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ありがとうのてがみ
ひらがな詩人
- 出版社在庫情報
- 在庫僅少
- 初版年月日
- 2007年5月
- 書店発売日
- 2007年5月30日
- 登録日
- 2010年2月18日
- 最終更新日
- 2013年8月21日
紹介
天才ひらがな詩人・くりすあきら君──。
知的障害・肢体不自由・脳性麻痺・腎臓障害など多くの障害を抱えたあきら君は、特別な才能をもっている。
NHKハート展に入選した詩「ぼくは親戚の恥なんだって」について石坂浩二さんにだした手紙(抜粋・[ ]は引用者)。
「しんせき[親戚]の人が、
ぼくが、けっこんしき[結婚式]にいったら
こまると、いうたけー、
おかあさんが、なきました。
ぼくのかお[顔]をみながら、なきました。
なんにも、いわんこうに、だまって、なきました。
ぼくは、おかあさんが、
かわいそうなかった[かわいそうだった]。
ぼくはかなしかった。
あきらは、いらんこじゃないと、
おかあさんがいいました。
だから、ぼくが、かいたし[詩]じゃが、
きらいではないが、
大すきなし[詩]じゃないです。」
あきら君が、友だちのかず君が通う学校の校長先生に宛てて書いた手紙(抜粋・[ ]は引用者)。
「○○しょうがっこうの、おやぶん先生、こんにちわ。
ぼくの、こころは、くもりいろです。
おかあさんが、かず君が、みんなといっしょに、たのしいところにいかれんかった、はなしをしてくれました。
かなしかった。こうちょう先生、はね[のけ者]にされたら、かなしんよ。
て[手]も、あしも、かみのけも、みんな、かなしくなります。
かず君がおるけーうれしいというちゃってくれー。
こうちょう先生は、えらいんじゃけん、たすけちゃってくれー。
ぼくからの、おねがいです。
ぼくは、くりすあきらです。22さいです。」
本書は、あきら君の宝石のような、心を打つ手紙や詩を収録。
NHKで紹介された苦労人力士・琴冠佑との魂の交流を綴った手紙も収録されている。
目次
○はじめのことば
○ありがとうの言葉……………………琴冠佑関
○たった一人の校長先生………………せと先生
○ぼくを大切にしてくれたね…………先生
○ばか殿様………………………………しむ親分
○氷がとけたら春がくるよ……………穐村さん
○世話になったのう……………………お医者さん
○どうも好きになったみたいです……ガードマンさん
○うれしゅうてかないません…………お礼の手紙
○ぼくと合体したね……………………へいにい
○ながいきをしようのう………………ともだち
○たのしくなるけーきてみんさい……デイサービス
○元気な息をしていますか……………あきらくん大好き
○好きな本をみつけたよ………………おもしろいのう
○よろしくたのみます…………………えびね大おやぶん
○なかよし家族…………………………ともみさん
○寺尾さんはぼくの自慢です…………ひとは作業所
○ぼくの家族……………………………平和な家庭です
○あとがき
版元から一言
ひらがな詩人・くりすあきら君
あきら君は、手紙を書く。まいにち書く。
近所のおばちゃん、ガードマンさん、大物俳優、一流コメディアン、先生に、お父さん……。
なかでも、NHKで35分のドキュメンタリー「ありがとうの手紙~ひらがな詩人と苦労人力士」で放送された、元大相撲力士・琴冠佑との魂の交流は、必読です。
数え切れないほどの人に、せっせと綴られる手紙は、読む人すべてに真っ直ぐな感動と、勇気を与えてくれます。
学校の先生、障害者に関わる方、そして小学生から年配の方まで、あきら君の「手紙」を受け取ってください。
関連リンク
上記内容は本書刊行時のものです。