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ベイズ統計で実践モデリング M.D.リー(著) - 北大路書房
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ベイズ統計で実践モデリング (ベイズトウケイデジッセンモデリング) 認知モデルのトレーニング (ニンチモデルノトレーニング)
原書: Bayesian Cognitive Modeling: A Practical Course

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発行:北大路書房
B5判
264ページ
並製
価格 3,600円+税
ISBN
978-4-7628-2997-0   COPY
ISBN 13
9784762829970   COPY
ISBN 10h
4-7628-2997-8   COPY
ISBN 10
4762829978   COPY
出版者記号
7628   COPY
Cコード
C3011  
3:専門 0:単行本 11:心理(学)
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2017年9月
書店発売日
登録日
2017年8月2日
最終更新日
2017年10月2日
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紹介

幅広い科学領域で標準的な分析方法となってきたベイズ推論。本書では,認知モデルを主な題材とし,数多くのケーススタディを通してモデリングの具体例を示す。実習に軸を据え,MatlabまたはRを使ってWinBUGS(あるいは,JAGSやStan)による推定を実践し,とことんエクササイズできる。

◆「まえがき」より一部抜粋
この本を読み終えた後には,統計学についての新しい理解を手に入れるだけでなく(もちろんそのことも有意義だが),プロではあっても非ベイズ派の認知科学者なら夢見て終えるしかないような統計モデルを実装できる専門的なスキルが身につくことを願っている。

◆「訳者あとがき」より一部抜粋
本書はMichael D. LeeとEric-Jan WagenmakersによるBayesian Cognitive Modeling: A Practical Course(Cambridge University Press, 2013年)の全訳である。ベイズ統計学に関心のある方からは,そのカバーデザインから“コワい本”として知られている本でもある。
昨今の心理学界隈では,ベイズ統計学が話題に上ることが多くなり,関係書籍が相次いで刊行され,ベイズが今後の統計手法のスタンダードになるのではないかとも言われている。その一方で,認知心理学や認知科学などの基礎的な領域の研究者には,ベイズが重要であることは理解できても,自分たちが行っている研究の中でどのように生きるものであるかがつかみきれていない方も少なくないように思う。そのような中で,認知研究を主な題材とし,数多くのケーススタディを通してベイズモデリングの具体例を示す本書は,この領域に関心のある研究者や学生にとって有用な手がかりとなるだろう。

◆「解説」より一部抜粋
本書ではさまざまなベイズモデリングの実例が示されている。しかしその一方で,心理学や認知科学の莫大な研究分野を考えれば,ベイズモデリングが貢献できる応用例がこれだけにとどまるはずはない。さらなる新しい応用例が,今後もますます提案されていくだろう。
読者のこれまでの研究では,その研究デザインが「有意な条件間の差を見出す」「有意な交互作用を見出す」ように組まれてはいなかっただろうか。もちろんこうした枠組みの貢献を否定するものではない。しかし,せっかく量的なデータを収集していながら,最終的に「差がある/ない」「交互作用がある/ない」といった質的な結果に落とし込んでしまっては,そのデータの情報を十分に活用したとは言えないのではないか。データ生成メカニズムを反映したベイズモデリングは,量的な観測データの量的情報をそのまま活用し,現象の説明・理解や,観測されていない条件での予測,不確実性の大きさなど,豊かな情報を我々に提供してくれる。本書が,そしてベイズモデリングによる研究が今後の心理学や認知科学の新しい時代を切り開いていくことを信じてやまない。

目次

まえがき  
謝辞  

第一部 はじめに
第一章 ベイズの分析の基礎
1.1 一般原則
1.2 予測
1.3 逐次的更新
1.4 マルコフ連鎖モンテカルロ
1.5 本書の目的
1.6 さらに学ぶために
第二章 WinBUGSではじめよう
2.1 WinBUGS,Matbugs,R,R2WinBUGSのインストール
2.2 アプリケーションの使用
2.3 オンラインヘルプ,他のソフトウェア,有用なURL

第二部 パラメータ推定
第三章 二項分布を使った推論
3.1 比率を推論する
3.2 二つの比率の差
3.3 共通の比率を推論する
3.4 事前と事後の予測
3.5 事後予測
3.6 同時分布
第四章 ガウス分布を使った推論
4.1 平均と標準偏差を推測する
4.2 七人の科学者
4.3 IQのくりかえし測定
第五章 データ解析の例
5.1 ピアソン相関
5.2 不確実性を伴うピアソン相関
5.3 一致性のカッパ係数
5.4 時系列データにおける変化検出
5.5 打ち切りデータ
5.6 飛行機を再捕獲する
第六章 潜在混合モデル
6.1 試験の点数
6.2 個人差を伴う試験得点
6.3 二十の問題
6.4 二国クイズ
6.5 詐病の評価
6.6 詐病における個人差
6.7 アルツハイマー患者の再生テストのいかさま

第三部 モデル選択
第七章 ベイズ式のモデルの比較
7.1 周辺尤度
7.2 ベイズファクター
7.3 事後モデル確率
7.4 ベイズのアプローチの利点
7.5 ベイズのアプローチにとっての難関
7.6 サベッジ=ディッキー法
7.7 免責事項と要約
第八章 ガウス分布の平均の比較
8.1 一標本比較
8.2 順序制約つき一標本比較
8.3 二標本比較
第九章 二項比率の比較
9.1 比率の同等性
9.2 比率の順序制約つき等価性
9.3 被験者内での比率の比較
9.4 被験者間の比率の比較
9.5 順序制約つきの被験者間比較

第四部 ケーススタディ
第十章 記憶の保持
10.1 個人差を考えない場合
10.2 完全な個人差を考える場合
10.3 構造化された個人差を考える場合
第十一章 信号検出理論
11.1 信号検出理論
11.2 階層的信号検出理論
11.3 パラメータ拡張法
第一二章 心理物理学的関数
12.1 心理物理学的関数
12.2 交絡のもとでの心理物理学的関数
第十三章 超感覚知覚
13.1 最適停止の証拠
13.2 能力の差についての証拠
13.3 外向性の影響についての証拠
第一四章 多項過程ツリー
14.1 対クラスターの多項過程モデル
14.2 潜在特性MPTモデル
第十五章 記憶のSIMPLEモデル
15.1 SIMPLEモデル
15.2 SIMPLEの階層的拡張
第一六章 リスクテイキングのBARTモデル
16.1 BARTモデル
16.2 BARTモデルの階層的拡張
第十七章 カテゴリー化のGCMモデル
17.1 GCMモデル
17.2 GCMにおける個人差
17.3 GCMにおける潜在グループ
第一八章 ヒューリスティック意思決定
18.1 最良取得
18.2 停止
18.3 探索
18.4 探索と停止
第十九章 数概念の発達
19.1 N個ちょうだい課題についての知る者レベルモデル
19.2 スピードカード課題での知る者レベルモデル
19.3 N個ちょうだい課題とスピードカード課題についての知る者レベルモデル

ボックス
1.1 なぜすべての統計学者がベイズ主義者でないのか
2.1 グラフィカルモデルの記法
2.2 計算機サンプリングを理解する必要があるか,理解したいか?
2.3 サンプラーの変更
3.1 共役事前分布としてのベータ分布
3.2 分布を解釈する
3.3 推論の基本的問題
3.4 今日の事後分布は明日の事前分布である
4.1 精度に対する事前分布
4.2 不良設定問題
5.1 頻度主義の主観性
5.2 ゼロトリック,ワントリック,WBDev
6.1 収束を評価し改善する
6.2 グラフィカルモデルのスクリプト
6.3 未定義の実数の結果
7.1 オッカムの剃刀
7.2 ベイズ対フィッシャー
7.3 尋常でない主張には尋常でない証拠が必要
7.4 p値に伴う問題
7.5 事前分布についての混乱
7.6 事前の感度
8.1 サンプルからの密度の推定
12.1 汚染のモデリング
13.1 テレパシーを語るチューリング
13.2 ベイズ式のデータ収集の柔軟性
13.3 退屈なベイズ
14.1 根本的欠陥
15.1 出たとこ勝負性
15.2 SIMPLEモデルの修正
16.1 応用における価値
17.1 息の長い知識
19.1 ベイズ式の認知モデルについてのベイズ式の統計解析

引用文献
解説
索引
訳者あとがき

著者プロフィール

M.D.リー  (リー エムディ)  (

マイケル・D・リー(Michael D. Lee)
カリフォルニア大学アーバイン校認知科学部 教授

E.-J.ワーゲンメイカーズ  (ワーゲンメイカーズ イージェイ)  (

エリック-ジャン・ワーゲンメイカーズ
アムステルダム大学心理学研究法学部 教授

井関 龍太  (イセキ リュウタ)  (

井関龍太(いせき・りゅうた)
大正大学心理社会学部専任講師
【主著】 
最新認知心理学への招待[改訂版](共著) サイエンス社 2016年
心理学のためのサンプルサイズ設計入門 (共著) 講談社 2017年
ベイズ統計モデリング:R,JAGS,Stanによるチュートリアル(共訳)共立出版 2017年

岡田 謙介   (オカダ ケンスケ)  (解説

岡田謙介(おかだ・けんすけ)
専修大学人間科学部准教授
【主著】
伝えるための心理統計:効果量・信頼区間・検定力(共著) 勁草書房 2012年

上記内容は本書刊行時のものです。