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出版者情報
建築と経営のあいだ 設計事務所の経営戦略をデザインする
- 初版年月日
- 2020年1月30日
- 書店発売日
- 2020年1月24日
- 登録日
- 2019年11月26日
- 最終更新日
- 2020年1月7日
紹介
全ての設計者必携!
建築界に向けた初の本格的ビジネス書!
設計者がお金と経営の知識を持てば、施主との関係を深め、潜在的ニーズを探り出し、当初の要求を上回る付加価値を生み出せる。その経営感覚をもってすれば、住宅はもちろん店舗、公共施設、オフィスまでプロジェクトの種類や地域を選ばず提案力が身に付く。建築を追求しポスト平成の時代を生き抜く設計者に向けた初の経営書。
目次
■プロローグ 建築士に必要な二つの経営戦略論
経営やお金の感性を取り戻す
「クライアント企業の経営戦略」と「自社の経営戦略」を絡める効果
変化の時代でも、サスティナブルな経営をめざす
建築界の経営者に必要な学習の場
創作と経営のシナジー効果
もう一つの視点《移動》
■■1章 経営コンサルタント×建築士の誕生
■与条件から始めない─未条件を掘り起こす
〈ケース〉クライアント企業からオフィスを依頼される
建築の「与条件」を疑う / 建築「未条件」とは
■クライアントの経営を知る─人や組織を思考する方法から
経営者が求める人材像を知る / オフィス空間は、経営者からのメッセージ
企業の「インセンティブ(報酬)」を押える意味 / その組織はどう変わりたいと思っているのか?
建築空間がコミュニケーションを創る / 建築空間は企業文化に迫る
領域を超えるオフィスの設計 / 経営戦略にアプローチするための四つの大陸
■経営コンサルタントの役割
建築士が経営コンサルタントに向いている理由 / デザイン×経営の潮流
デザインと経営のあいだ / 越えなければならないハ―ドル
■クライアントの経営戦略とマーケティングの体系を知る
〈ケース〉ある成長企業に新工場の計画を依頼される
その業界の成功要因は何か / 顧客は誰なのか?
クライアントの競争優位性はどこにある? / 氾濫するマーケティングに惑わされない
バリューチェーン分析──価値の流れを視覚化する / 基本的な三つの戦略
新しい言葉と繰り返しの再現 / 経営戦略思考と建築思考が交わる時
■お金とは何か──会計とファイナンスの言語
数字には物語がある / 経営者への、お金の質問
費用から企業の本質がわかる / 管理会計というコントロールパネル
〈ケース〉賃貸集合住宅の企画・設計を依頼される
集合住宅のマネジメント / 不動産キャッシュフローを読む
融資担当とのコミュニケーション / クライアントの「価値観」と「収益」を両立させる
■■2章 建築と不動産の経営環境のパラダイムシフト
■労働人口が減少し、空き家が急増するメカニズム
空き家ストックが急増する理由 / 解体も活用もできない「その他空き家」
分譲マンションや相続の仕組みの限界 / かつての人口増加型国家の仕組み
課題の変化とビジネスチャンス
■テクノロジーと建築流通革命を待つ市場
大比較検討時代と、情報のブラックボックス化 / 日本と世界の不動産流通のちがい/
建築士が不動産流通をアップグレードするチャンス / 時代の変化とレインズシステム
二つの業界のコラボレーションと、イノベーション / 不動産ポータルサイトの実状
中古住宅が流通しない建築側の理由 / 日本の違法建築の多さ
流通革命の動き / 空き家バンクの弱点
空き家バンクを全国規模で補完する構想 / 建築家の住宅流通を促進する
不動産テックの動向
■設計事務所モデルの収斂と再分岐
企業経営を左右する、経営環境の変化 / インターネット時代の経営環境
収斂してイノベーションが起こる分野 / 成長分野は分岐する
新築が減ってリノベーションが増えるのではない
■■3章 設計事務所に必要な六つの経営力
■設計技術だけでは持続できない理由
新しいスキルを得た時が経営思考のチャンス
■販路をつくりこむ
従来型の販路開拓──人脈から / 多種多様な販路開拓──特化型
業界横断型 / 「営業」は誤解されている──優れた営業とは
プレゼンテーションよりもヒアリング / 設計事務所のクライアントはどこからやってくるか
■経営理念を掲げる本当の意味
理念・ビジョン・使命・志は最初はいらない / 理念やビジョンを届ける先は
1人で独立するかチームで起業するか
■お金の仕組みを設計せよ
管理会計というコントロールパネル / KPIをデザインしよう
管理会計やKPIをつくり替える / お金の流れのキードライバーはどこか
ゆるやかなアライアンスと管理会計 / 企業と業界の成長曲線
投資のタイミング / 設計×□□のムーブメント
■人と組織をつくる
人材マネジメントという概念 / 設計事務所のインセンティブをどう考えるか
人と組織の七つの「S」 / インセンティブが企業文化を表す
組織は戦略に従う──チームプレイは作戦次第 / より小さくゆるやかな組織体
個人が際立つ組織へ
■最終的には仕組み化せよ
独自の仕事の流れを記述するところから / バリューチェーン型システム
プラットフォーム型システム / 成長する組織をつくる唯一の方法
■■4章 新規ビジネス開発とローカルの可能性
■「建築と不動産のあいだ」から「都市と地方のあいだ」へ
地方に支店を出店する / 人はいつ、どうして「移動」するのか
地方ビジネスと持続可能性
■新規ビジネス開発またはスタートアップ
忘却力と異能の人材 / スタートアップのCVPとマネタイズ
設計事務所の新規ビジネス開発
■〈ケース〉新しい学びの場、地方ビジネススクールをつくる
地域でのデプスインタビュー / 地方に会社をつくる難しさ
サテライトオフィスのリサーチと結論 / 着想してはボツにする
地方でしか学べないことを探求する場の可能性 / お金の流れとマネタイズ
いすみ空き家ツアーの企画 / いすみラーニングセンターの誕生
クリエイターのための経営者合宿 / 地方で住宅を購入する意味
いすみラーニングセンターの校舎 / ラーニング学派―創発を起こす学習プロセス
■地域旅行業という新規ビジネス
不動産業と旅行業の融合 / 地方と都心の融合
〈ケース〉いろいろな活動の今後の展開は?
上記内容は本書刊行時のものです。