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授業と学級社会づくり
人権を基調に
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2025年8月20日
- 書店発売日
- 2025年8月18日
- 登録日
- 2025年6月16日
- 最終更新日
- 2025年8月8日
書評掲載情報
| 2026-03-31 | ひょうご部落解放 2026年春号(第194号) |
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紹介
子どもたちの「主体的・対話的で深い学び」を実現する授業。一人ひとりが自立しながら豊かなつながりをもつ学級社会。これらをどうつくるのか。そのための考え方とさまざまな実践的アイデアを楽しく明快に提案するエッセイ集。
互いに学び合おうとする空気感が教室に漂い、子どもと教師が右往左往しながらも一コマの授業を共創する。少数の異質な意見も全体にシェアされる。そして、集団の中核に据えている子どもAが身を乗り出すようにして意見を述べる。このような姿の授業をめざしたい。
問題のない学級が健全な学級ではない。起こる問題を自分たちで納得がいく解決のできる学級が健全な学級である。
学級・学校社会とその文化は教師の占有物ではなく、子どもと共創し続ける「コモン(共有財)」ととらえたい。それには授業者と学習者の役割分担の固定化という伝統的なスタイルを超えた新たな教育的役割分担が追求されるべき。
目次
はじめに
○第一章 こんな授業に圧倒されたい
こんな授業に圧倒されたい
「学級社会」をふり返り高める授業
追求したい「授業のかたち」
子どもの見事なつぶやき
「子どもの立場」を尊重する授業づくり
授業中の「禁句」
ウェルビーイングについて考える授業
全校生に人権学習
天災は忘れないうちにやってくる
○第二章 納得できる学級づくりの方法
「学級開き」は二度ある
子どもが「豊かにつながる」ために
「学級通信」は学級社会の“有形文化財”
子どもの実像が鮮やかに見えてくる
二学期 めざしたい学級社会の姿
その「自己肯定感」は大丈夫か
「最近の学校はほめることばかり」
「自己有用感」という栄養素
実り豊かな最終章のために
○第三章 こうありたい!「教師のスタンス」
子どもが「主体的・対話的に学ぶ」条件
「納得のいく授業」のレベル
生身の「子ども研究」
「常識」を少し問うことから
二学期の授業は「五割削減」で
自分自身の「人権課題」
「先生なんかいらん」の本当の意味
○第四章 こんな「実践」をやってみたい
こんな「実践」をやってみたい
「生活知」と「学校知」の接続
「持ち味」と「持ち場」のマッチング
ある「イラスト画像」の深い意味
「アクション体験」の欠落
授業後の「延長戦」
「特別な体験」をした子どもたち
○第五章 忘れない! コロナ禍の「教訓」
子どもの琴線に触れる授業
探究学習の「リアルな素材」
弁当と給食と「学習ロス」と
新型「善玉おせっかい文化」のすすめ
全身が躍動する「学級文化活動」
五枚の「学級通信」
「教師冥利」は死語なのか
夏休みに孤立するヤング
○第六章 「きょう一日どんな良いこと起こるかな」
言い得て妙な「名文句」
受話器の向こうの一言
スーパーでの出来事から
「きょう一日どんな良いこと起こるかな」
「被尊の舞台」に立つ
奇跡の一年生物語
○第七章 人権を基調とした「学級社会づくりと授業」
人権を基調とした「学級社会づくりと授業」
版元から一言
本書は「子どもの事実」「現場の事実」にこだわったエッセイ集である。
理屈より事実。これを尊重したい。事実から学ぶことは多い。感動を覚えることができる。明日からの教育活動に多々生かすこともできる。本書では、さらに「私の願い」「めざしたいこと」も述べている。教育現場への期待値が高いからである。もちろん、理論をないがしろにするつもりはない。しかし、それは後から紡ぎ出されるもの。その理論をこそ大切にして、必要とあれば誠実に修正を加える。本書もその流れに沿うものである。
「学級づくり」。ふだんから深く意識もせずによく使う言葉だが、これは総論的な総称であり、その構成要素としては「学級の空間づくり」「学級の集団づくり」「学級の組織づくり」「学級の文化づくり」を挙げることができるだろう。
「空間づくり」は居心地のよい教室環境づくりや座席などの配置、教室インテリアも含まれる。「集団づくり」は個と集団の形成にかかわるすべてである。教師と子ども、子どもと子どもの豊かなつながりをどう築くのかということである。「組織づくり」は学級生活が円滑に創造的に機能するための学級会、係、当番、班など学級組織にかかわることである。「文化づくり」は授業づくりを中心柱に、自主活動としての学級文化活動、学級目標づくりなどを挙げることができるが、「見えにくい文化」としての〝教室の空気感〟〝支持的風土〟も含まれる。これら四要素の総体をより積極的創造的に形成する営み。これを「学級づくり」と簡略化した総称として呼んできたわけだが、むしろ次の呼称がふさわしく、適切ではないだろうか。
「学級社会づくり」。これまでも、「学校は子どもにとって〝小さな社会〟」「学級も子どもにとって〝一つの小さな社会〟です」と言われてはきた。しかしながら、学級・学校は子どもにとって〝小さな社会〟と断じてよいのだろうか。それはあくまでもおとなの発想、おとな目線の言葉であって、子どもからすれば学級・学校は正真正銘の〝一大社会〟にほかならない。一日のほぼ三分の一を、何人もの他者とともに生きて諸活動に励むところである。快適で、幸福感に満たされるべき重要な直近社会なのだ。学校社会がそうでないなら、当事者には生きることさえ苦痛で仕方ないだろう。子どもにとって学級生活は重要な社会生活そのものであり、主権者によるこれの共創は「学級社会づくり」と呼ぶに値する。
上記内容は本書刊行時のものです。
