
「臭覚」ではなく「嗅覚」/においとは、何か?/神秘的なにおいの力/においは化学物質である/においを化学式で見ると/嗅いでいるにおいは複数のにおい/香水の秘密/ワインの香りを分析する/異なるタイプのワインを比較する/同じ産地のワインを比較する/ピノノワールの特徴的な香りはどこにあるか?/香料について/鼻の構造/においと味わい/ミクロの目で見るにおいの世界/加齢と嗅覚/においを感じる仕組み/においは組み合わせで感じる/においの相互作用/口や鼻の中で生まれるにおい/湿度とにおい/においと情動/においと記憶/においに対する人の脳の反応/フェロモンを嗅ぐ/性差と個体差/においを感じる人、感じない人の違い/においは生きるための情報/植物のにおいの使い方/先天的なにおいと学習するにおい/においは変わる/ヒトは臭いか?
■Q&A もっと知りたい、においの話
第二章 においの正体とは?
講師 佐々木 佳津子「ワインの香りはどこから来る?」
ワインの中の香りはどこで作られるか?/香るブドウ、香らないブドウ/バラ、レモン、スズランの香りの由来/糖から出来るテルペン物質/香りはブドウのどこに存在するか?/品種による結合型・非結合型の量の違い/香りを解き放つには?/カロテノイド由来のC13-ノリゾプレオノイド/色素から香りが生まれる?/バラの香り/醸造方法の違いによって香りも異なる/瓶熟成によって現れる香り/アミノ酸由来のメトキシピラジン/メトキシピラジンにも種類がある/メトキシピラジンはオフフレーバーか?/富永敬俊博士の研究で知られるチオール系物質/ソーヴィニヨンブランの香り/チオール系物質は、いろいろな品種に含まれている/チオール系物質はどこに眠っているか?/チオール系物質を香らせる酵素/まだまだあるワインの香り/グラスは香りの終着点/科学的視点がもたらすもの
■Q&A もっと知りたい、ワインの科学
第三章 おいしさとは何か?
講師 伏木 亨「おいしさは数式で表せるか?」
おいしさとは何か?/おいしさは人の頭の中にある/おいしさを表す3種類の言葉/おいしさの普遍的な説明と客観的な評価/食べて1秒で分かるおいしさ/4つのおいしさ/生理的なおいしさ/身体の状態と甘さの関係/塩味とうま味を欲しがる理由/苦手な人が多い酸味と苦味/生理的おいしさでヒット/吸い物の塩加減と体の塩分濃度の関係/身体の役に立たないものはおいしくない/時代によって変わるおいしさ/生理的なおいしさに関わる論文/「食文化」のおいしさ/食べ慣れた味は安全である/食文化の主役は、におい/おいしさへの食文化の影響に関わる論文/「情報」のおいしさ/教わって学ぶ「情報」のおいしさ/人間だからコマーシャルが効く/情報が蔓延しているわけ/「情報」のおいしさに関わる論文/「やみつき」のおいしさ/何としても食べたいおいしさ/報酬系の関与/報酬系の影響に関わる論文/ワインのやみつき感は何か?/数学的に解明する/調査結果を分析する/おいしさの評価式が示すもの
■Column 講座こぼれ話 鹿取みゆき考案「おいしさを科学する」テイスティング
■Q&A もっと知りたい、おいしさの話
第四章 言葉で表現するためには?
講師 鹿取 みゆき「ワインのテイスティングとは?」
日本のワインテイスティング事情/ワインの消費量とワイン雑誌の創刊/ワインに関連する仕事/日本におけるワインの資格/フランスの資格/イギリスの資格/ソムリエの表現/醸造家の表現/メディアの表現/日本人のコメントの特徴/テイスティングは記憶の再認行動/テイスティングで大切なことは何か?/海外の訓練法/日本のワイナリーの現状/日本にも共通言語を確立する場を/国内外のテイスティング事情あれこれ
■Column 講座こぼれ話 「におい物質の存在を実感する」実験
■Column 講座こぼれ話 「ミネラル」とは何か?
付録 日本のアロマホイールを作る試み
鹿取 みゆき(原稿)×佐々木 佳津子(アロマホイール構成)
参考文献
前書きなど
ワインや食べ物のにおいや味わいは、私たちが食事を楽しむときのとても重要な要素です。さらに、そのにおいや味わいによって、うっとりとしたり、リフレッシュしたり、心が休まったりというように、感情さえもがその影響を受けています。本書を読み進めてみれば、においと味わいについて、初めて知るような事実に驚いたり、なるほどと思ったりする話が数多くあるでしょう。そして、神秘的でありつつも科学が解明している世界に、皆さんも魅了されるに違いありません。
版元から一言
ワインとおいしい料理が大好きな人に、ぜひ読んでいただきたい本です。
食事を楽しみながら、ふと思い出すような、においと味わいの面白い話が満載です。
上記内容は本書刊行時のものです。