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地方自治における政治の復権 後 房雄(著) - 北大路書房
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地方自治における政治の復権 (チホウジチニオケルセイジノフッケン) 政治学的地方自治論 (セイジガクテキチホウジチロン)

社会科学
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発行:北大路書房
A5判
368ページ
上製
定価 4,800円+税
ISBN
978-4-7628-3183-6   COPY
ISBN 13
9784762831836   COPY
ISBN 10h
4-7628-3183-2   COPY
ISBN 10
4762831832   COPY
出版者記号
7628   COPY
Cコード
C3032  
3:専門 0:単行本 32:法律
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2022年2月20日
書店発売日
登録日
2021年12月24日
最終更新日
2022年3月2日
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紹介

「日本の地方自治は〈政治〉の契機が決定的に弱い」という問題意識から,著者の関与経験も踏まえ,地方自治への〈政治〉の復権を説く。ポピュリズム首長,ローカルマニフェスト,二元代表制の問い直し,地方政府形態論,行政評価・行政経営論,市民参加の実質化などの重要問題を理論的に考察した論文集。

目次

はしがき  

第Ⅰ部 地方自治におけるポピュリズム

▶第Ⅰ部解題
第1章 政権交代以後の混迷する二大政党と首長の反乱▸▸2011年「2・6名古屋・愛知の乱」は何をもたらすか
 §1 民主党政権の混迷
 §2 「名古屋・愛知の乱」前史
 §3 「名古屋・愛知の乱」の結果と特徴
 §4 二元代表制の矛盾
 §5 今後の地方政治の見通し
第2章 ポピュリズム型首長の行政マネジメント▸▸橋下徹と河村たかしの事例
 §1 ポピュリズム型首長とは何か
 §2 ポピュリズムの言説構造
 §3 「反公務員」首長の行政マネジメント
 §4 おわりに ポピュリズムは民主主義への脅威か
第3章 コロナ禍における河村ポピュリズムの不発▸▸愛知県知事リコール運動の顛末
 §1 リコール運動の事実経過
 §2 無残な結果
 §3 河村ポピュリズム不発の理由
第4章 コロナが明らかにした地方分権の到達点と愛知県知事の事例
 はじめに
 §1 安倍長期政権の崩壊
 §2 知事の存在感の高まり
 §3 大村愛知県知事のコロナ対策


第Ⅱ部 マニフェストと自治体の再生

▶第Ⅱ部解題
第5章 マニフェストとNPMの結合▸▸政治家プラス経営者としての首長像
 §1 2003年マニフェスト選挙後の課題
 §2 日本の行政評価はなぜ空回りするのか
 §3 マニフェストが行政評価を蘇生させる
 §4 「政治家」としての首長の最大の武器
 §5 マニフェスト・サイクル充実のための課題
第6章 「現職知事圧勝」が意味する自治体再生の次のステップ▸▸2007年統一地方選挙
 §1 選挙結果の特徴
 §2 政治職としての知事の復権
 §3 行政経営の導入
 §4 自治体再生の次のステップ
第7章 ローカル・マニフェストと二元代表制の矛盾▸▸三重県議会の報告書を素材として
 はじめに
 §1 マニフェスト以後の議会
 §2 二元代表制内の議会改革か,政府形態の転換か


第Ⅲ部 二元代表制を問い直す▸▸地方議院内閣制の提案
▶第Ⅲ部解題

第8章 首長の反乱と二元代表制の矛盾
 §1 首長の反乱と二元代表制の矛盾
 §2 首長の反乱と議会,議員批判
 §3 議会基本条例は切り札になりうるか
 §4 地方政府形態の多様化に向けて
第9章 二元代表制の矛盾と地方政府形態の選択制
 §1 問題提起
 §2 二元代表制の原理的矛盾
 §3 矛盾の潜伏から顕在化へ
 §4 二元代表制が導入された歴史的経緯
 §5 議会改革論
 §6 地方自治法改正の動き
第10章 自治体「議院内閣制」をめぐる論点▸▸議会一元制への試論
 はじめに
§1 自治体「議院内閣制」構想の概略
§2 過渡期の試行
§3 議員の選挙制度
 おわりに
第11章 地方議会論から地方政府形態論へ
 §1 劇場型首長と二元代表制の矛盾
 §2 橋下「議会内閣制」論の波紋
 §3 地方政府形態論の多様な選択肢
 §4 米国の地方政府形態と二元代表制
 §5 日本で機能する地方政府形態を考える
 §6 自治体内分権と地方議院の統治意識向上
第12章 アメリカの自治体訪問記▸▸サンディ・スプリング市,ミルトン市,ジョンズ・クリーク市
 §1 ポーターさん [2011年02月16日(水)]
 §2 市長とシティマネジャー [2011年02月17日(木)]
 §3 CH2M HILL [2011年02月18日(金)]
 §4 マケナニー議員 [2011年02月19日(土)]
 §5 ミルトン市 [2011年02月23日(水)]
 §6 素人市長 [2011年02月24日(木)]
 §7 強い市長 [2011年02月25日(金)]


第Ⅳ部 地域自治の制度設計

▶第Ⅳ部解題
第13章 自立と協働の両立は可能か▸▸日本のNPOセクターが直面する課題
 はじめに
 §1 市民運動から市民活動へ
 §2 ボランティアの量と質の変化
 §3 行政経営改革と公益法人改革
 §4 事業型NPO確立への見通し
 §5 自立性問題の核心
 §6 イギリスの経験からの示唆
第14章 多様化する市民活動と自治体の制度設計
 §1 基礎自治体の再設計を迫る要因
 §2 市民参加,事業委託,自治体内分権
 §3 地域自治組織の二重の性格
 §4 地域自治区制度の二重の性格
 §5 自治の原型と地縁組織の将来
 §6 自治体内分権と協働を分離する制度設計
第15章 地域自治組織から地域運営組織へ▸▸公的組織か私的組織か,決定機能か実施機能か
 はじめに
 §1 第27次地方制度調査会の「地域自治組織」提案
 §2 地方創生の文脈での「地域運営組織」の促進
 §3 地域運営組織の組織形態
 §4 暫定的結論


第Ⅴ部 政治主導の行政評価へ向けて▸▸「経営・自治」へ展開する行政評価

第Ⅴ部解題
第16章 行政評価の第一段階から第二段階へ
 §1 行政評価の第二段階へ事務事業評価を越えて
 §2 行政評価の原型としてのマニフェスト・サイクル
 §3 市民が作った市政の通信簿――東海市まちづくり指標
 §4 協働型マネジメント・サイクル
 §5 三重県の事務事業評価・再訪
 §6 静岡県の業務棚卸・再訪
 §7 自治体経営と自治の道具箱――事務事業評価の再構築のために
第17章 行政評価とロジック・モデル
 §1 ロジック・モデル事業と成果を繋ぐ因果関係
 §2 ツリー型ロジック・モデル――最終成果を達成するための事業編成
 §3 事業は仮説である――仮説の検証としての事業評価
第18章 行政評価が機能する条件
 §1 評価が機能する条件――評価可能性アセスメント
 §2 評価可能性アセスメントの6つのステップ
 §3 評価と政治
 §4 実験する社会的試行錯誤のツールとしての評価
第19章 行政評価を活用する予算編成
 §1 フィードバック――評価結果の活用
 §2 評価と予算の結合は可能か――業績予算のシステム構想
 §3 足立区の包括予算制度――権限委譲が行政評価を蘇生させる
 §4 政治主導の自律的経営―イギリスの「省庁別予算上限」と「公共サービス合意」
第20章 行政経営から地域経営へ
 §1 協働で達成すべき成果目標(シェアド・アウトカム) 行政経営から地域経営へ
 §2 分権・委託からコミュニティ形成 民間主体による地域経営の事例
 §3 NPOは成果志向か
 §4 自治体とNPOへの挑戦としての指定管理者制度
 §5 官業の民間開放と業績測定――市場化テストは行政を変えるか
第21章 行政改革と市民参加▸▸協働型マネジメント・サイクルを目指して
 はじめに
 §1 行政改革の現状と問題点
 §2 市民参加の流行と俗流化
 §3 協働型マネジメント・サイクル

終 章 大衆社会論・構造改革論から政策型思考へ▸▸公共政策研究への松下圭一の道
 はじめに
 §1 「政策型思考」構築のプロセス
 §2 松下理論の特質

引用文献一覧
人名・事項索引
初出一覧

著者プロフィール

後 房雄  (ウシロ フサオ)  (

後 房雄(うしろ・ふさお)
1954年生まれ
京都大学法学部卒業
名古屋大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学
名古屋大学法学部助手,助教授,教授,名古屋大学大学院法学研究科教授を経て
現在,愛知大学地域政策学部教授,名古屋大学名誉教授
 【主要業績】
『グラムシと現代日本政治』世界書院,1990年
『大転換──イタリア共産党から左翼民主党へ』窓社,1991年
『政権交代のある民主主義』窓社,1994年
『「オリーブの木」政権戦略』大村書店,1997年
『政権交代への軌跡』花伝社,2009年
『NPOは公共サービスを担えるか』法律文化社,2009年
『稼ぐNPO』(共著),カナリアコミュニケーションズ,2016年

上記内容は本書刊行時のものです。