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競争法におけるカルテル規制の再構築
日米比較を中心として
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2021年6月25日
- 書店発売日
- 2021年6月15日
- 登録日
- 2021年4月12日
- 最終更新日
- 2021年6月14日
紹介
米国反トラスト法の運用に伴って形成されてきた、法適用にあたっての分析枠組みを解説し、日本の独禁法政策に理論的示唆を提供する。
米国反トラスト法(日本の独占禁止法に相当)の適用にあたっては、様々な訴訟の判例が累積される中で、「当然違法の原則」「簡略化された合理の原則」「合理の原則」という3つの分析枠組み(分析手法)が形成されてきた。
本書は、これらの分析手法を紹介し、特に企業間の共同行為に対するシャーマン法1条の適用をめぐる裁判所の分析手法の選択及び、そこに影響を与えようとする原告及び被告の主張・立証というダイナミックなプロセスを解説するとともに、現在の日本における独禁法政策の再考を促す理論的示唆を提供する。
目次
序章 説得的な論証を支える分析手法の探求
第1章 共同行為規制の基本的な考え方――アリーダ教授の見解
第1節 当然違法と合理の原則
第2節 アリーダ教授の見解
第3節 アリーダ教授の見解に対する議論状況
第4節 おわりに
第2章 共同行為規制に関する連邦最高裁判例の変遷
第1節 合理の原則の判例
第2節 当然違法の判例
第3節 分析手法に関する議論の転換点となる判例
第4節 簡略化された合理の原則
第5節 おわりに
第3章 共同行為規制に関する簡略化された合理の原則の登場
第1節 事件の背景
第2節 最高裁の判決
第3節 判決の意義
第4節 「簡略化された合理の原則」の考慮要素
第5節 おわりに
第4章 共同行為規制と単一事業体の法理
第1節 NCAA事件
第2節 プロフェッショナル・スポーツと反トラスト法
第3節 考察
第4節 おわりに
第5章 共同行為規制と共同事業体における内部制限
第1節 スポーツリーグに対する反トラスト法の適用について
第2節 大学スポーツとアマチュアリズム、そして反トラスト法の適用
第3節 おわりに
第6章 共同行為規制における意識的並行行為――プラスファクター・立証
第1節 反トラスト政策と意識的並行行為
第2節 シャーマン法と意識的並行行為
第3節 FTC法5条と意識的並行行為
第4節 おわりに
第7章 日本への示唆――不当な取引制限の再構築
第1節 従来の判審決・学説の動向
第2節 独占禁止法の制定経緯
第3節 初期の運用
第4節 おわりに
あとがき
参考文献
判例索引
上記内容は本書刊行時のものです。