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在米日本語学校からみた日系人教育史
西海岸諸州・ハワイを中心に
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2025年12月18日
- 書店発売日
- 2025年12月18日
- 登録日
- 2025年11月14日
- 最終更新日
- 2025年12月26日
紹介
戦前アメリカ本土やハワイに設立された日本語学校は、在米日系人のアイデンティティを形成する役割を果たした。外国語学校の規制、戦時下の断絶、収容所での教育活動、戦後の再建などを経てどのように言語と文化を維持し変容させてきたのかを歴史的にたどる。
目次
はじめに
序章
研究目的と方法・対象
研究目的
対象とする資料
概念的枠組みと先行研究の整理
エスニック・コミュニティー母語学校(ECMTS)と報酬系(RS)
二次的報酬系としてのECMTSの役割
在米日系人教育に関する先行研究と本書の位置づけ
本書の構成
第1章 戦前期における日本語学校
1.1 日本の人口推移
1.2 日本人の海外渡航
1.3 ハワイ日本人移民と教育
1.3.1 ハワイへの初期移民
1.3.2 20世紀初頭のハワイの日本人移民
1.3.3 ハワイにおける戦前期日本語学校の地域別特色と推移
1.4 米本土西海岸諸州の日本人移民と教育
1.4.1 初期移民と教育
1.4.2 西海岸諸州における戦前期日本語学校の地域別特色と推移
1.4.3 北加日本語學園協会の活動
1.4.4 日本語学校での学び
1.4.5 ワシントン州、オレゴン州の日本語学校
1.5 西海岸諸州・ハワイ以外の地域
1.6 小括
第2章 外国語学校取締法と教科書編纂問題
2.1 1920年代の外国語学校取締法
2.1.1 ハワイにおける試訴派と非試訴派の攻防
2.1.2 カリフォルニア州における取締法と対応策
2.2 教科書編纂事業
2.2.1 ハワイにおける教科書編纂事業
2.2.2 西海岸諸州における教科書編纂事業
2.2.3 加州版『日本語讀本』
2.3 日本語学校可否論
2.4 小括
第3章 戦前期における日本語学校の事例研究
3.1 金門學園
3.1.1 創設期から1920年代初頭まで
3.1.2 『金門學園々報』(1922年~1939年)にみる教育活動と地域社会
3.2 タコマ國語学校(ワシントン州)
3.3 紀元2600年奉祝文とナショナリズム
3.4 小括
第4章 戦時下における言語・文化の維持継承
4.1 西海岸諸州の強制立ち退きと収容
4.2 スタンフォード大学によるカリキュラム策定
4.3 二世の同化
4.4 収容所における新聞と図書室の役割
4.5 日本伝統文化の復興
4.6 ツールレイク隔離収容所における国民学校
4.7 ハワイにおける戒厳令下の日本語使用制限
4.8 小括
第5章 戦後の言語・文化継承
5.1 ハワイにおける外国語学校取締法撤廃と中・日コミュニティーの連携
5.2 日本語学校の再建
5.2.1 日本語学園協同システム
5.2.2 金門学園の再建
5.3 日系人の言語変化――湾東庭園業組合誌『庭園』を事例に
5.4 小括
終章
分析と考察
識字能力/道徳心/リーダーシップ/祖国との紐帯
総括
6つの問いの再検証
おわりに
謝辞
参考文献
和文
英文
ウェブ資料
WRA関連資料
巻末資料
表7.1 日本語学校一覧(ハワイ)
表7.2 北米における初期の日本語学校、1902 年~ 1918 年
表7.3 北加日本語學園協会校勢表
表7.4 日本語学校一覧(カリフォルニア州、ユタ州、コロラド州、アリゾナ州、ニューメキシコ州)
表7.5 日本語学校一覧(ワシントン州、モンタナ州)
表7.6 日本語学校一覧(オレゴン州、アイダホ州、ワイオミング州)
表7.7 日本語学校一覧(ニューヨーク、ニューオリンズ、シカゴ)
表7.8 北加日本語學園協會議事録
表7.9 金門學園関連略史・金門學園々報概略
表7.10 北加日本語學園協会校における教授科目
索引
注
前書きなど
序章
研究目的と方法・対象
研究目的
本書では、在米日系人のことばと文化の継承および教育について、戦前、戦中期の日本語学校に重点を置いて検証し考察する。日本語学校は単に日本語を教えるだけではなく、道徳的価値観の継承、コミュニティセンター的役割、学童保育的機能、就職や日本留学の準備、布教活動の一環等、さまざまな機能があった。移り変わる時代状況、地域や国との関わりなどのマクロな視点から説きおこし、日本語学校の設立、コミュニティーや教会における役割などのメゾ的な視点、そして、日本語学校で使用していた教科書の編纂や日常生活の言語使用についてミクロな視点からも検証する。そうすることにより、ハワイと米本土に渡った日本人が、さまざまな困難を克服しながら一世の「母語」「母文化」を二世にどのようにして継承させようとしたのか、また、二世や帰米二世は日本語と英語、日本文化とアメリカ文化との相克の中で、一世の思いをどのように受け止め実行し、あるいは実行しなかったのか、戦時中の米本土、ハワイでの状況はどうであったのか、さらに戦後の日本語学校再開と今後の日本語、日本文化、価値観の継承の可能性と限界について考察する。
(…後略…)
上記内容は本書刊行時のものです。
