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時を漂う感染症 新垣 修(著) - 慶應義塾大学出版会
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書店員向け情報

時を漂う感染症 国際法とグローバル・イシューの系譜

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四六判
370ページ
上製
価格 2,700円+税
ISBN
978-4-7664-2762-2   COPY
ISBN 13
9784766427622   COPY
ISBN 10h
4-7664-2762-9   COPY
ISBN 10
4766427629   COPY
出版者記号
7664   COPY
Cコード
C0022
一般 単行本 外国歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年8月20日
書店発売日
登録日
2021年7月16日
最終更新日
2021年8月12日
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紹介

▼疫病と世界の変容をめぐる170年を描く。
▼感染症への国際的対応を読み解くキーワード、それは「国際法」の歴史にあった。
▼ペスト、コレラ、天然痘、エイズ、SARS、新型コロナウイルス…。国際社会において、感染症と国際法がどのように交わり、変化し、次の世代に継承されていったのか。「国際法」というレンズを通して描きながら、現在世界が直面する問題に切り込む意欲作。

「ウイルスや細菌などの病原体は人体に侵入して寄生・増殖し、やがて症状を引き起こす。それが、感染症という病である。結核菌や麻しんウイルスといった感染症の病原体は、飛沫核(飛沫から水分が蒸発した小さな粒子)となっても感染性を失わず、空間を漂って移動する。ただし、感染症が漂うのは空間だけではない。コレラ、ペスト、HIV/エイズ、重症急性呼吸器症候群(SARS: Severe Acute Respiratory Syndrome)、エボラ出血熱、新型インフルエンザ、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)。入れ替わり立ち替わり登場し、あるいはその姿を変えながら再登場する感染症が、悠久の時の流れから消えたことはない。時間軸という名の気流に乗り、過去から現在、未来へと間断なく移り動く様は、さながら、「時を漂う感染症」である。」(本書「はじめに」から)

目次

 はじめに/凡例

第1編 1851年 ─ 1940年代中頃

第1章 1851年 ─1890年代 ─ 国際衛生会議と国際衛生条約
 第1節 コレラとペスト/第2節 背景と経緯/第3節 国際衛生会議の
 始まり /第4節 国際衛生条約の誕生

第2章 1900年代 ─1910年代 ─ 東方の脅威からの防衛
 第1節 黄熱/第2節 背景と経緯/第3節 1903年「国際衛生条
 約」 /第4節 1907年「公衆衛生国際事務局のパリにおける設立に
 関する国際協定」 /第5節 1912年「国際衛生条約」

第3章 1920年代 ─ 欧州から世界へ
 第1節 チフスと天然痘 /第2節 背景と経緯 /第3節 1926年「国際
 衛生条約」

第4章 1930年代 ─ 海陸から空へ
 第1節 空と感染症 /第2節 背景と経緯 /第3節 1933年「航空国際
 衛生条約」 /第4節 1938年「1926年国際衛生条約を修正するための
 条約」 /第5節 1900年代–1930年代までの国際衛生条約の性質

第5章 1940年代中頃 ─ 第二次世界大戦
 第1節 戦争と感染症 /第2節 背景と経緯 /第3節 1944年「1926
 年国際衛生条約を修正するための条約」 /第4節 1944年「1933年航
 空国際衛生条約を修正するための条約」 /第5節 1944年国際衛生条
 約の性質 /第6節 1946年「1944年条約を延長するための議定書」

 第2編 1940年代後半 ─ 1970年代

第6章 1940年代後半 ─ WHOの誕生
 第1節 汎米衛生局(PASB)─世界最古の国際保健機関 /第2節 背
 景と経緯 /第3節 WHO憲章 /第4節 WHOの権限の行使

第7章 1950年代 ─ 国際衛生規則
 第1節 マラリア根絶プログラム /第2節 背景と経緯 /第3節 国際
 衛生規則の概要 /第4節 国際衛生規則の性質

第8章 1960年代 ─1970年代 ─ 国際保健規則
 第1節 冷戦と感染症 /第2節 背景と経緯 /第3節 国際衛生規則か
 ら国際保健規則へ /第4節 乖離と衰退


 第3編 1980年代 ─ 2020年

第9章 1980年代 ─1990年代 ─ 国際人権法との連動
 第1節 HIV/エイズ /第2節 背景と経緯 /第3節 1980年代─自由
 権 /第4節 1990年代─社会権

第10章 2000年代 ─ 国際保健規則の再生を目指して
 第1節 重症急性呼吸器症候群(SARS: Severe Acute Respiratory
 Syndrome) /第2節 背景と経緯 /第3節 2005年「国際保健規
 則」の内容と性質

第11章 2010年代 ─ 安全保障との連動
 第1節 エボラ出血熱 /第2節 背景と経緯 /第3節 国連エボラ緊急
 対応ミッション /第4節 感染症の安全保障化と米国

第12章 2020年 ─ COVID-19(新型コロナウイルス感染症)と新たな課題
 第1節 COVID-19(新型コロナウイルス感染症) /第2節 背景と経
 緯 /第3節 中国の国家責任 /第4節 ダイヤモンド・プリンセス号
 と2005年「国際保健規則」


 第4編 グローバル・イシュー

第13章 感染症医薬品と特許権
 第1節 1980年代まで /第2節 1990年代─TRIPS協定 /
 第3節 2000年代─ドーハ宣言と国際人権法

第14章 ワクチン
 第1節 2011年─パンデミックインフルエンザ事前対策枠組み(PI
 P) /第2節 2020年–2021年─COVAX /第3節 医薬品へのアクセ
 ス─感染症治療薬とワクチン

第15章 生物兵器とバイオテロ
 第1節 第二次世界大戦以前─感染症の武力化とその制限 /
 第2節 1960年代以降─生物兵器禁止条約 /第3節 冷戦終結
 以降─バイオテロの脅威

第16章 時を漂う感染症 ─ レジーム論から見る国際法の軌跡
 第1節 1851年–1940年代中頃─欧州レジーム /第2節 1940年代後
 半–1970年代─国際レジーム /第3節 1980年代–2020年─グローバ
 ル・ガバナンスへ?

 主要文献一覧/おわりに/索引

著者プロフィール

新垣 修  (アラカキ オサム)  (

沖縄出身
国際基督教大学(ICU)教養学部教授
PhD in Law (Victoria University of Wellington)
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)法務官補、国際協力機構(JICA)ジュニア専門員、ハーバード大学ロースクール客員フェロー、東京大学大学院総合文化研究科客員准教授、関西外国語大学外国語学部教授、広島市立大学国際学部教授などを経て現職
主著
Refugee Law and Practice in Japan(Ashgate Publishing, 2008)
The UNHCR and the Supervision of International Refugee Law (chapter contribution, Cambridge University Press, 2013)
The Oxford Handbook of International Refugee Law (chapter contribution/co-author, Oxford University Press, 2021)
「無国籍条約と日本の国内法―その接点と隔たり」(UNHCR報告書、2015年)『「難民」をどう捉えるか―難民・強制移動研究の理論と方法』(共著、慶應義塾大学出版会、2019年)

上記内容は本書刊行時のものです。