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未来のために今日行動する ジェーン・デイヴィッドソン(著) - 明石書店
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未来のために今日行動する (ミライノタメニキョウコウドウスル) ウェールズ発「未来世代のためのウェルビーイング法」ができるまで (ウェールズハツミライセダイノタメノウェルビーイングホウガデキルマデ)
原書: #futuregen: Lessons from a Small Country

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発行:明石書店
四六判
292ページ
並製
価格 2,700 円+税   2,970 円(税込)
ISBN
978-4-7503-5966-3   COPY
ISBN 13
9784750359663   COPY
ISBN 10h
4-7503-5966-1   COPY
ISBN 10
4750359661   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2025年8月8日
書店発売日
登録日
2025年8月6日
最終更新日
2025年9月19日
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紹介

未来世代の幸福を政府に義務づけた、世界でも類を見ないウェールズの「未来世代法」。その成立と運用を主導した元大臣が、自らの経験をもとに、なぜこの法律が必要であり、どのように実現されたのかを語る。持続可能な社会づくりを志すすべての人に示唆を与える一冊。

目次

 本書への賛辞
 献辞

はじめに 未来世代のために

第1章 自然から政治へ――どのように一つになったか
 幼少期
 政治家見習い時代――政治と政策
 私を突き動かすもの
 最初のひらめき――アジェンダ21
 2回目のひらめき――ドネラ・メドウズとシステム思考
 「未来世代のためのウェルビーイング法」の誕生プロセス

第2章 ビジョンを描く――本法への旅(1992~2011年)
 義務がどのように約束になったのか
 第一次持続可能な開発計画「今までと違う生き方を学ぼう(Learning to Live Differently)」1999~2003年
 第二次計画「今までと違う生き方を始めよう(Starting to live differently)」2003~2007年
 第三次計画「一つだけのウェールズ、一つだけの地球(ワンウェールズ・ワンプラネット)」2007~2011年
 「一つだけのウェールズ、一つだけの地球(ワンウェールズ・ワンプラネット)」計画――2015年法を芽吹かせた第三次計画
 「一つだけのウェールズ、一つだけの地球」計画の開始
 目覚め
 「未来世代法」の法制化へ

第3章 ネットワークをつくる――ウェールズにおける「未来世代法」とその実行(2011~2015年)
 一つになる――「未来世代法」はどのように生まれたのか
 法制化への議論
 最初の一里塚(マイルストーン)――政府の施政方針
 本法の成り立ち――2012~2015年
 政府外から専門知識(と監査)を取り入れる
 環境正義と社会正義を持続可能な社会に結び付ける
 「私たちが望むウェールズ」(The Wales We Want)
 「努める」から「確実にする」への移行
 「未来世代のためのウェルビーイング法(2015年ウェールズ)」
 ウェールズ「未来世代コミッショナー」の役割
 情熱とエネルギーにあふれた、献身的な市民団体に敬意を表する
 対話――若者たちの声

第4章 真実を語る――「未来世代法」とその大志に圧力をかけ続ける
 真実を語る――私たちは今、頭を入れ替えているか?
 本法の実践――始まりの兆し
 真実を語る――これまでの本法について、私の振り返り
 真実を語る――持続可能な開発の実践
 真実を語る――本法は約束を果たしているか?

第5章 学ぶ――「未来世代法」の精神を生きる
 未来へのビジョン
 エコノミー(経済学)の前にエコロジー(生態学)――私たちが生き残るための最も重要なツール
 未来からの眺め――2050年のウェールズ
 2070年へのビジョン――南ウェールズの三つの渓谷を変革する
 ウェールズ政府による、ウェールズのビジョン

第6章 慈しむ――ウェールズと広い世界のための大胆なアイデア
 未来へのアイデア
 希望の声――夢を抱く人々
 他のところからの声

おわりに 軽負担生活への私の旅

 追記

最後の言葉 ウェールズ初代未来世代コミッショナー、ソフィー・ハウによる

 謝辞

付録1 「一つだけのウェールズ、一つだけの地球(ワンウェールズ・ワンプラネット)」――持続可能なウェールズの私たちのビジョン

付録2 参考資料――「Well-being of Future Generations(Wales)Act 2015」の歴史

 索引

若者の声 「ワン・ヤング・ワールド」会議(2019年、ロンドン)より

監修者解説
 解説 ウェールズの持続可能な再生――その思想と行動の物語[中村民雄]
 解説 未来から来た法律――日本に導入する際の具体的なポイント[明日香壽川]

 日本語版あとがき
 著者・監修者・翻訳者・翻訳協力チーム統括責任者紹介

前書きなど

解説 ウェールズの持続可能な再生――その思想と行動の物語[中村民雄]

 本書は、英国のウェールズというcountry(くに[邦])において、著者らが先導して作っていった「未来世代のためのウェルビーイング法」(2015年)の、成り立ちまでの著者の活動・経験・思索・学びを語り(第1~3章)、また立法後の現実の変化(の困難さ)を検証しつつウェールズの持続可能な社会としての未来を展望し、ウェールズ以外の地でも同様の試みが現れることに期待するものである(第4~6章)。
 一言でいえば、これは現行の大量生産・大量消費・大量廃棄の経済活動にもとづく生活に異議を唱え、抜本的に見直し、代わりに、地球の環境負荷許容限度内で活動し生きる工夫を、個人で、家族で、企業で、コミュニティで、政府で、国全体で考え、そうした人々の創意工夫に信頼して明るい未来像を描きつつ、生活文化・経済活動文化・政府活動文化を転換させていくべきだと訴える本である。
 だが、このような要約は、本書の心をまだ捉えていない。なにより、この未来のための現状変革運動がウェールズでなされていることの重さを知るべきだろう。英国におけるウェールズは、産業革命期以降の大量生産消費社会においては、石炭産地として英国の工業化を支えた。ところがエネルギー源が石油に転換してからは、捨て去られた地域となった。元炭鉱労働者とその家族の多くは、経済的にも健康的にも恵まれないまま置き去りにされ、多くの地域コミュニティは疲弊したまま放置された。だから少なからぬ人々が生きるためにウェールズ以外の場所へと出て行った。そのウェールズが本書の舞台なのである。著者はその疲弊し経済的に弱体化したウェールズにおいて、経済・社会・環境・文化いずれにおいても明るい未来のある持続可能なウェールズに変えていくべきだと奮闘する。その物語が本書なのである。

 (…後略…)

著者プロフィール

ジェーン・デイヴィッドソン  (ジェーン デイヴィッドソン)  (

ウェールズ大学トリニティ・セント・デイヴィッド名誉副学長。2000年から2011年までウェールズ政府の教育大臣、その後、環境・持続可能性・住宅担当大臣を務め、持続可能な開発を組織の中心的組織統制原理とする法案を提案した。2015年4月に「未来世代のためのウェルビーイング法」を施行。英国初のレジ袋有料化を導入し、彼女のリサイクル規制により、ウェールズは〔リサイクル率〕世界3位となった。ウェールズ気候変動委員会、持続可能な未来コミッショナーの役職、ウェールズ沿岸遊歩道を創設。教育分野では、子どもの教育課程の改革を導き(「ファウンデーション・フェーズ(基礎段階)」〔カリキュラム〕、「ウェールズ・バカロレア」)、持続可能な開発と地球市民権のための教育を「ウェールズ・カリキュラム」に統合した。公認エコロジー・環境管理協会(CIEEM)と、自立支援ツール(TFSRウェールズ)のパトロンである。WWF、公認廃棄物管理協会、公認水・環境管理協会の名誉フェローシップを保持している。ウェールズRSA会長。ハーバード大学准教授。現在、西ウェールズの小さな農場に住み、土地に軽負担で暮らすことを目指している。

中村 民雄  (ナカムラ タミオ)  (監修

東京大学大学院法学政治学研究科基礎法学(英米法専攻)博士課程修了。博士(法学)。現在、早稲田大学法学学術院教授。成蹊大学法学部助教授・教授、東京大学社会科学研究所助教授・教授を経て現職。この間、コーネル大学ロースクール客員研究員、ロンドン大学経済政治学院(LSE)フェロー、オックスフォード大学セント・アントニーズ・コレッジ客員教授などを歴任。専門はイギリス法・EU法。主な著書に、『EUとは何か(第4版)』(信山社、2025年)、『持続可能な世界への法――Law and Sustainabilityの推進』(編著、成文堂、2020年)、『EU基本判例集(第3版)』(須網隆夫との共編、日本評論社、2019年)、『イギリス憲法とEC法――国会主権の原則の凋落』(東京大学出版会、1993年)など。

明日香 壽川  (アスカ ジュセン)  (監修

東京大学大学院農学系研究科修了(農学修士)・東京大学大学院工学系研究科修了(学術博士)・インシアード修了(経営学修士)。東北大学名誉教授・特任教授。(財)地球環境戦略研究機関気候変動グループ・ディレクターを兼任(2010~2012年)。専門は環境科学政策論。主な著書に、『グリーン・ニューディール――世界を動かすガバニング・アジェンダ』(岩波新書、2021年)、『脱「原発・温暖化」の経済学』(朴勝俊と共著、中央経済社、2018年)、『クライメート・ジャスティス――温暖化と国際交渉の政治・経済・哲学』(日本評論社、2015年)など。

加藤 紗代  (カトウ サヨ)  (

幼少期をニューヨークで過ごす。同志社大学文学部卒業。幼稚園から小学生の男の子3人の育児中に未来世代法に感銘を受け、未経験ながら翻訳に挑戦、多くの皆様のご指導のおかげで出版が叶う。昨年、生活クラブエネルギー事業連合「自然エネルギーインストラクター」研修を修了。現在、小学生向けの地域史作りに取り組んでいる。次の夢は、未来世代法を子どもにもわかりやすく伝えること。

「特定非営利活動法人 未来世代のための市民委員会」チームメンバー(代表:河合史惠)  (トクテイヒエイリカツドウホウジンミライセダイノタメノシミンイインカイチームメンバーダイヒョウカワイフミエ)  (翻訳協力

代表:河合史惠(かわい ふみえ/きら)
ソーシャル・パーマカルチャー・アクティビスト。NPO法人「未来世代のための市民委員会」代表理事。兵庫県宝塚市出身。幼少期に患った重い病の治療による副作用で、免疫不全や甲状腺疾患、脊椎に障害を抱える。大学では心理学を専攻し、在学中に経理学校にも通う。10歳で父を、28歳で母を亡くし、多額の借財を抱えた不動産を引き継ぐが、15年かけて完済。複数の企業経営を経て、40代でパーマカルチャーとトランジション・タウン運動に出会う。活動の中で「未来世代法」に感銘を受け、NPO法人「グラス・ルーツ」を設立し現在に至る。

上記内容は本書刊行時のものです。