書店員向け情報 HELP
好きなことはやらずにはいられない
吉阪隆正との対話
- 初版年月日
- 2015年9月
- 書店発売日
- 2015年8月31日
- 登録日
- 2015年8月10日
- 最終更新日
- 2015年11月5日
紹介
日本を代表する建築家、そして教育者(早稲田大学教授)であり、探検家、思想家としても生きた吉阪隆正の自由奔放かつ刺激的なことばとスケッチがこの本に詰まっている。好きなことを、やりたくなる。
建築のこと、住居のこと、土地、旅、環境、発電、工事、矛盾、人間と自然とのことなど。吉阪隆正のことばと興味は溢れ続けて尽きることを知らない。だから、誰にでも開かれた本。そして、どこまでも広がりつづける本。
目次
1. 私はどこにいるのか?
2. 創造の端緒は発見にあり
3. ことばの中で育ち形の中に住む
4. DISCONT:不連続統一体
吉阪隆正とは
1917年生まれ。33年ジュネーブ・エコール・アンテルナショナル卒業。41年早稲田大学理工学部建築学科卒業、教務補助として大学に残り59年教授となる。80年63歳で逝去。
1950年~52年フランス政府給費留学生として渡仏、ル・コルビュジエのアトリエに勤務。54年吉阪研究室(64年U研究室と改称)を創設。ヴェネチア・ビエンナーレ日本館、呉羽中学校、アテネ・フランセ、大学セミナーなどを設計する。
今和次郎に師事し、農村、都市、地域への提案を展開。『住居学汎論』など多数の著作があり、『吉阪隆正全集』全17巻としてまとめられている。
日本建築学会会長、生活学会会長を歴任。日本山岳会理事を務め、赤道アフリカ横断とキリマンジャロ登頂、早大アラスカ・マッキンレー遠征隊隊長、そしてヒマラヤK2遠征を組織するアルピニストである。地球をその足で駆け巡り、人と人をつなぐ、ことばとかたち、生活とかたちを『有形学』へと語り続けた。
前書きなど
この本の出発点は、2011年に遡る。
タイから台湾へと跳び回る樋口から、吉阪語録のスケッチとメモがファクシミリで届く。ことばとスケッチの洪水だ!
3月の東日本大震災を挟んで、大学セミナー・ハウスでの講演、四万温泉の合宿と、吉阪との対話を続けるように、活き活きとしたことば、エピソードが樋口から伝えられた。
震災の経験は、吉阪の考えていた世界に触れる重要性を、私たちに切実に訴えてきた。
吉阪の世界は周りの人をどんどん巻き込んでいく。対話の中からことばを選び、並び替え、スケッチを見直す。たくさんの方の協力を得て、今、この本は、ここに姿を現した。(齊藤祐子)
上記内容は本書刊行時のものです。