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改訂版 諦めの哲学
- 出版社在庫情報
- 在庫僅少
- 初版年月日
- 2016年12月
- 書店発売日
- 2017年1月25日
- 登録日
- 2016年12月6日
- 最終更新日
- 2017年6月14日
紹介
カント研究において、自我・人格の個別性を重視する著者の立場を鮮明にした、旧著の改訂版。「研究発表の原稿・予稿」を付し、「共同体の倫理学」「カントの学問論」「『葉隠』における鈴木正三の思想の影響」を敷衍する。
目次
序
凡例
第一章 永井荷風『冷笑』における「諦め」
第一節 「八笑人」の閑談会の企画――「笑ふ」ということ
第二節 閑談会の企画の発端とメンバー推薦の模様
第三節 諦めを語る笑人たち
一 『冷笑』における享楽主義を巡って
二 日本的心性としての諦め
三 吉野紅雨の芸術観とその根底にある諦観
四 吉野紅雨の倫理観・社会観
五 吉野紅雨の「過渡期」の観念
六 『冷笑』に見られる「戯作者宣言」への方向性
第二章 くりこみ理論と諦めの哲学
第一節 くりこみ理論における放棄の原理
第二節 くりこみ理論の完成期における日本の物理学研究の状況
第三節 くりこみ理論と諦めの思想
第四節 九鬼周造『「いき」の構造』を参考にして
第五節 くりこみ理論が現代の素粒子物理学において有する意義
第六節 朝永振一郎博士における「放棄の原理」というフィロソフィーの芽生え
第七節 統一場理論の歴史的伝統と素粒子物理学にとっての意義
――諦めを超越したアインシュタインの探究心を念頭に置いて
第三章 キリスト教の禁欲倫理と近代人、現代人にとっての禁欲の在り方としての
諦め
――マックス・ヴェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』に即して
第一節 キリスト教の禁欲倫理と「断念」
第二節 キリスト教的禁欲とそれに由来する労働責務観
第三節 禁欲的合理主義
第四節 カルヴァンの予定の教説とそれの倫理観への影響
第五節 「断念」――近代人、現代人にとっての禁欲の在り方
第六節 ピュウリタニズムについて――カント倫理学研究との関わりにおいて
第四章 哲学・倫理学の意義についての省察
〔付録〕研究発表の原稿・予稿
付録一 共同態の倫理学
一 格率倫倫理学と共同態の倫理学
二 共同態理論
三 「人格」・「人格性」・「人間性」
四 自然的世界の存在機制
五 諸人格の共同態
結び
注
付録二 カントの学問論
付録三 『葉隠』に対する鈴木正三の思想の影響
〔補遺〕
上記内容は本書刊行時のものです。