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世界のインクルーシブ教育環境を巡る
イタリア・スウェーデン・カナダと日本の学校探訪
- 出版社在庫情報
- 不明
- 初版年月日
- 2026年3月30日
- 書店発売日
- 2026年4月9日
- 登録日
- 2026年3月10日
- 最終更新日
- 2026年4月2日
紹介
インクルーシブ教育は、重度重複障害のある子どもにとってどのような学びの場となっているのか。日本とイタリア、スウェーデン、カナダの実践を建築学の視点から比較し、教室配置や動線など学びの舞台に着目して、誰もが共に学ぶ教育環境の可能性を具体的に描き出す。
目次
はじめに
第1章 日本のインクルーシブ教育施策と学校施設整備の変遷
1 日本の特別支援教育・インクルーシブ教育の変遷
2 国連の障害者権利委員会からみた日本のインクルーシブ教育
3 学校施設のバリアフリー化に関する施策の変遷
第2章 地域レベルでの教育体制・教育環境整備の実際
1 国内におけるインクルーシブ教育の先進事例と課題
2 学校施設のバリアフリー化の先進事例と課題
3 通常学校と特別支援学校が隣り合うかたち
4 地域レベルの課題を世界から俯瞰する探究
第3章 イタリアの学校におけるフルインクルージョンの実際
1 イタリアの障害のある子どもの教育に関する背景や体制
2 特別支援学校の例 Istituto Comprensivo Claudio Abbado - Plesso Vaccari
3 科学高等学校の例 Liceo Scientifico I. Newton
4 元・ろう学校の中学・高等学校の例 ISISS Antonio Magarotto
5 様々な障害種別の生徒が学ぶ幼・小・中の総合学校の例 Istituto Comprensivo Octavia
第4章 スウェーデンの学校における“分ける・分けない”教育の実際
1 スウェーデンの障害のある子どもの教育に関する背景や体制
2 アルビカ市の概要と新学校建設プロジェクト
3 基礎学校と基礎特別学校が併設された学校の例 Minnebergsskolan
4 スウェーデン知的障害者協会に聞く当事者らの今
第5章 カナダの学校における個や文化を尊重する教育の実際
1 カナダの障害のある子どもの教育に関する背景や体制
2 ブリティッシュ・コロンビア州の近年の教育施策の特徴
3 私立学校でのインクルーシブ教育の例 Regent Christian Academy(RCA)
4 公立小学校と州立ろう学校の一体型校舎の例 South Slope Elementary/British Columbia School for the Deaf(BCSD)
5 聴覚障害者団体に聞く当事者らの声
第6章 地域で共に育つための社会環境整備
1 障害のある子どもとその親のまちなかにおける差別と尊厳
2 学齢期での障害に関する日本・カナダの大学生の経験格差
3 学校のバリアフリー改修に関する現場職員の声
第7章 一人一人が尊重され共に学ぶ教育環境とは
1 各国の位置付けと各国から学ぶこと
2 調査の限界と現実の問題
3 共に学ぶための素地
4 共に学ぶための環境整備
5 共に学ぶ教育環境とは
おわりに
前書きなど
はじめに
(…前略…)
第1章では、まず自分たちの国の現在地を把握することから始めます。国レベルの取り組みとして、日本における特別支援教育及びインクルーシブ教育の変遷と、一方で世界は日本をどう見ているのか、国連の障害者権利委員会の見立てを照らし合わせます。また教育を支える大事な舞台となる学校施設整備のバリアフリー関連施策もおさえておきます。
第2章では、日本の地域レベルの取り組みとして、日本でもここまでインクルーシブ教育を展開している学校があるのかという事例や、学校施設のバリアフリー化もここまで進められるのかといった自治体の事例をご紹介します。また近年は通常学校と特別支援学校が併設された学校施設の整備も徐々に進みつつあります。インクルーシブ教育の観点から、教育と環境がどう関係しあっているかをみていきます。
第3~5章では、海外事例としてイタリア・スウェーデン・カナダのインクルーシブ教育の教育施策や環境整備の特徴を各章で整理していきます。現地の学校訪問、校長先生・教員等の学校関係者に対するインタビューと共に、当事者の観点や当事者による評価も重要であるため、障害者団体や障害のある個人へのインタビューも織り交ぜました。
当然ながら、どの国も完璧にインクルーシブ教育が実現できているということではありません。いずれの国も社会の変化に伴う新たな課題や葛藤が常にあります。それでもよりよい学び・教育・環境・社会とは何かを追求し続けていくことの中に、日本が学ぶべきことが多々あります。
第6章は、前章までに捉えたイタリア・スウェーデン・カナダのインクルーシブ教育環境の実態を踏まえ、あらためて日本の地域社会や学校現場が、様々な子どもたちの学びや育ちにどう向きあえているのか、そして日常における地域社会や学校の何が変わるべきなのか、日本を振り返ってみていきます。
そして第7章では、障害の有無や軽重によらず、一人一人が尊重され共に学ぶr教育環境とは何かについて、読者の皆さんが新たな見方や何らかのヒントを得られるよう筆者の見解を提示することを試みます。
(…後略…)
上記内容は本書刊行時のものです。
