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事例で学ぶ 働く人へのカウンセリングと認知行動療法・対人関係療法 杉山崇(著/文) - 金子書房
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事例で学ぶ 働く人へのカウンセリングと認知行動療法・対人関係療法 (ジレイデマナブハタラクヒトヘノカウンセリングトニンチコウドウリョウホウタイジンカンケイリョウホウ)

哲学・宗教
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発行:金子書房
A5判
192ページ
定価 2,200円+税
ISBN
978-4-7608-3271-2   COPY
ISBN 13
9784760832712   COPY
ISBN 10h
4-7608-3271-8   COPY
ISBN 10
4760832718   COPY
出版者記号
7608   COPY
Cコード
C3011  
3:専門 0:単行本 11:心理(学)
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2019年5月24日
書店発売日
登録日
2019年1月11日
最終更新日
2019年3月29日
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紹介

傾聴だけではカウンセリングにはなりません。さらに一歩踏み込んだアプローチでクライアントの問題解決に導きましょう。
本書では認知行動療法(CBT)と対人関係療法(IPT)をイチからやさしく学べます。序盤では各技法の特性や効能などを図表を交えながら解説します。その後、リアルな事例を通して現実的な学びを得ます。初学者はもちろん、さらに学びを深めたい人にも効果的な一冊です。認知行動療法、対人関係療法に興味があるけど難しそうだ、そう思っている方にぜひお勧めです。

目次

はじめに

第1章 個人と職場を活性化するCBTとIPT―生物・心理・社会モデル
1-1 効果的なカウンセリングは適切なアセスメントから-生物・心理・社会モデル
1-2 CBT・IPTと生物・心理・社会モデル
1-3 生物・心理・社会モデルによる他職種の支援と連携
1-4 CBTとIPTでできる社会的状況の最適化と“組織の賞味期限”
1-5 感情労働の重要性
1-6 「敵」だと思うと個人の中で組織はすぐに賞味期限を迎える
1-7 賞味期限を迎えにくい組織は集団凝集性を備えている
1-8 CBTとIPTでできること

第2章 CBTとIPTのコツ―職場での願望との上手な付き合い方
2-1 関係構築は「物語」の理解から―カウンセリングの3stepsモデル
2-2 CBTとIPTの弱点
2-3 効果的なStep0(関係構築)のコツ①最悪な対応とは
2-4 効果的なStep0(関係構築)のコツ②クライエントの願望に注目しよう
2-5 効果的なStep0(関係構築)のコツ③具体的な対応例
2-6 勤労者の願望の本質を読み解くコツ①快楽と苦痛に由来する願望
2-7 勤労者の願望の本質を読み解くコツ②好き嫌いに由来する願望
2-8 勤労者の願望の本質を読み解くコツ③ヒトの複雑さを表す願望
2-9 明らかになった願望と理由を物語として整理する
2-10 Step0からStep1(現実検討・現実受容)へ
2-11 CBTとIPTを人事担当者や上長への助言に活かすコツ

第3章 “心”を整えるCBTの上手な使い方
3-1 CBT導入の基礎のキソ
3-2 情緒的混乱が激しいクライエントの場合
3-3 CBTの「効果を謳う効果」
3-4-1 心の癖をリストラする方法:認知再構成法
3-4-2 ①認知を特定する:上司との関係に悩むDさんの3つのカラム
3-4-3 カラム1「出来事・状況」の特定
3-4-4 カラム2感情を探ろう
3-4-5 カラム3認知・心の癖のキャッチと感情と関係を分析
3-4-6 損益比較のバランスシート①損益比較への導入と心理教育
3-4-7 損益比較のバランスシート②心の癖の選択と評価
3-4-8 心の癖が正しい根拠と間違っている根拠の探索
3-4-9 新しい考え方の探索
3-5-1 「新型うつ」を思わせるEさんの行動最適化
3-5-2 活動記録表の作成
3-5-3 気分のリセットの心理教育
3-5-4 気分のリセット行動を探る
3-5-5 行動の選択と行動実験
3-6-1 感情最適化―考えたくないのに考えてしまう心の秘密
3-6-2 部下への不満から上司として適切に振る舞えないFさん
3-6-3 意識と感情の心理教育
3-6-4 嫌なこと、求めることを具体的に考える
3-6-5 気持ちを調整するマインドフルネス技法
3-7 さらにアドバンストな方法

第4章 コミュニケーションを整えるIPTを用いたカウンセリング
4-1 ヒトは“人の中で傷つき、人の中で癒やされる”生き物です
4-2 IPTにおける生物・心理・社会モデル
4-3 IPTのスローガンと有効なクライエント
4-4 IPTは内省しないクライエントにも使える
4-5 ヒトは相互作用の中に存在する-心の不調と対人関係
4-6 心がイキイキする良いスパイラル
4-7 ポジティブ・スパイラルを持続する鍵は「好意の返報性」
4-8 IPTは察するセンスからはじまる
4-9 ヒトの心は拡張物も含めて「自分」と認識する
4-10 「仲良くしたい,でも優位に立ちたい」の葛藤を生きるヒト
4-11 心は周りの人の心のセンサー
4-12 人は心を伝え合い、察し合う、だから考え続ける
4-13 嫌なことほど考えたくないのに考えてしまう
4-14 共感でクライントを心の痛みから救おう
4-15 怒りや不満に共感することでカウンセラーが抱えるリスク
4-16 カウンセラーとしてのリスク管理
4-17 「怒り」の意味
4-18 「怒り」の使い方
4-19 IPTに基づくカウンセリングの実施プロセス
4-20 誰をIPTに誘導するべきか?
4-21 怒りと不満が溢れるGさんと上長
4-22 カウンセラーから上長への提案
4-23 「話すことはない」と訴えるGさん
4-24  「軽蔑ゲーム」を仕掛けるGさんへのカウンセリングの導入
4-25 クライエントに求める役割とカウンセラーの態度
4-26 IPTが想定する4つの問題領域
4-27-1 悲哀
4-27-2 役割をめぐる不和
4-27-3 役割の変化
4-27-4 社会的孤立
4-28 Gさんの問題領域
4-29 現在の重要な人間関係に着目する
4-30 対人関係の変容を目指して「期待」を明らかにする
4-31 コミュニケーション分析
4-32 非指示的なスタンスと提案のバランス
4-33 非指示的なスタンスと提案のバランス
4-34 Gさんのその後
4-35 IPTを活用するカウンセラーが心がけること

第5章 事例の中でのCBTとIPTの効果的な使い方
5-1 自分の適性と職場の人間関係悩む30代女性のHさん
5-1-1 来談まで―新卒から転職までの10年間
5-1-2 来談まで―転職後:女子二人の世界から疎外された職場
5-1-3 柔らかい服装とキリッとしたメガネが対照的なHさん
5-1-4 キャリア・ストーリー―頼られる女性でありたい
5-1-5 頼られて楽しかった一方で緊張感もあった学生時代
5-1-6 頼りにされるHさんをめぐる対話とカウンセラーの態度
5-1-7 職場で感じる悔しさ
5-1-8 Hさんを追い詰める「合理化」とカウンセラーの支援仮説
5-1-9 Hさんのコミュニケーションの改善
5-1-10 カウンセラーの感想①-感受性が強いHさん
5-1-11 カウンセラーの感想②カウンセラーは安心できる場を提供できたのだろうか?
5-1-12 カウンセラーの感想③「頼りにされたい、でも目立ちたくない」
5-2 不安と強迫観念が強い30代男性Iさん
5-2-1 来談まで―頼りにしていた先輩や同僚が転職して調子を崩した
5-2-2 怯えたような雰囲気と鮮やかな語り口が対照的なIさん
5-2-3 暫定的な支援仮説:確認強迫は防衛機制の可能性も考えられる
5-2-4 Step1に注目しているクライエントにはStep1から
5-2-5 活動記録と確認強迫のフォーミュレーション
5-2-6 確認強迫にメリットを感じていたIさん
5-2-7 確認強迫の回数を減らすと…
5-2-8 「何も楽しめない」と訴えるIさん
5-2-9 スキーマへのアプローチ
5-2-10 スキーマへのアプローチの導入
5-2-11 スキーマの探索方法
5-2-12 自動思考からスキーマを差し引いて考える
5-2-13 会社への同一化
5-2-14 支援仮説の検討:スキーマの過剰補償
5-2-15 自動思考とスキーマの関係の検討
5-2-16 スキーマのメリット、デメリットを洗い出す
5-2-17 スキーマの過剰補償の心理教育と解釈
5-2-18 会社しかないIさんの最適な補償方法とスキーマとの付き合い方
5-2-19 Iさんは自己価値への絶対的な補償が欲しかった
5-2-20 カウンセラーの感想

索引
キーワード集

著者プロフィール

杉山崇  (スギヤマタカシ)  (著/文

1970年山口県下関市生まれ。学習院大学大学院博士後期課程満期退学(心理学修士)、元日本学術振興会特別研究員。
山梨英和大学准教授,法政大学大学院講師,神奈川大学教育支援センター副所長を経て,現在は神奈川大学人間科学部教授,心理相談センター所長,日本学術会議公認メンタルケア学術学会理事,公益社団法人日本心理学会代議員,日本認知療法学会幹事ほか。臨床心理士,1級キャリアコンサルティング技能士。
NHK「ニュースウォッチ11」、テレ朝「ハナタカ優越感」、TBS「公開大捜索」などマスコミでの心理学概説も多数。

上記内容は本書刊行時のものです。