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秘録・在日コリアンヒストリー 兵庫朝鮮関係研究会(編) - 明石書店
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秘録・在日コリアンヒストリー (ヒロクザイニチコリアンヒストリー) 戦後の民族組織結成から芸能・タカラヅカまで (センゴノミンゾクソシキケッセイカラゲイノウタカラヅカマデ)

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発行:明石書店
四六判
324ページ
上製
価格 3,200円+税
ISBN
978-4-7503-5703-4   COPY
ISBN 13
9784750357034   COPY
ISBN 10h
4-7503-5703-0   COPY
ISBN 10
4750357030   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2024年2月20日
書店発売日
登録日
2010年2月18日
最終更新日
2024年3月11日
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紹介

100年をこえる歴史のなかで在日コリアンは、戦前、戦後日本にどのような遺産を残したか。解放後の民族団体結成にまつわる秘話、商工人による民族団体への寄与、舞台芸術への朝鮮文化の影響、在日と南北をつなぐ芸能、多方面にわたる生の軌跡と民族の誇りを紹介する。

目次

 まえがき

第1部

在日本朝鮮人連盟兵庫県本部の結成と活動[徐根植]
 在日本兵庫県朝鮮人連盟(朝連兵庫)の結成
 神戸新聞に見る朝連兵庫の活動
 朝連兵庫の定期大会
 混乱する状況を収めるために行動した朝連兵庫
 自由商人として自由市場と呼ばれた闇市で
 国際ギャング団事件

在日本朝鮮居留民団兵庫県本部の結成[徐根植]
 「民団兵庫五五年の歩み」に見る民団兵庫の結成
 一九四七年三月「兵庫県知事引継書」から
 神戸新聞から
 尼崎民団支部結成時における乱闘事件から
 『大阪民団時報』に見る民団兵庫の結成
 一九四六年一二月と一九四八年六月の違い

丹波篠山市在日コリアン足跡等銘板の報告[徐根植]

愛の絆に生きる人――在日韓国人としての小浪義明[金勇秀]
 はじめに
 出生年月日と場所
 家族構成と学歴
 水商売への道
 戦時下の振る舞い
 終戦後の組織人としての小浪(一九四五年~一九五〇年)
 終戦後の商売人としての小浪(一九四五年~一九五〇年)
 一九五〇年代の組織人としての小浪と民団兵庫
 一九五〇年代の経済人・文化人としての小浪
 一九五〇年代の小浪の趣味と私生活
 一九六〇年から一九六五年までの小浪
 赤坂ミカド買収劇
 勝利出版とミカドジム
 脱税事件
 韓国系商工人として
 おわりに

第2部

淑香伝戯曲――村山知義と朝鮮、そして宝塚歌劇団[高龍弘]
 前口上
 第一幕 帝国劇場
  ――第1場 日比谷と役者
  ――第2場 演劇改良会と朝鮮
  ――第3場 帝国劇場開幕
 第二幕 阪急・東宝グループの誕生
  ――第4場 結ばれた鉄道人脈
  ――第5場 華麗なる一族と大衆
 第三幕 主義者の群像
  ――第6場 夜明け前
  ――第7場 熱い冬の時代に
  ――第8場 盛と衰
  ――第9場 新劇の巨人
 第四幕 春香伝から淑香伝へ
  ――第10場 広汎な大衆を相手に
  ――第11場 カップとコップ
  ――第12場 新協劇団版の春香伝
  ――第13場 宝塚版の淑香伝
 終幕
  ――第14場 内鮮一体
  ――第15場 「その後」の数々

キム・ヨンジャ 世界に羽ばたく不死鳥伝説[高祐二]
 序章 朝の国から
 第一章 歌の花束
 第二章 夜明け前
 第三章 北のアカシヤ
 第四章 イムジン河
 第五章 アモール・ファティ

 あとがき

前書きなど

まえがき

 一九八三年一一月一三日、二〇二二年に亡くなられた洪祥進氏の尼崎市内の自宅で兵庫朝鮮関係研究会(兵朝研)の第一回例会が行われた。それから四〇年、例会は四〇〇回を数え、出版した本も七冊を上梓した。今回の出版で、兵朝研は計八冊の書籍を世に出したことになる。

 (…中略…)

 八冊目の本書籍は、会の趣旨に沿った「各自の自由研究」に基づく成果の集大成である。第1部は徐根植氏と金勇秀氏による、戦後直後の在日コリアン民族組織結成とそれにかかわった人々に関する知られざる秘話である。戦後の混乱期、差別や貧困に直面した在日コリアンがいかに日本社会で生きていくのかを、当時の人々の視線から見つめた生のドキュメントとなっている。第2部は高龍弘氏と高祐二による日本を舞台にしたコリアン芸能人の成功と悲哀を描いたヒストリアである。在日コリアンは「差別と貧困」という範疇で語られることが多いが、それだけでなく日本の芸能界で一時代を築いたスター達を輩出した存在でもある。今の韓国ドラマやK-POPの興隆につながる在日コリアン芸能史を通じて、日本と朝鮮半島の歴史を捉えなおす意欲作となっている。
 昨今の韓流ブームに乗って、メディアやSNSを媒体にしたK-カルチャーが巷に溢れ、人々はそれを思い思いに楽しんでいる。しかし、それがどうやって誕生し、今に至るのかを本書を通じて在日コリアンの歴史から俯瞰してもらえるならば、兵朝研会員一同の望外の喜びである。

上記内容は本書刊行時のものです。