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ショパン――200年の肖像
- 書店発売日
- 2019年10月10日
- 登録日
- 2019年8月27日
- 最終更新日
- 2019年9月19日
書評掲載情報
2019-12-22 |
東京新聞/中日新聞
朝刊 評者: 山口雅敏(ピアニスト) |
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紹介
本書は、日本でもっとも有名でファンの多い音楽家と言っても過言ではないショパンにまつわる品々や美術品を紹介し、ショパンの39年という生涯を垣間見るだけでなく、ショパンがなぜ今でも全世界で親しまれているのかがわかる内容になっています。
ショパンと同時代の19世紀の作品から現代アートまで幅広くご紹介しますが、掲載作品点数約250点中200点近くが、ポーランドのフリデリク・ショパン博物館所蔵の作品です。
この中には、門外不出のショパンの自筆譜や自筆書簡も含まれており、中でも「エチュード ヘ長調 作品10-8」は日本初公開です。
また、ショパンの肖像画として有名なアリ・シェフェールの《フリデリク・ショパンの肖像》(ドルトレヒト美術館蔵)も掲載します。
ショパンが日本で人気があるのはなぜなのか、ショパンが日本で初めて紹介された「ショパン受容」を解説するだけでなく、最終章では、漫画やアニメで人気の一色まこと『ピアノの森』や、直木賞と本屋大賞ダブル受賞の恩田陸『蜂蜜と遠雷』などの舞台にもなり、日本人ピアニストも数多く参加している「ショパン国際ピアノコンクール」を取り上げます。
コンクールの詳細を解説し、コンクールにまつわる品々をご紹介します。
また特別企画として、ショパンを数多く演奏しているピアニスト仲道郁代氏、ショパンを描いた『葬送』(第一部、第二部)を執筆した小説家平野啓一郎氏、そして本書のポーランド語翻訳監修者でショパンの書簡を翻訳しつづけている東京外国語大学名誉教授関口時正氏による鼎談を収録。
ショパンは何者だったのか、その魅力を語っていただいています。
ショパンにまつわる魅力を詰め込んだ、音楽家ショパンを「目で楽しむ」ビジュアル本です。
目次
国立フリデリク・ショパン研究所について アルトゥール・シュクレネル
ショパンの言葉、ショパンへの言葉 関口時正
『ショパンの生涯と作品』―ピアノの詩人の39年― 下田幸二
第1楽章 わたしたちのショパン
ショパンにまつわる音楽祭やコンクール 下田幸二
ワルシャワのフリデリク・ショパン博物館コレクションに見るショパンの肖像 マルタ・タバキェルニク
日本におけるショパン受容 多田純一
第2楽章 ショパンを育んだ都市ワルシャ
ワルシャワ国立博物館について
ニコラ・ショパン、ロレーヌの田舎からワルシャワの都へ 関口時正
第3楽章 花開くパリのショパン
ドルトレヒト美術館について
「ショパン―200年の肖像」展開催記念鼎談 「ショパンとは何者だったのか?」 関口時正氏(東京外国語大学名誉教授)×仲道郁代(ピアニスト)×平野啓一郎(作家)
第4楽章 真実のショパン――楽譜、手紙――
ショパンの手稿譜と創作過程 武田幸子
第5楽章 ショパン国際ピアノコンクール
ショパン国際ピアノコンクール―栄光の歴史と未来― 下田幸二
2020年第18回ショパン国際ピアノコンクール本大会 下田幸二
第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール スタニスワフ・レシュチンスキ
近世末期から近代前半にかけての都市ワルシャワの光と影(1764~1864年) 白木太一
19世紀パリの芸術とショパン 小野寛子
ショパン年表
作家解説
作品リスト
主要参考文献
上記内容は本書刊行時のものです。