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姜善奉詩集 小鹿島の松籟 姜 善奉(著) - 解放出版社
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姜善奉詩集 小鹿島の松籟 (カンソンボンシシュウ ソロクトノショウライ)

文芸
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発行:解放出版社
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ10mm
重さ 168g
128ページ
並製
定価 1,200円+税
ISBN
978-4-7592-6786-0   COPY
ISBN 13
9784759267860   COPY
ISBN 10h
4-7592-6786-7   COPY
ISBN 10
4759267867   COPY
出版者記号
7592   COPY
Cコード
C0098  
0:一般 0:単行本 98:外国文学、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年11月20日
書店発売日
登録日
2018年10月2日
最終更新日
2018年11月22日
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紹介

小鹿島(ソロクト)は朝鮮半島の南端の小島で、日本が朝鮮を植民地支配していた当時、ここにハンセン病者を隔離・収容する療養所を設置した。著者は1946年、ハンセン病であった母とともに8歳でここに隔離され、13歳で自らも罹患した。植民地時代を受け継いだ療養所の生活の過酷さ、母から引き離された悲哀と自らの発病の苦悩……。これらを著者は後年、詩によって表現した。療養所での厳しい生活や、困難のなかで自らの道を切り開いてきた著者の姿が生き生きと浮かび上がってくる。

目次

序詩 老姑壇(ノコダン)

●第一部
自序Ⅰ
泡沫人生
あのころ
風浪の海路
そこでの最初の日
母子離別
保育園
愁嘆場(スタンジャン)
還 元

●第二部
自序Ⅱ
小鹿の松風
ムカイの家
中央公園
小学校
付添人
そ こ
騒擾事件
DDS1
DDS2
人として
脱出の冒険
苛性ソーダ
朴さんの死
小 舟

●第三部
自序Ⅲ
進 学
私の詩
先生だと
感謝の人生
夢の話
小鹿島の松林
月夜に
亡き者との別れ

●第四部
自序Ⅳ
生の終わり
歳月の痕跡、小鹿島
視 線
乞食に青柿
永遠に お前と私はともに
冬の大雪
小鹿島連陸橋
わたしは
立ち止まらないよう
希望の村
わらび――済州島へわらびを採りに
ススキの花
千年の飛揚島(ピヤンド)
小 石
私の人生

●第五部
自序Ⅴ
ヨーロッパヘ
パリにて
ルツェルンの時間
ティトリス、雪山三二三八メートル
白頭山(ペクトゥサン)
長白瀑布(チャンベクポクポ)
シドニーの祭り
ニュージーランド
地の果て――ポルトガル
コルクの木の悲しみ
フェズの道
ジプシーの舞
月桂冠
ガウディの痕跡を訪ねて
月出山(ウォルチュルサン)
耽津江(タムジンガン)ダムに立って
追 憶
内蔵山(ネジャンサン)の紅葉
正東津(チョンドンジン)駅
寂しいその島
待たねば

エピローグ 自分を見つめなおし 人生を振り返って
推薦のことば 悲しみと涙のなかから愛と幸福がこぼれ出てきます/蔡奎泰(チェギュテ)
解説 小鹿島について/川口祥子
訳者あとがき
著者 姜善奉について

版元から一言

訳者の川口祥子さんは、たまたま著者の詩に出会ってその壮絶な人生に打たれ、これを広く知ってもらいたいと、ハンセン病問題を学び、詩人・上野都さんの監修も受けながら、翻訳を進めていった。小鹿島の療養所に関する簡潔な解説も収録。

著者プロフィール

姜 善奉  (カン ソンボン)  (

著者は1939年、韓国・慶尚南道晋州で生まれ、1946年、ハンセン病者であった母親とともに小鹿島に強制的に隔離された。13歳のとき、自分自身もハンセン病にかかり、小鹿島で小学校と中学校を卒業した。その後、小鹿島での最高教育機関である医学講習所課程を修了した。1962年、小鹿島を離れて社会に復帰し、経歴を生かした医療人として自分の人生を切り拓いてきた。2006年、ハンセン病者の人権回復と小鹿島の過去と現在を広く社会に問うため、『小鹿島 賤国への旅』を出版した。70代になり、「自分の人生を詠った恥ずかしい詩」を記しはじめ、現在は小鹿島に在住し、小鹿島の歴史と信仰の遺産を整理することに力を尽くしている。2016年には詩集『谷山の松風の音』、小説『谷山の忍冬草の愛』を出版した。

川口 祥子  (カワグチ サチコ)  (

1945年、大阪府池田市に生まれる。
1967年、立命館大学文学部史学科日本史専攻卒業。
池田市内公立中学校で社会科教員として30余年間勤務する。
その間に出会った在日朝鮮人生徒と保護者から大きな影響を受ける。
退職後、大阪外国語大学朝鮮語専攻に編入(卒業時は大阪大学外国語学部)。
大阪経済法科大学アジア研究所客員研究員。
〈論文〉
「1951年東京朝鮮中高級学校事件・戦後の布施辰治と朝鮮人[その1]」(『在日朝鮮人史研究42』2012年)
「布施辰治と朝鮮共産党事件」(『東アジア研究59』2013年)
「巣鴨事件・戦後の布施辰治と朝鮮人[その2]」(『在日朝鮮人史研究46』2016年)
「「巣鴨事件」の在日朝鮮人群像――事件への関わりとそれぞれの生」(『在日朝鮮人史研究47』2017年)など

上野 都  (ウエノ ミヤコ)  (監修

1947年、東京都に生まれる。
1970年、北九州大学外国語学部米英学科卒業。
1992年~1994年、枚方市教育委員会朝鮮語教室で学ぶ。
現在は翻訳業、自主講座にて韓国語講師。日本現代詩人会会員。
<詩集>
『フェアリイリングス』(1968年)、『此処に』(1998年)、『海をつなぐ潮』(2002年)、『地を巡るもの』(2013年)
<翻訳詩集>
『牽織悲歌』(1996年)、『春の悲歌』(2001年)、『国覓』(2005年)、『三島の悲歌』(2013年)。いずれも原作は金里博
尹東柱『空と風と星と詩』(2015年。2017年2刷 加筆修正)

上記内容は本書刊行時のものです。