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広域計画と地域の持続可能性 大西 隆(著/文) - 学芸出版社
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広域計画と地域の持続可能性 (コウイキケイカクトチイキノジゾクカノウセイ)

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発行:学芸出版社
A5判
縦210mm
256ページ
定価 2,800円+税
ISBN
978-4-7615-2481-4   COPY
ISBN 13
9784761524814   COPY
ISBN 10h
4-7615-2481-2   COPY
ISBN 10
4761524812   COPY
出版者記号
7615   COPY
Cコード
C0052  
0:一般 0:単行本 52:建築
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2010年3月
書店発売日
登録日
2017年1月5日
最終更新日
2017年1月5日
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紹介

地域主権が具体化し基礎自治体を中心とした自治が進むと、国や府県の関与が減る分、環境や農地の保全、産業振興など、広域で取り組むべき問題をどうするかが、重要になる。多数の自治体や民間・市民など多元的な主体を結び、活動を生み出すための指針として広域計画が是非必要だ。内外の事例から立案手法まで幅広く紹介する。

目次

はじめに
I編 広域計画とは何か
1章 広域計画と地域の持続可能性
大西 隆
1-1 日本の国土・地域計画
国土・広域計画の新体制/国土計画と格差是正/国土・地域政策の評価/国土計画の役割低下と新たな地域間格差の拡大
1-2 地方分権と広域計画
広域計画の分権改革/道州制と地域計画/国際的連携と広域地方計画
1-3 地域の持続可能性
持続可能な地域/地域の発展戦略

2章 広域計画の合意形成とプランニング手法
城所 哲夫
2-1 持続可能な地域圏とガバナンス
持続可能な地域圏/広域地域空間ガバナンス構築へと向かう潮流
2-2 合意形成と広域ガバナンス
広域地域空間の圏域構造/長野県中部地域産業クラスターの事例
2-3 シナリオ・プランニング
シナリオ・プランニングの意義/シナリオ・プランニングの方法

3章 地域活性化と広域政策
瀬田 史彦
3-1 地域活性化の前提の変化 
3-2 人口増加から機能維持への転換
安定成長期の地域活性化:「人口増加」「発展」「浮揚」/改正まちづくり3法の下での地域活性化/21世紀の活性化=「維持」=「持続可能」
3-3 地域活性化からみた広域計画の論点
守りに入る広域政策/広域圏の分化と多層化/サービス供給圏と経済圏
3-4 生活環境維持のための広域政策に求められること
サービス供給のための圏域の基本的な論点/人口減少で困難になる水平的連携/地方分権下での「上からの」広域調整の必要性

4章 広域的地域産業振興策による地域活性化戦略
松原 宏
4-1 地域の自立・競争力と地域産業政策 
4-2 産業立地政策の変化と企業立地動向 
産業立地政策の転換/企業立地動向の変遷
4-3 地域産業政策の展開 
地域産業政策の定義と類型化/企業誘致の新たな戦略/内発的発展と農商工連携
4-4 地域産業政策の新局面:地域イノベーション 
4-5 広域的地域産業振興策の課題 

II編 ケーススタディ
5章 広域計画の新たな展開
5-1 大都市圏の計画と課題   大西 隆・片山 健介・福島 茂
東京圏の計画と課題 /近畿圏(関西圏)の計画課題と展望 /中部圏計画と名古屋圏整備 
5-2 市町村合併と定住自立圏   大西 隆
市町村合併/広域行政の展開/地方分権と広域行政
5-3 県境を越えた地域の結びつき   戸田 敏行
県境を越えた地域連携の状況/三遠南信地域の地域連携/県境地域を対象とした地域計画の策定/県境を越えた地域形成の展望
5-4 広域計画と地域ツーリズムの振興   福島 茂
観光振興における広域概念の必要性/持続可能な地域づくりと地域ツーリズム/地域ツーリズムと広域計画/近年における広域的な観光地づくりの取り組み/広域的な観光地づくりの事例

6章 諸外国における広域計画の経験 
6-1 イギリスの広域計画   片山 健介
イングランドの地方制度と「地域(region)」/イングランドの都市・地域計画制度の変容/イングランドの地域計画/日本の広域地方計画への示唆
6-2 フランスの広域計画   岡井 有佳
フランスの空間計画システムの動向/フランスの行政システム/フランスの空間計画/ストラスブール地域の地域統合計画を事例として
6-3 ドイツの広域計画   瀬田 史彦
ドイツにおける空間計画の潮流/ドイツの空間計画制度/シュトゥットガルトにおける事例
6-4 アメリカの広域計画   西浦 定継
アメリカの計画行政のしくみ/アメリカの都市計画の流れと広域計画/訴えられたレイク・タホの環境保全型広域計画/広域計画と私有財産権
6-5 カナダの広域計画   福島 茂
ブリティッシュコロンビア州における広域ガバナンスと成長管理制度/メトロバンクーバーと広域ガバナンス/住みよい広域圏戦略計画(1996-2009)/次期広域計画:メトロ・バンクーバー2040/メトロバンクーバーによる広域成長管理の経験
6-6 韓国・中国の都市・広域計画   大西 隆
韓国の都市・広域計画/中国の都市・広域計画

III編 立案手法
7章 地域の現状分析
片山 健介・髙見 淳史
7-1 利用可能なデータ 
人口関連のデータ/経済・産業関連のデータ/土地関連のデータ/交通関連のデータ/地域住民の意識に関するデータ
7-2 地域の現状分析と問題の把握
地域の社会・経済的・空間的構造と問題を把握する/地域の特性を把握する/都市交通の現状と問題を把握する/地域の将来を予測する

8章 広域計画の立案
髙見 淳史・片山 健介
8-1 地域の計画目標の設定
8-2 代替的な将来シナリオの設定と評価
代替的な将来シナリオの設定/代替的な将来シナリオの評価
8-3 全体戦略の立案と広域調整
地域空間戦略の立案/広域調整

おわりに 
 
索引 

著者プロフィール

大西 隆  (オオニシ タカシ)  (著/文

1948年生まれ。東京大学大学院教授。
東京大学大学院博士課程修了、長岡技術科学大学助教授、AIT助教授、MIT客員研究員、東京大学助教授、同教授、同先端科学技術研究センター教授を経て、2008年4月から現職。東大まちづくり大学院コース長。国土審議会、産業構造審議会委員。
専門分野は、国土計画、都市計画。主たる著作は『欧米のまちづくり都市計画制度』(編著、ぎょうせい、2004年)、『逆都市化時代』(単著、学芸出版社、2004年)、『低炭素都市―これからのまちづくり』(編著、学芸出版社、2010年)。

城所 哲夫  (キドコロ テツオ)  (著/文

1958年生まれ。東京大学大学院准教授。博士(工学)。
東京大学大学院修士課程修了、アルメック研究員、国連ESCAP Associate Expert、国連地域開発センター専門研究員、チュラロンコン大学客員講師、1996年4月より現職。国連大学高等研究所客員教授。
専門分野は、都市・地域計画、アジア都市計画。主たる著作は、Sustainable City Regions: Space, Place and Governance(編著、Springer, 2008年)、Vulnerable Cities: Realities, Innovations and Strategies(編著、 Springer, 2008年)。

瀬田 史彦  (セタ フミヒコ)  (著/文

1972年東京生まれ。大阪市立大学大学院准教授。博士(工学)。
東京大学大学院修士課程修了、博士課程中退、財団法人日本総合研究所客員研究員、東京大学先端科学技術研究センター助手、AIT(アジア工科大学)客員助手(兼任)、国際協力機構短期専門家(同)などを経て、2005年4月より現職。
専門分野は、都市計画、地域開発。主たる著作は、『創造都市と社会包摂 文化多様性・市民知・まちづくり』(共著、水曜社、2009年)、『初めて学ぶ都市計画』(共著、市ヶ谷出版社、2008年)、『社会、まち、ひとの安全とその技術 社会安全システム』(共著、東京電機大学出版会、2007年)、『中心市街地活性化三法改正とまちづくり』(共編、学芸出版社、2006年)。

松原 宏  (マツバラ ヒロシ)  (著/文

1956年生まれ。東京大学大学院教授。博士(理学)。
東京大学大学院博士課程修了、西南学院大学教授、東京大学助教授を経て、2007年4月から現職。
専門分野は、経済地理学。主たる著作は『不動産資本と都市開発』(単著、ミネルヴァ書房、1988年)、『アジアの都市システム』(編著、九州大学出版会、1998年)、『先進国経済の地域構造』(編著、東京大学出版会、2003年)、『経済地理学-立地・地域・都市の理論』(単著、東京大学出版会、2006年)、『立地調整の経済地理学』(編著、原書房、2009年)。

片山 健介  (カタヤマ ケンスケ)  (著/文

1976年生まれ。東京大学大学院助教。博士(工学)。
東京大学大学院博士課程修了、東京大学先端科学技術研究センター特任助手、同大学院助手を経て、2007年4月から現職。
専門分野は、国土・地域計画。主たる著作は、『東京プロジェクト-“風景”を変えた都市再生12大事業の全貌』(共著、日経BP社、2005年)、Sustainable City Regions: Space, Place and Governance(共著、Springer、2008年)。

福島 茂  (フクシマ シゲル)  (著/文

1959年生まれ。名城大学都市情報学部教授。博士(工学)。
東京大学大学院博士課程修了、国連地域開発センター研究員、東京大学助手、アジア工科大学(AIT)助教授、名城大学助教授を経て2002年4月から現職。名城大学アジア研究所所長を兼任。
専門分野は都市計画、地域政策。主な著書(共著)は「地球環境と巨大都市(岩波書店、1998年)」「都市再生のデザイン(有斐閣、2003年)」「都市を構想する(鹿島出版会、2004年)」。

戸田 敏行  (トダ トシユキ)  (著/文

1956年生まれ。社団法人東三河地域研究センター常務理事。博士(工学)。
豊橋技術科学大学大学院博士課程修了。東三河地域研究センター主任研究員を経て、2001年10月から現職。豊橋技術科学大学客員教授。
専門分野は、地域計画。主たる著書は、『県境を越えた開発』(共編著、日本放送出版協会、1989年)、『県境地域づくりの試み』(共著、あるむ、2007年)。

西浦 定継  (ニシウラ サダツグ)  (著/文

1964年生まれ。明星大学理工学部教授。博士(工学)。
東京大学大学院博士課程修了。長岡造形大学助手、鳥取大学講師、明星大学助教授を経て、2009年4月から現職。国土計画および自治体計画に関わる各種委員会委員を務める。多摩ニュータウン学会理事。
専門分野は、都市・地域計画、都市成長管理。主たる著作は、『スマートグロース』(共著、学芸出版社、2003年)、『都市計画国際用語辞典』(共著、丸善、2003年)、他。

岡井 有佳  (オカイ ユカ)  (著/文

京都府生まれ。東京大学客員研究員、法政大学兼任講師。博士(工学)。
大阪市立大学工学部卒業、建設省(現、国土交通省)入省。パリ第Ⅹ大学都市整備・地域開発高等専門研究課程修了、パリ・ラ・ヴィレット建築学校客員研究員、OECD(経済協力開発機構)を経て現職。
専門分野は、都市計画、都市政策。主たる著作は『まち歩きガイド東京+(プラス)』(共著、学芸出版社、2008年)、『まちの再生ハンドブック』(共著、風土社、1997年)、『高齢者とまちづくり』(共著、風土社、1997年)。

髙見 淳史  (タカミ キヨシ)  (著/文

1972年生まれ。東京大学大学院助教。博士(工学)。
東京大学大学院修士課程修了、博士課程中退。東京都立大学大学院助手、首都大学東京助手、東京大学大学院助手を経て、2007年4月から現職。
専門分野は、都市交通計画、都市・地域計画。主たる著作は『都市と居住:土地・住宅・環境を考える』(共著、東京都立大学出版会、2000年)、Sustainable Cities: Japanese Perspectives on Physical and Social Structures(共著、United Nations University Press、2006年)、Sustainable City Regions: Space, Place and Governance(共著、Springer、2008年)。

上記内容は本書刊行時のものです。