.
【利用可】
書店員向け情報 HELP
出版者情報
書店注文情報
在庫ステータス
在庫あり
取引情報
直接取引:なし
中世における女性の視覚化
視ること、スペクタクル、そして視覚の構造
原書: VISUALIZING WOMEN IN THE MIDDLE AGES : Sight, Spectacle, and Scopic Economy
発行:ありな書房
A5判
360ページ
上製
定価
5,000円+税
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2008年11月
- 書店発売日
- 2008年11月13日
- 登録日
- 2010年2月18日
- 最終更新日
- 2015年8月22日
紹介
理論的パースペクティヴと歴史的パースペクティヴを交差させ、フロイト理論を家父長的支配構造として乗り超え、ラカンの〈鏡像段階〉理論で肉体の断片化を、クリステヴァの〈アブジェクト〉理論で肉体の非肉体化を、表象に女性の主体的行為性をとりもどすべく、フェミニズム的視座から中世美術を読み解く!
目次
プレリュード マリアについての問題――遊離する母性
序 章 「男性の眼差し」と視覚の構造
第1章 良い娘は見ない――ロトの妻と娘たち
第2章 サド‐エロティックなスペクタクル、乳房羨望、そして殉教者たちの肉体
第3章 壊れた鏡――断片、聖遺物、奇形
原 註
参考文献
解 説 視覚と女性の表象について 田中久美子
人名索引
前書きなど
美術史におけるフェミニスト的視座は、つねに「眼差し」を問題にしてきた。「眼差し」は男性の属性とされ、女性はもっぱら眼差しを受ける側にいる。また、「眼差し」は家父長制における文化的コードとしてとらえられ、その結果、眼差しを受ける女性は、権力の構造においていつも支配される存在であった。本書で展開されるフェミニスト美術史は、こうした文化的コードとしての眼差しを確認したうえで、イメージを解読しようとする試みである。見る行為と権力構造との関係を視覚の構造(scopic economy)と位置づけ、さまざまな「見る行為」を核にして中世の視覚芸術の多様性を解読しようとする。
上記内容は本書刊行時のものです。