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触覚のイコノグラフィア
ダフネ・蜥蜴・洗礼者聖ヨハネの舌
原書: Labyrinthus Sensus IV ICONOGRAFIA TACTUS : Daphne, Lacertus, Lingua Ioannis Baptisti
発行:ありな書房
A5判
縦216mm
横156mm
厚さ20mm
重さ 550g
284ページ
上製
定価
4,500円+税
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2014年1月
- 書店発売日
- 2014年1月29日
- 登録日
- 2014年1月26日
- 最終更新日
- 2014年1月26日
紹介
本書で巡る、フィレンツェはメディチ家の宮殿に愛蔵された《アポロとダフネ》の小板絵に表現された男女が触れあう脚、マントヴァのパラッツォ・ドゥカーレはストゥディオーロに掲げられたカンヴァス画中に重ねられたマルスとウェヌスの足、ローマで制作されたカラヴァッジョの作品が伝える「痛み」に震える指、トリノで生みだされた絵画作品中にうごめく妖しい女性像が私たちに問う対象に「触れえぬ」手、そしてマントヴァの離宮の壁画に赤い薔薇の由縁を訊ねて女神の傷ついた足を求めるこの旅は、多くの発見に満ちている。この旅はまた、絵画作品を介して、ルネサンスからバロックにかけてのイタリア文化の深層に流れるきわめて複雑な意味の連なりを、「触覚」という感覚を通して探る行路をたどることともなるだろう。
目次
第1章 甘美な恋の触感──アントニオ・ポッライウォーロ《アポロとダフネ》 出佳奈子
第2章 愛と戦いの正当なる和合──マンテーニャ《マルスとウェヌス(パルナッソス)》 神谷玖方子
第3章 痛みのフィギュール──カラヴァッジョ《蜥蜴に咬まれる少年》 吉住磨子
第4章 さまよえる「手」──フランチェスコ・カイロ《洗礼者聖ヨハネの首の前のヘロディアス》 大野陽子
解 説 ウェヌスの深紅の薔薇──あとがきにかえて 上村清雄
註
人名索引
上記内容は本書刊行時のものです。