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歌集『現代宇宙論』 川田 章人(著/文) - 飯塚書店
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歌集『現代宇宙論』 現代を生きる為の日本人の心

発行:飯塚書店
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ12mm
120ページ
並製
価格 1,500円+税
ISBN
978-4-7522-8129-0
Cコード
C0092
一般 単行本 日本文学詩歌
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年6月
発売予定日
登録日
2020年4月27日
最終更新日
2020年5月25日
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紹介

歌集の姿を取りつつ、神話の世界から量子力学までの知見を駆使し、物理的、精神的、宗教的考察により人間の本質に迫り、現代日本人の向かうべき方向を示唆する。歌人のみならず、広く現代社会の方々に短詩形文学の新たな姿を提示した画期的図書登場。
以下、作品より。
天地の初めの時に火が爆(は)ぜて物象(もの)の始めの素粒子(つぶ)が生まるる
素粒子(つぶ)集ひ原子(もののよらむ)も二つ成り葦牙のごと原子銀河(うずまき)騰(あ)がる
絶対の光の速度に時も駆け時空連なる四次元(いかい)が開く
現世(うつしよ)と異界は常に裏表 E=mc2(ひかりのそくど)に質量消えて
異界より顕れ連なる大八島 中央構造線(メディアライン)に繋ぐ神々

目次

序 章 現代宇宙論について
第一章 表層意識に見る世界 ――ほんとうのしあわせをもとめて――
   古の人を尋ねて ――太古のいぶき――
   自然のままに
   おもひで こころの中へ
   いのちの課題
第二章 現代大宇宙論 ――神話と科学の融合・展開――
   天壌自然の理
   畏きものを ――古事に秘めらるる科学――
   月夜の海に
   光の波長
   雫降る日は
   やまとの詞々
第三章 現代小宇宙論 ――仏法と科学の融合・展開――
   深きこころに
   仏法 智慧の教え
   あの世とこの世―― ――E=mc2 エネルギーと質量の等価――
   菩薩への道 ――大乗とふ宇宙――
   統一場 ――神仏融合――
   詩頌響く
終章 深層意識に知る世界
   尋芳径
   春に愁ふ
   梅雨に濡ちて
   秋にし思へば
   北国
   響く五大
   たましひ

跋文 異風稜稜の「窮理詠」――真理と幸せを追って 依田仁美

前書きなど

序章より抜粋

―― 現代の理念(科学)と先人が残した宇宙論をよく検討すると、神話・仏法の世界共そこに語られるのは、大きな・見えない力の存在とそこに生かされている森羅万象。
 神話では天地の初めが喩として語られ、天地の初めに生まれた造化三神は万物の始原としての原子の構成(電子・陽子・中性子)と一致し、渦が巻く所に葦牙のごと力が生まれる事も太古の人は感じ取った。そして天照大御神は正に太陽、光であった。
 仏法でも仏は常に光としての存在であり原初の力として、智慧と慈悲と共に全ての物を育む。華厳経の「一即多多即一」は量子力学的な世界と共に、根源にある物は大いなる・見えざるエネルギーであるということを示し、廬舎那仏も光であった。そしてこれらは空海が言うように神秘の力として我々を取り巻いている。
 科学の言葉で言うとこれらは宇宙に遍満する力とそれを統べる何か。電磁力を含む大きな力とそれを統べる者だろう。現在我々はこのような存在を考える必要があるし、ここに日本古来の宇宙論と科学が一致、再構築される。またこの大きな存在を自覚する事は、西田が言う「主観、客観の区分を没し、精神と自然を合一した神」と自己を知る事。かつ河合隼雄が述べる「魂についての神話を自分にとって納得のいくものとしてつくり上げてゆく事が個性化の過程」という事であろう。このように考え、生きることが今正に求められ、本当の幸せに繋がるだろう。
 現代の宇宙論とも呼ぶ場所は、正に宗教と科学の接点であり日本人の心と智慧がある所。そこへ立ち入るには、井筒が言うように心の深層に探り、喩として詠われなければならない。そもそも古今東西本質を探るという作業は、神話・仏典等全て喩として詩として詠われたし、折口信夫、谷川健一等も述べるように、先人は神々と交わる術として歌を認識してきただろう。先人の英哲には遠く及ばぬが本書が歌集の形をとるのもそこに理由がある。
 『学問は畢竟Lifeの為なり、Lifeが第一等の事なり』と西田も述べるが、現代日本人がたましいを忘れ亡者の如く蠢く中、我々は深く考え、小さき自己を捨てて大我と繋がるという日本人の心をいよいよ求めてゆく必要があるだろう。――

著者プロフィール

川田 章人  (カワタ アキヒト)  (著/文

一九五八年 北海道生まれ。
北海道大学法学部卒業後㈱日立製作所入社。TVなどの家電、ビル・インフラ・産業システム構築など様々な分野に携わり、新規事業を立上げると共に、ビルから産業事業分野では事業部長として事業展開の陣頭に立つ。
二〇一八年 定年退職。
少年期より物事の成り立ち、本質といった事柄に興味があり、在職中含め科学、宗教、哲学分野の書物を渉猟、研究し続けている。
「現代短歌舟の会」所属

上記内容は本書刊行時のものです。