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ろう重複障害の子どもたちとのコミュニケーション
つながる、わかちあう視点を探る
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2025年8月31日
- 書店発売日
- 2025年9月4日
- 登録日
- 2025年8月6日
- 最終更新日
- 2025年9月19日
紹介
本書は、聴覚障害と知的・発達障害などを併せ持つ「ろう重複障害児」との複雑なコミュニケーション課題に対し、具体的な事例を通してそのあり方を探る。子どもの生活とことばのつながりを重視し、手がかりとなる視点を詳解する。関係者へ希望と安心をもたらす一冊。
目次
はじめに
Ⅰ章 子どもたちから学んだこと
1 子どもが注意を向けている何かに注意を重ねる
2 子どものちょっとした何気ない動きに着目する
3 いつもの活動に子どもの工夫を見出す
4 コミュニケーションの視点で子どもが必要としている係わりを探る
5 手話コミュニケーションのニーズを捉える
6 きめ細かな観察によってどのような人なのかが見えてくる
7 わかちあえる喜びが子どもの工夫を後押しする
8 深く共感しあうことで細やかなやりとりが生まれる
9 子どもも相手の発信を細やかに捉えている
10 子どもなりの、手話のわかり方に寄り添う
11 子どもの工夫を見出し、肯定する
12 子どもの行動を、発現し、展開し、終止するものと捉える
13 子どもの調整状態に寄り添って係わりを調整する
コラム 関係者の方々からのメッセージ
Ⅱ章 コミュニケーションの視点
1 係わり手
2 交信関係(コミュニケーション)
3 発信行動と受信行動
4 指令的コミュニケーションと叙述的コミュニケーション
5 共同注意
6 コミュニケーションの共同性と相互性
7 信号
8 自成信号と構成信号
9 自成信号の受信
10 構成信号系で使われる信号様式
11 持続度の別で捉える構成信号(手指系)について
12 構成原則に基づいた構成信号系の分類
13 日本手話のCLと構成信号系の関係
14 行動体制
15 信号変換操作過程
16 行動の発現・展開・終止と自全態・不全態
17 調整状態
18 革生行動体制、緩衝行動体制、救急行動体制
19 系譜発見法
おわりに
引用文献
前書きなど
はじめに
(…前略…)
3.本書の目的
(……)
本書では、手話や手指サインが必要と思われるろう重複の子どもたちとともにコミュニケーションのあり方を探究してきた研究事例を多く紹介している。事例のエピソードを読みながら、家族や先生方をはじめ子どもに係わる人みんなが子どもとのコミュニケーションを考える手がかりになる視点や手立てに気づいていけるような構成にしている。私は、子ども一人ひとりの生活(生命活動)を切り離して、手話や手指サインといったことばだけを見てどうするかを考えることはしない。この意味を理解していただくためにも、エピソードのなかで一人ひとりの生活とことばがつながっていく過程を丁寧に捉えられるように記述している。自分が係わっているろう重複の子どものさまざまな姿と重ねながら読んでいただければと思う。なお、これらの事例の掲載に関し、家族や学校のご許可を得ている。また、個人情報保護の関係で子どもの聴覚障害や重複する障害に関する詳しい記述は省略し、個人が特定されないように配慮している。手話等の表現が把握できるよう掲載したイラストも、架空の人物の顔に変更している。また、本書では、「かかわり」という漢字については「関」ではなく「係」を使用する。「係」の字は人と系で成り立ち、人の「つながり」の意を表す。ろう重複の子どもたちとのつながりを模索していく本書の趣旨と合うと考えたためである。
また、本書の刊行にあたり、ろう重複障害の子どもたちと係わる先生と保護者からメッセージをいただき、コラムとして掲載した。本書で述べた実践や視点が学校教育や家庭での育児にどうつながっているのか、参考にしていただければと思う。
上記内容は本書刊行時のものです。
