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フィジカルとソーシャル
ウィリアム・ホガースからエプスタインへ
原書: Ars in Britannia II, CORPORIS ET SOCIETATIS: Ex William Hogarth ad Jacob Epstein
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2017年7月
- 書店発売日
- 2017年7月6日
- 登録日
- 2017年7月3日
- 最終更新日
- 2017年7月6日
紹介
ウィリアム・ホガースの描く呪縛の胸像に、フレデリック・レイトンの描くマスクリン・ボディに、オーガスタス・エッグの描く純愛と快楽の旅に、ダンテ=ゲイブリエル・ロセッティの肉をまとう魂に、ジェイコブ・エプスタインの象るフランケンシュタインの怪物に、これらの創造の軌跡とさまざまな美的表象を探り、イギリス近代美術のフィジカルな社会的表象を明らかにする。
目次
プロローグ 描かれた身体──イギリス美術の新たな読み解きに向けて 田中正之
第1章 呪縛の胸像──ホガース《当世風結婚》を支配する病 デイヴィッド・H・ソルキン/小野寺玲子+田中正之
第2章 フレデリック・レイトン《ダイダロスとイカロス》──ジェンダーの揺らぎを超えて 荒川裕子
第3章 無垢とエロスの合わせ鏡──オーガスタス・レオポルド・エッグ《旅の道連れ》考 小野寺玲子
第4章 肉をまとう魂──D・G・ロセッティが描いた〈手〉について 山口惠里子
第5章 フランケンシュタインの怪物──ジェイコブ・エプスタインの《ロック・ドリル》をめぐって 田中正之
エピローグ 社会に生きる身体、身体に潜む社会 田中正之
註
人名索引
前書きなど
病を前面にだしてホガースが描きだしたのは、身体の崩壊とイギリス社会の堕落との関係性であった(第1章)。続く各章では、フレデリック・レイトンの作品に表わされた男性ヌードの表現、オーガスタス・エッグの絵画に登場する女性たちの社会的な立場、ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティにおける身体と魂の結びつき、そしてプリミティヴィズムと機械美学との結合のもとに生みだされたジェイコブ・エプスタインの奇抜な身体が扱われ、それらの意味が解釈されることとなる。そして、それらの身体の表象の分析を通して、イギリス美術の新たな読み解きの地平が開かれる。
上記内容は本書刊行時のものです。