書店員向け情報 HELP
出版者情報
書店注文情報
在庫ステータス
取引情報
創られる歴史、発見される風景
アート・神話・ミソロジー
原書: Ars in Civitatibus Americae Unitae I, HISTORIA CREATA, REGIONIS FORMA INVENTA: Ars, Civitas, Mythos
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2016年1月
- 書店発売日
- 2016年1月28日
- 登録日
- 2016年1月25日
- 最終更新日
- 2016年1月28日
紹介
アメリカ合衆国が建国されると、自分たちのつくりだした国がどんな国家なのかを提示するためにも、ナショナル・アイデンティティが新たに構築されなければならなかった。その構築のための視覚的な装置として、絵画や彫刻や建築は非常に重要な役割を果たした。こうしてアメリカ美術が生みだされ、その美術にアメリカ的な性格が求められ、さらには美術がアメリカ的な性格を広めるために機能してもいったのである。ヨーロッパとは異なるアメリカ的な美術とは何か、アメリカ的な表現とは何か。こうした問題が、独立以降には喫緊の課題として考えられ、画家や彫刻家たちは、これらの問題への答えを求めながら制作にはげみ、肖像画、風景画、歴史画といったさまざまなジャンルで、新たに形成されつつある社会とも手を組みながら「アメリカ的なもの」の創出を試みていったその過程を検証し、アメリカ美術の精華を探る!
目次
プロローグ アメリカ美術の曙 田中正之
第1章 描かれたアメリカ建国神話──国家理念の伝達装置としての歴史画 田中正之
第2章 肖像画における「アメリカ性」の創出──大統領の身体をめぐって 横山佐紀
第3章 死と再生、分裂から統合へ──南北戦争の表象とウィンスロー・ホーマー 小林剛
第4章 アメリカ風景画の発見とトーマス・コール 瀧井直子
第5章 一人称の都市風景──ジョージア・オキーフ、フリーダ・カーロ、フローリン・ステットハイマーの描いたアメリカ 江崎総子
エピローグ 神話化されたアメリカ 田中正之
註
あとがき
人名索引
前書きなど
ロイツェの描く建国神話の歴史画に、ピールの描く大統領の肖像画に、ホーマーの描く南北戦争に、コールの描く雄渾な自然の風景画に、摩天楼の林立する都市風景画に、美術と社会の重なりあう円環を解きほぐし、アメリカ美術の精華を探る!
版元から一言
日本で初めてのアメリカ美術のすばらしい紹介
上記内容は本書刊行時のものです。