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インバウンド再生 宗田 好史(著/文) - 学芸出版社
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インバウンド再生 (インバウンドサイセイ) コロナ後への観光政策をイタリアと京都から考える (コロナゴヘノカンコウセイサクヲイタリアトキョウトカラカンガエル)

社会科学
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発行:学芸出版社
四六判
284ページ
定価 2,400円+税
ISBN
978-4-7615-2750-1   COPY
ISBN 13
9784761527501   COPY
ISBN 10h
4-7615-2750-1   COPY
ISBN 10
4761527501   COPY
出版者記号
7615   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2020年11月20日
書店発売日
登録日
2020年7月4日
最終更新日
2020年10月7日
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書評掲載情報

2022-08-13 日本経済新聞  朝刊
評者: 東徹(立教大学教授)
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紹介

海外からの観光客が途絶えて半年。その経済的損失の大きさにたじろぎ、かつてオーバーツーリズムと言って忌避したインバウンドの再生を切実に待ち望む声が高まっている。しかし、拙速な回復策は禁物だ。同じ失敗は繰り返せない。身近な場所での異文化交流を文化都市に転換する力にする観光政策のあり方を示す。

目次

序章 激増と消滅 ~経験から何を学び再生に活かすか

第1章 コロナ直前、日本で起こっていたこと
 外国人観光客の急増
 観光公害? 誰が悪かったのか?
 郷に従うようになってきたアジア系外国人観光客

第2章 イタリア観光現代史~反発と受容・活用を振り返る
 ヨーロッパ観光産業の四つの発展段階
 19世紀後半から戦後、イギリスとアメリカ
 日本人の登場とその購買力
 ベルリンの壁の崩壊と東欧人の登場
 東アジアからの観光客の急増
 観光急増から成熟へ

第3章 観光客の変化に応じて変わったイタリアの社会~交流の中で生まれた融合
 団体旅行の誕生から個人旅行への転換
 アメリカとの融合
 日本との融合
 リピーター客は層をなし やがて第二の故郷とした
 受容から能動へと転じ母国を変えた観光客

第4章 イタリアの観光公害と観光政策~都心整備・創造都市・持続可能性
 地方の小都市の観光公害と交通まちづくり
 観光振興が招いたヴェネツィアの繁栄と終わりなき混乱
 観光客の総量規制と選別
 商業サービスの適正配置
 観光都市の町並み保存
 町なかの歩行者空間化
 EUの文化観光政策と〝創造都市論〟
 持続可能な観光の模索

第5章 観光を生かしたイタリアの稼ぎ方 
        ~ホストとゲストの出会いが生んだスモールビジネス
 歴史的環境を活かした厚利少売
 試行錯誤をへて成熟した市場
 地方都市の再生 田舎に押し寄せてきた国際社会
 ホストとゲストが育てたグローバルで小さなビジネス

第6章 女性が変えた京都の観光政策~町家・町並みを育てたアウトバウンド経験
 観光都市ではなく文化・芸術都市を目指す
 京都で起こっていたこと
 四つに区分できる京都観光の戦後史
 モータリゼーションへの対応
 アンノン族の時代 そして女性化、成熟化
 バブル崩壊と〝そうだ 京都 行こう。〟
 観光都市の景観論争
 観光客も後押しした景観政策と町並み整備
 京都の持続可能性と進化する文化・景観・観光政策

第7章 アウトバウンドとインバウンドが生んだ四つのシフト~国際水準の歴史観光都市への転換
 京都観光四つのシフト
 「都心シフト」は 装い・味わう・暮らしの贅沢をセットメニューで
 伝統産業から生活文化産業へ
 地域性を目立たせたもう一つの要因
 アジア・シフト
 コロナ後の京都に求められること

第8章 コロナ後に向けた地方都市の観光再生~量を制御し質を高め地域を豊かにする八つの戦略
 観光公害とコロナ・ショックから何を学ぶべきか
 求められるリスペクトと負担 量の規制
 量を制御する二つの戦略
 地元を優先し厚利少売で世界と結びつく三つの戦略
 生活文化を創造し惹きつける三つの戦略
 世界の地方都市で進む国際化・個性化

著者プロフィール

宗田 好史  (ムネタ ヨシフミ)  (著/文

956年浜松市生まれ。法政大学工学部建築学科、同大学院を経て、イタリア・ピサ大学・ローマ大学大学院にて都市・地域計画学を専攻、歴史都市再生政策の研究で工学博士(京都大学)。国際連合地域開発センターを経て、1993年より京都府立大学助教授、2012年より同教授、2016年4月~2020年3月副学長・和食文化研究センター長。京都市景観まちづくりセンター理事、(特)京町家再生研究会理事などを併任。国際記念物遺産会議(ICOMOS)国内委員会理事、東京文化財研究所客員研究員、国立民族学博物館共同研究員などを歴任。
主な著書に『にぎわいを呼ぶイタリアのまちづくり』(2000)『中心市街地の創造力』(2007)『創造都市のための観光振興』(2009)『町家再生の論理』(2009)『なぜイタリアの村は美しく元気なのか』(2012)

上記内容は本書刊行時のものです。