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クスリを使わない 認知症・発達障害・うつ病の治療最前線 篠浦 伸禎(著/文) - 飯塚書店
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クスリを使わない 認知症・発達障害・うつ病の治療最前線 (クスリヲツカワナイ ニンチショウ ハッタツショウガイ ウツビョウノチリョウサイゼンセン)

医学
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発行:飯塚書店
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ20mm
248ページ
価格 1,800円+税
ISBN
978-4-7522-6036-3   COPY
ISBN 13
9784752260363   COPY
ISBN 10h
4-7522-6036-0   COPY
ISBN 10
4752260360   COPY
出版者記号
7522   COPY
Cコード
C0047  
0:一般 0:単行本 47:医学・歯学・薬学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2023年4月1日
書店発売日
登録日
2023年2月12日
最終更新日
2023年4月3日
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紹介

認知症・発達障害・うつ病の脳疾患には薬を使うと返って危険。全世界の論文を論拠に量子力学における波動をもとにした完治への道筋を具体的に提言した。医師会、製薬会社等に忖度せず最先端脳科学を真摯に紹介した画期的書。

目次

  はじめに
第一章 脳の疾患に薬は効果的か
第二章 投薬せずに認知症を改善させるには
 ⃝認知症とはどういう病気か
 ⃝「杜の風・上原」特別養護老人ホーム正吉苑の認知症に対するケア
 ⃝認知症の原因と「杜の風・上原」による原因に対するケア
 ⃝「杜の風・上原」の方式はどこからきたのか
 ⃝「杜の風・上原」の方式を自宅に導入するには?
 ⃝3ヵ月で認知症が劇的に改善する小川式心身機能活性運動療法
 ⃝認知症の改善方法に関する脳からの解析
第三章 認知症の予防法について
 ⃝食事について
 ⃝運動は認知症を予防する
 ⃝瞑想は認知症を予防する
 ⃝認知症予防に有効な脳の使い方
第四章 発達障害の原因と改善法
 ⃝はじめに(※変更する)
 ⃝エジソン・アインシュタインスクール協会に見る成功事例
 ⃝スズキ式家庭教育ではどのようなことを行うのか
 ⃝成長発達サポート表を使って子どもに働きかける(0~6歳)
 ⃝脳科学からみた発達障害の原因の探索法について
 ⃝発達障害の鍵となる脳の部位の特徴
 ⃝鍵となる脳の部位から見た発達障害の原因
 ⃝スズキ式家庭教育で発達障害が改善する理由
 ⃝絵本の読み聞かせによる発達障害の改善
 ⃝発達障害を改善する小川式心身療法機能活性化療法
 ⃝脳にストレスではなくエネルギーをもたらす食を選ぶ 
 ⃝家庭生活や家庭環境の改善で発達障害を防ぐ
 ⃝波動医療による発達障害の改善
 ⃝発達障害と認知症の改善法に共通するのは波動
第五章 薬を使わずにうつ病を改善させる
 ⃝抗うつ剤はうつ病に効果があるのか?
 ⃝脳テストはうつ病を改善させる
 ⃝視床下部を活性化してうつ病を改善させる波動医療
 あとがき

前書きなど

私は脳外科医として「覚醒下手術」と呼ばれる、患者が完全に目を覚ました状態で脳腫瘍を摘出する手術を約20年間にわたって行ってきました。神経の塊である脳はご存知のように恐ろしく繊細な臓器で、メスを入れることはおろか指先でわずかに触れただけでもその機能に影響を及ぼすことがあります。しかしながらこの覚醒下手術という最先端技術を要するこの術式は、手術をしながら患者と会話を交わすなどその患者の状態をリアルタイムでチェックしながら行えるため、術中に症状がチェックできない全身麻酔に比べて、手術後の症状を悪化させる確率がきわめて低い、非常に安全な手術になります。
利点はそれだけではありません。この覚醒下手術の副産物として、脳機能の局在(どのような機能が脳のどの部位にあるのか)が手にとるようにわかるようになったのです。つまり患者が完全に覚醒している状態で本人の脳を刺激することでその症状がどう変化するか、その様子をはっきりとこの目で直接観察できるため、どの部位にどんな脳機能があるかが明白になるわけです。目を覚ました状態のままで、自分の脳を触られるなどまさに悪夢だ。いくら脳に痛覚がないとはいえ、そんなことを想像するだけで身震いしそうだと顔をしかめられそうですが、この覚醒下手術によって、一般の脳外科医や脳科学者では知り得ない、貴重な知見を得られたということも動かしがたい事実です。
ひとつ例を挙げましょう。耳のあたりから後頭部にかけてある側頭葉の内側に15~20㎜ほどのアーモンドのような形をした扁桃体という部位があります。手術中その左の扁桃体に近づくと、それまで大人しかった患者が突然、怒りをあらわにして怒鳴りだすことがしばしば起こります。そうすると、左の扁桃体は、怒りなどの攻撃性と関わっているという事がはっきりとわかるわけです。
そのような経験を通して得た様々な知見を混じえながら、近年急速に進歩しつつある脳科学を合わせ、人はどのような脳の使い方をすれば、脳疾患をはじめ生活習慣病の主たる原因である日々のストレスを乗り越えて「幸せに生きることができるのか」をテーマにこれまで多くの本を執筆してきました。医療の本質は、単に病気を治すことだけではなく、たとえ完治に至らなくても幸せな人生を送ることをお手伝いすることであると考えているからです。それと同時に私の考えて来た脳科学を元に作成した脳活用度診断テスト(以下脳テスト)をこれまで多くの方に受けていただき、そのテスト結果を解析することで、よりよい脳の使い方ができるようアドバイスをしたり、様々な生活習慣病に苦しんでいる人たちに対して、医療相談も行っています。
これまでに実施してきた数多くの脳テストによって、ひとつはっきりとわかったことがあります。それは社会で一定の評価を受けつつ幸せに生きている人は脳テストの成績も非常によく、反対に若くして病気になったり社会的にうまくいっていない人は脳テストの成績が悪いという、極めて厳しい事実です。ある程度予想はしていましたが、脳の使い方の良し悪しがそのままその人の幸・不幸に直結するという結果は、私を驚かせるに十分でした。しかしそれも逆から見れば、この脳テストによって自分の脳の使い方の現状を知って良い方向に改善すれば、それが心身の健康、ひいては個人の幸せにつながっていくわけですから、現代の悩める人々にとっては大きな福音となるのではないかと考えています。正しく脳を使ってストレスを軽減させることで予防・改善できるのは、がんや心臓病、糖尿病、脳卒中といった病気だけではありません。「脳の生活習慣病」とも言える認知症、発達障害、うつ病といった精神の不調にも効果があることがわかってきています。
現実として、これらの脳の疾患を「根本的に」改善する薬はいまのところありません。なぜならば、現在処方されている薬はこれらの病気の原因を取り去るものではなく、単に症状を和らげるためのものだからです。ですから仮に薬で症状が和らいだように見えてもそれはあくまでも一過性のもので、長い目で見ると脳の機能を落としていることに他なりません。治すどころかむしろ脳の疾患を悪化させている。そのことは数多くの症例を見てきた私の経験から言っても間違いないことで、脳の疾患を薬で治そうとするのは、虫歯を鎮痛剤だけで治そうとするのと同じようなものなのです。では、もう医者としては手立てがないのかというと、決してそうではありません。脳の疾患を引き起こした原因の本質を突き止め、それに対して適切なアプローチさえすれば、薬を使わなくてもそれらの疾患の改善は可能であり、本書ではそれについて述べていきたいと思います。
私は研究を目的とする研究医ではなく臨床医ですから、いま目の前にいる患者さんが治
るかどうかにこだわってきましたが、同じような病状に対して同じような治療をしても、その結果にかなりのばらつきが出るということがしばしば起こります。そこで私のこれまでの経験、知識から照らし合わせて、優れた結果を残している患者さんに、私の治療以外にどんなことをしているかを訊ね、良いと思ったものは積極的に取り入れて治療法の幅を広げてきました。本書でこれから述べる脳の疾患の治療・予防に関しても、そのやりかたを踏襲しました。それら病気を改善させた実績のある人や専門の施設を訪れて話を伺ったり、必要に応じてそれをセミナーで話していただくなどしてきました。
いま私は「専門の施設」と書きましたが、これら脳の病気に対する治療は、必ずしも施設でないとできないというわけではなく、実績ある人たちの編み出した方法や言葉に従えば家庭でも十分予防、改善が可能であることは、本書を読んでいただければおわかりいただけるはずです。
 認知症、発達障害、うつ病は年々右肩上がりに増えており、日本を揺るがす大きな社会問題になっています。その事実はいま現在一般的に行われている治療法の効果が乏しいということに他ならず、従来のやり方とは違った抜本的な取り組みが必要であることを意味しています。
 希望はあります。これから記す方法で適切に取り組めば(もちろん多少の努力は必要ですが)それらの病気を予防、改善が可能であることは確信をもって断言できます。さらに踏み込んで言うなら、この日本の危機的な状況を脱するには、改善実績のある先達から学び、実行する以外に選択肢はないのです。そのために本書が少しでもお役に立てることを願ってやみません。

 

著者プロフィール

篠浦 伸禎  (シノウラ ノブサダ)  (著/文

1958年愛媛県生まれ。東京大学医学部卒業。東京大学医学部付属病院、国立国際医療センター等に脳神経外科医として勤務し、1992年東京大学医学部の医学博士を取得。同年、シンシナティ大学分子生物学部に3年間留学。帰国後、都立駒込病院に勤務。2009年より同病院脳神経外科部長を務める。医療情報発信の場として「篠浦塾」を主催。また患者会、予防医療勉強会を含む和心統合医療事業部、脳テストの教育に関わるS-BRAIN事業部(社団法人篠浦塾に属す)設立。2015年『週刊現代』で「人として信頼できるがんの名医100人」に脳分野で唯一選ばれる。脳外科における覚醒下手術でトップクラスの実績。
著書に『脳は「論語」が好きだった』(致知出版社)、『脳にいい5つの習慣』(マキノ出版)、『人に向かわず天に向かえ』(小学館)、『依存脳: 依存症克服のための脳的アプローチ』(太陽出版)『脳の働きと免疫力: 最強の食・体・脳の使い方』(国書刊行会)他多数。

上記内容は本書刊行時のものです。