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アーユルヴェーダ食事法 理論とレシピ──食事で変わる心と体
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2012年8月
- 書店発売日
- 2012年8月5日
- 登録日
- 2012年7月18日
- 最終更新日
- 2014年7月24日
紹介
●ブッダも治療を受けている!
アーユルヴェーダとは、少なくとも2500年以上の歴史をもち、
チベット医学や古代ギリシア医学等にも大きな影響を与えたとされるインド伝統医学のことです。
●食べるアーユルヴェーダ
アーユルヴェーダでは健康を保つうえでも、治療をするときでも、
食事のコントロールが成否の鍵を握っています。本書は、この食事法にスポットライトをあてました。
●アーユルヴェーダを基礎から正しく
これ一冊で、食事法だけでなくアーユルヴェーダを基礎から正しく、しかも、わかりやすく学べます。
さらに、自分の体質に合った食材・食べ方がわかるので、不調が続く方や病気の方はもちろん、
若く美しく健康でいたい方にもぴったりです!
●まず、美味しい! そして、体にやさしい。
インド・スパイス料理研究家、香取薫の絶品アーユルヴェーダ・レシピを多数掲載しました!
スパイス使いのコツもしっかりマスターできて、編集部もハマる美味しさ!! ぜひ味わってみてください。
理論からレシピまで、読み応えのある本になりました。
ぜひ、アーユルヴェーダで本物の健康を手に入れてください。
目次
はじめに 心も体も食べ物でできている
●1 アーユルヴェーダとはなにか?
幸せになるための「生命科学」……アーユルヴェーダの目的
ブッダの医学……アーユルヴェーダの歴史
みんな違ってみんないい……すべての個性を尊重する体質論
[コラム]正倉院に残るアーユルヴェーダ
●2 自分の体の特徴を知ろう───ドーシャでとらえる私たちの体
(1)自然を支配する3つのドーシャ
▼ヴァータ・ドーシャ……風に象徴される生命エネルギー:風+空
ヴァータと五大元素
ヴァータは動かす力
ヴァータの性質(乾燥性、軽性、冷性、粗性、微細性、変動性)
体の中のヴァータの働きと症状
ヴァータを増やすもの──冷えと乾燥と動きすぎ
ヴァータを減らすもの──オイルマッサージ
[コラム]インドの産後ケアにみるヴァータの対処法
▼ピッタ・ドーシャ……火に象徴される生命エネルギー:火(+水)
ピッタと五大元素
ピッタは変換する力
ピッタの性質(少し油性、鋭性、温性、軽性、生臭さ、流動性、液体性)
体の中のピッタの働きと症状
ピッタを増やすもの──熱と怒り
ピッタを減らすもの──ギーと芳香
▼カパ・ドーシャ……水に象徴される生命エネルギー:水+土
カパと五大元素
カパは抱きしめる力
カパの性質(油性、冷性、
性、緩慢性、滑性、粘着性、停滞性)
体の中のカパの働きと症状/カパを増やすもの──運動不足と甘い物
カパを減らすもの──運動、蜂蜜、ドライマッサージ
(2)ドーシャの足し算・引き算のコツ
ご飯の炊き方とドーシャのバランス
ドーシャの減らし方
ドーシャを増やしてバランスをとってはいけない
(3)生まれつき変わらない体質「プラクリティ」
(4)自分の体質を知る───セルフ・チェックシート
[コラム]蜂蜜の威力──甘いのに痩せる! 加熱すると毒に?
●3 消化のしくみを知ろう───正しい食べ方とはなにか?
(1)神話に隠された不老不死の秘訣……オージャス
(2)食事から作られる毒素……万病のもとアーマ
(3)消化力とはお腹の中の焚き火……アグニ
(4)親玉アグニと13種類のアグニの関係……消化と代謝
(5)癌も肌トラブルも消化力から
(6)消化のしくみ……アグニとドーシャ
(7)アーマ(未消化による毒素)の排毒法
[コラム]食事の前後にすること
[コラム]白湯の効用
●4 なにを食べればよいのか?───避けるべき食べ物を知る
(1)消化に重すぎるものを避ける……重性と軽性の見わけ方
(2)体組織の質を落とすものを避ける……干物や乾物を常食しない
(3)心を汚す食べ物を避ける……心の3つの性質を知る
(4)食べあわせの悪いものを避ける
(5)ドーシャを激しく乱すものを避ける
(6)味がもつ性質(効力)を知る
古典書によるスパイスの効果と使い方一覧
[コラム]1000通りの使い方がある万能薬「ギー」
●5 インド・スパイス料理研究家 香取薫のアーユルヴェーダレシピ
▼スパイス
ヒーング
唐辛子
チャートマサラ
カレーリーフ
マスタードシード
コリアンダー
ターメリック
クミン
生姜
ミント
ブラックペッパー
アジョワンシード
フェヌグリークシード
カルダモン
タマリンド
ベイリーフ、テージパッタ
▼その他の食材
ウラド豆
ムーング豆
イヌホオズキ
チウラ
スージ粉
ココナッツファイン
ココナッツミルク
▼主食
キチュリー
炒ってから炊く白米
炒ってから煮る粥
チウラ
プットゥー
ウプマ
ミント粥
タピオカキチュリー
ソフトチャパーティー
ホットサンド
ギーを塗ったトースト
フレンチトースト
ギーの作り方
▼おかず
カリフラワーのサブジ
じゃがいものしっとりサブジ
キャベツを使って基本のポリヤル
ニガウリで作るココナッツポリヤル
人参のトーレン
イヌホオズキのパリヤ
ビーツメラクピラティー
ほうれん草のクートゥー
芽もやしのクスンブリ
芽もやしの作り方
大根で作るムーリーキリ
冬瓜オーレン
ムーング豆のダール
カブカレーカシミール風
梅干しを使うジャパニーズアミラー
▼スープ
トマトスープ
レモン味の豆カレー・ムーングダルラッサム
ビーツで作るルビースープ
キャベツのポタージュ
玄米とごぼうのポタージュ
大根と人参のポタージュ
コリアンダー好きにはたまらないタンブリ
▼薬味ペーストなど
トマトチャトニー
絶品!!ズッキーニチャトニー
ビーツチャトニー
和製ポディー
▼シンプル野菜料理
茹で野菜
茹で汁アレンジ
アレンジつけだれ
▼シンプル和食
鶏がら野菜スープ
鯛のあらスープ
シンプルなキャベツうどん
▼ドリンク
バターミルク
クミン茶
焦がしクミン茶
アジョワン茶
コリアンダー茶
トゥルシー茶
ミント茶
ブラーフミー茶
●6 食べ方のルール───10か条
(1)食事時間を決める
(2)消化される分だけ適量を食べる
(3)温かいもの・作りたてのものを食べる
(4)食べる速度は速すぎず遅すぎず
(5)怒りながら食べない
(6)心をこめて調理されたものを食べる
(7)好きなものを食べる……満足感が大切
(8)慣れたもの、自分の体質・年齢・症状・仕事量・土地柄などにあったものを食べる
(9)食べあわせの悪いもの、複雑すぎる調理法のものを避ける
(10)6つの味と少し油性があるものを食べる
▼補足 季節の変化にあわせて食べる……旬のものを選ぶ
●7 古典書にみる食品の性質
肉・卵・魚類
乳製品
穀物
調味料
野菜類
果物類
スパイス類
●8 体調が悪いときのキッチンファーマシー───症状別対処法
キッチンファーマシー(台所薬局)の使い方
軽い風邪や体調不良のとき
頭痛
下痢
便秘
咳
発熱
貧血──秘伝のドライフルーツ・ミルクドリンク
アトピー性皮膚炎
リューマチ性関節炎
生理痛・更年期障害──花も薬にかえられる〈薔薇の花のグルカンド〉
あとがき
お店紹介
出典リスト
前書きなど
・心も体も食べ物でできている
私たちの体は食べ物によって作られますが、体だけでなく、心も食べ物から作られます。自分にあった食材を選び、上手においしく食べれば、体の免疫力を高めるだけでなく、心を健やかに保つこともできるのです。
それが食事のもつ本来の力、「食事力」です。
しかしいま、私たちに必要な、その食事力が失われつつあります。ただカロリーを補充するためだけの食事。快楽をおいかけるだけの食事。忙しいことを理由に、欲望のおもむくままに、そんな食事を続けていると、食べ物はただのエサ、食事はただの娯楽になってしまいます。
その結果、自分の体質や症状にあわないものばかり食べて、健康を害している人を多くみかけます。「おいしいもの」は知られていても、どんな食べ物が自分の体にあい、なにがあわないのかという基本的なことが意外と知られていないのです。健康を保つための食べ物は、テレビでも雑誌でも、これでもかというほど紹介されているのに、その食べ物が「ほんとうに自分にあっているのか?」という問いに答えてくれる情報はなかなかみつけられません。なぜでしょう?
それは、多くの情報が、食べる人の「体質」をまったく考慮にいれていないからです。
そしてもうひとつ、それらの情報からは大切なことが抜け落ちています。「消化力」です。
どんなに体によいとされる食べ物であっても、うまく消化吸収されて代謝に使われなければ、威力を発揮することはできません。アーユルヴェーダでは、消化されないまま体に残った食べ物(養分)を「アーマ」と呼び、これを、体に害をおよぼす毒素と考えます。
(中略)
……その人の体質や症状によって、食べ物は毒にもなるし薬にもなるということです。その人のもつ体質、現在の状況、消化力などをあらゆる角度から判断し、そのうえで、その人にみあった食事をとるよう指導する。それがアーユルヴェーダの「治療」でもあるのです。
アーユルヴェーダを学ぶことで自分の体質や不調の原因を知り、自分にあった食べ物を選べば、「食事力」によって不調が改善されるだけでなく、これから一生のあいだ、美しく健康に生きることができます。
本書で紹介するアーユルヴェーダの知恵が、日本の多くの人々に役立つものとなるように祈ります。
上記内容は本書刊行時のものです。