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出版者情報
幕末の女医 楠本イネ
シーボルトの娘と家族の肖像
発行:現代書館
四六判
272ページ
定価
2,200円+税
- 書店発売日
- 2018年3月9日
- 登録日
- 2017年12月27日
- 最終更新日
- 2018年2月24日
書評掲載情報
2018-04-29 | 東京新聞/中日新聞 朝刊 |
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紹介
幕末から明治にかけて生きた一人の女性「楠本イネ」。父はシーボルト、母は長崎の「たき」。様々な苦難を超えて父と同じ医師になった。「オランダおいね」として巷間知れ渡っているが、これらの話は吉村昭『ふぉん・しいほるとの娘』からの引用・孫引きが多い。この書は優れた小説ではあるものの、実像とはあまりにもかけ離れている。筆者は、楠本イネ(と娘高子)の実像を再現すべく、最新のものも含めて既出の史・資料、文献・図書を検証し、新史料も発掘し本書は書かれた。「イネと高子のの生涯が劇的であることは、ある程度は想像していたが、その生涯の波瀾万丈、その生涯の悲痛なことは想像をはるかに超えていた」と著者も述べているが、宇和島在住だからこそ発見できた諸史料を駆使して、新しいイネ像が完成した。新発見写真・地図など多数。今後イネは本書を基にしてしか語れないであろう。
上記内容は本書刊行時のものです。